
事業本部紹介
エネルギーソリューション本部
グローバルな社会課題である気候変動問題の産業的解決をビジネス成長の機会と捉え、さまざまな事業領域において蓄積した知見、事業基盤、ならびに顧客・パートナー基盤を結集し、三井物産ならではの複合的かつ機動的な取り組みを推進
ビジネス分野
- 電力事業(分散型再生可能エネルギー(RE)発電・蓄電池・エネルギーマネジメントサービス・バーチャルパワープラント・EV関連インフラ・モビリティ電動化(Battery as a Service等))
- 電力卸売・小売・トレーディング事業
- 次世代エネルギー事業(クリーン水素・アンモニア・バイオ燃料・SAF・排出権やCO2活用等のカーボンソリューション)
- 構造変化を先取りした新ビジネスや他事業本部との共同の取り組み、地球環境に配慮した事業(低炭素型都市・水素社会の開発・企業の脱炭素支援・新技術・イノベーション発掘等)
事業概要
クリーン電力・電化関連事業の推進
現在、欧米を含む先進国を中心に世界の多くの国で、エネルギー市場の自由化、技術革新による新たな事業の台頭、企業のESG(Environmental, Social and Governance)戦略強化、自然災害に備えた電力網の強靭性ニーズの高まり等、電力・ガスをはじめとするエネルギー市場構造での大きな変革が起きています。当社は、この潮流の中で総合力を発揮して社会や顧客のさまざまなニーズに応える、クリーンで持続可能な電力・電化関連事業を推進しています。
当社は2017年に需要家向け分散太陽光事業を展開するForefront Power社を米国で設立。SunEdison社のCommercial & Industrial部門を買収した上で、これに統合し、米国内外における分散型太陽光発電開発を手掛けています。近年、太陽光を含む再生可能エネルギー発電量の大幅な増加に伴い、送配電系統への負荷増加、電力料金負担の不均衡、煩雑な需給調整等の問題が生じています。当社は同事業を中心に、多様化する需要家のニーズに応えるエネルギーマネジメントサービスを提供する新たなビジネスモデル開発に取り組むと共に、分散型発電事業のグローバルな事業展開を推進しています。
再生可能エネルギーの急速な普及に起因する市場のボラティリティー増加に対して、価格ヘッジや需給調整機能といったソリューションを提供する等、構造変化による発電事業者/需要家双方の新たなニーズに応えるべく電力卸売・トレーディング分野においても事業拡大・機能向上にもグローバルに取り組んでいます。
また、モビリティの電動化が進む欧州では、フランスのForsee社・NEoT Capital社、ドイツのThe Mobility House社へ出資し、モビリティ領域での電動化促進に取り組むと共に、定置型蓄電池への二次利用、系統運用者向け蓄電サービス等、それら技術を活用したソリューションサービス事業にも取り組んでいます。
次世代エネルギー分野でのさまざまなソリューションの提供
カーボンニュートラルの実現に向けて、バイオ燃料をはじめとした再生可能エネルギー燃料の開発・生産事業や、水素・燃料アンモニア等の次世代エネルギーの開発・商業化、CO2削減による排出権の創出やCO2活用技術の開発といったカーボンマネジメント事業への取り組みを通じ、エネルギーの低炭素化に求められるさまざまなソリューションの提供とその事業化を推進しています。また廃棄物からバイオガスを生産する事業等、再生可能エネルギーへの取り組みを通じ、サーキュラーエコノミー実現にも貢献していきます。
持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel(SAF))の分野では、バイオエタノールからSAFを製造する技術(Alcohol to Jet技術)の開発とSAF製造に取り組む米国のLanzaJet社への出資や、ポルトガルGalp社との使用済み食用油や動植物油脂を原料として製造される再生可能ディーゼルやSAF製造事業の共同推進、また、ごみ埋め立て地から発生するメタンガスを処理して再生可能天然ガスを生産・販売するアメリカのTerreva Renewables社への出資等、次世代燃料への取組みをグローバルに推進しており、こうした取り組みを通じて低炭素燃料の安定供給に貢献していきます。また水素に関しては、グリーン水素製造事業への参画を通じた上流での生産開発や「有機ケミカルハイドライド法」を用いた輸送実証プロジェクトの実施や日本での水素・アンモニアの受入・貯蔵・供給拠点の検討を開始する等、サプライチェーン構築に向けた取組を推進しています。こうした取り組みを通じて、水素を日常生活や産業活動で利活用する社会である“水素社会”の実現に向けて貢献していきます。
主なプロジェクト
- 分散RE・エネルギーマネジメントサービス事業(米国、メキシコ、ブラジル、中国、インドネシア、中東)
- EV用蓄電池システム製造事業(フランス)、EV用蓄電池を活用した電力マネジメント事業(米国、ドイツ、アイルランド、日本)
- 電力トレーディング・小売事業(米国、アイルランド、ブラジル、日本)
- クリーンアンモニア・水素製造・水素ステーション事業(米国、UAE、豪州、ニュージーランド)
- バイオ燃料・持続可能な航空燃料(SAF)製造業への出資参画(米国、ポルトガル、中国)
- 排出権創出事業(豪州、カンボジア、日本)
- CO2排出量可視化・削減クラウドサービス事業、人流データ可視化・シミュレーション事業、脱炭素マーケティング・共創事業(日本)
- 脱炭素領域における先進技術・スタートアップへの出資(日本、米国、カナダ)
関連リリース・トピックス
- 2025年4月9日適時開示
- 米国Blue Point低炭素アンモニア製造事業の最終投資決断に関するお知らせ
- 2025年4月9日適時開示
- 特定子会社の異動に関するお知らせ
- 2025年2月13日TOPICS
- 合成燃料の事業会社 米Twelve社への出資参画
- 2024年12月5日TOPICS
- 大気中のCO2直接回収事業を推進する米Heirloom社への出資参画
- 2024年9月3日TOPICS
- 欧州のEV向け充放電・エネマネシステムを国内で導入開始(ドイツ・The Mobility House)