360° business innovation | 水族館をつくる。地域のあしたをつくる。 - 三井物産株式会社

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Business Innovation

水族館をつくる。
地域のあしたをつくる。

2015年7月1日、仙台港からほど近い宮城県仙台市宮城野区に、東北最大級の展示規模を誇る「仙台うみの杜水族館」が開館。この「仙台うみの杜水族館」は、三井物産が筆頭株主として出資する仙台水族館開発株式会社によって開発、設置されました。


フードサービスとスポンサーシップマーケティング事業

総合商社と水族館開発事業。どのような背景が、一見関わりのない二者をつないでいるのでしょうか。

三井物産は2009年4月に広島東洋カープの本拠地として開場した「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(マツダスタジアム)」におけるフードサービス事業、ファシリティサービス事業、そしてスポンサーシップマーケティング事業に関わっています。

例えば、三井物産が50%を出資するエームサービス株式会社は、スタジアム内27の飲食店舗などの運営を一手に引き受けています。同社は1976年に三井物産と米国アラマーク社などが合同で設立した会社で、企業や学校、医療機関、社会福祉施設、スポーツ関連施設などエームサービスグループの全国約3,800の施設で乳幼児から高齢者まで、ライフステージのあらゆる場面で1日120万食を提供する給食サービス事業のエキスパートです。

また、スタジアムにおける看板広告の設置、商品販売・資材供給権、商標使用・商品化権、ホスピタリティプログラム、プロモーションイベント実施権など、さまざまな権利を含むスポンサーシッププログラムは、広島東洋カープと連携して三井物産がサポートしています。

三井物産は、2014年5月に発表した新中期経営計画の中で掲げた「7つの攻め筋」の1つとして、「衣食住と高付加価値サービス」を設定し、これまで培ってきた地元企業とのネットワークを活用した地域経済の活性化や新規事業の創出に取り組んでいます。「仙台うみの杜水族館」事業も、その1つです。

仙台うみの杜水族館事業

実は、日本は世界一の水族館大国といわれているのをご存じですか?
三井物産はマツダスタジアムなどの実績を踏まえ、東日本大震災以前から、次なる集客施設での当社知見を活かした取り組みの創出を目指していました。そこで、野球やサッカーのスタジアム、アリーナ、動物園など、さまざまな施設を調査する中で、水族館の可能性に注目したのです。四方を海に囲まれた日本では人々の海の生物に対する関心が強く、水族館は子どもから若いカップル、ファミリー、中高年まですべての年代に人気があります。また世界的に見ても日本の水族館のレベルは非常に高く、特に中国、台湾、韓国といったアジアからのインバウンドツーリズムの増加も見込めます。

また、水族館の施設内にはフードコートや物販店なども設置されており、集客施設ならではの高度な施設管理が求められるという点で、三井物産の総合力を発揮する格好の場にもなります。
このような背景から、地域の観光産業活性化につながる集客施設の誘致を構想していた仙台市に対して民間資金を活用した新しい水族館の事業計画を提案したのが、「仙台うみの杜水族館」事業です。

三井物産は、このプロジェクトの開発、推進およびファイナンス組成による資金調達を主導。
さらに、水族館運営において豊富な実績を持つ横浜八景島、宮城県を代表する企業であるカメイ、ユアテック、河北新報社、仙台三越とパートナーシップを組み、民間事業者による都市開発を支援する民間都市開発推進機構からの支援も得て、強力なチームアップを実現しました。

仙台うみの杜水族館で物販と飲食事業を担当するのは、エームサービス。そして、建物の清掃、警備、設備機器のメンテナンス等、施設管理を担当するのは、三井物産100%出資の三井物産フォーサイト株式会社です。三井物産フォーサイトは1974年の設立以来、病院、オフィスビル、パブリック施設、マンション、大規模複合施設等の管理、ファシリティーマネジメントサービスを提供しています。

そして、三井物産は、水族館に賛同するスポンサーを募り、各ゾーンの冠スポンサー権やネームプレートの掲出、商標利用権や閉館後の貸し切りプランといった多彩な選択特典をつけたスポンサーシッププログラムを展開しています。
仙台うみの杜水族館を安定的に経営し、地域の観光、教育、研究拠点として根づかせるために、三井物産はグループ会社の知見も含めたさまざまな分野で培ってきた事業運営のノウハウを最大限に提供しています。

地域とともにつくる水族館

こうして完成した仙台うみの杜水族館は、9,900㎡の延床面積に約100基の水槽を有し、約300種、約5万点を展示しています。中でも、豊穣な三陸の海を再現した幅13m、高さ6.5mの大水槽「いのちきらめくうみ」は圧巻の迫力。太陽の光が差し込んできらめく水槽に、三陸沿岸・近海に生息する50種、25,000尾の魚たちが泳ぎます。「うみの杜スタジアム」は約1,000人を収容し、「海獣ひろば」ではオタリアやフンボルトペンギンと触れ合うことも。

さらに、地域の水産関係者と連携し、「水産業の役割や仕事」を学べる展示やワークショップを開設。人の暮らしと海の関係について考えるきっかけを提供する多くの取り組みを展開し、人・まちづくり、地域コミュニティの創出、環境再生・保全、防災の拠点としても、地域と共に歩んでいきます。

今後は、地域とともに水族館事業を推進し、海と人、水と人、そして新たな産業のつながりを生み出すことで、雇用創出と地域活性化に貢献していきます。

世界の国々で、その土地に根ざして豊かさを生む三井物産。そう、その力はここ東北の地にも活かされています。

2015年7月掲載

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