三井物産のマテリアリティ
安定供給の基盤をつくる
社会の発展に不可欠な資源、素材、食料、製品等の持続可能な安定供給を実現。
社会課題の認識
- 人口増加と資源・エネルギー・素材・食料・製品等の需要拡大
- 気候変動に適応するための生産・供給能力向上
- 食料・製品の安全・安心
主なリスクと機会
リスク
- 気候変動、COVID-19等に起因する資源・エネルギー・素材・食料・製品等の供給不全
- 食料・製品の最終消費者の安全・健康上のトラブルによる信用低下
機会
- 気候変動、COVID-19等によって引き起こされる変化への対応による生産・供給能力向上
- トレーサビリティ確立による競争力拡大、責任あるマーケティングによる需要拡大
マテリアリティアクションプラン
※下記表は横にスクロールしてご覧ください。
SDGs 目標 |
セグメント | 本部/ 部門 |
事業領域 | 課題に対する対応方針 | 目標 (2030年迄を想定) |
目標達成に向けた Action、成果指標 |
現状/進捗状況 |
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金属資源 | 金属資源 | 金属資源開発及びリサイクル事業 | 経済成長や社会・産業を支える金属資源の安定供給に貢献します。 | 地下資源鉱量の拡充ならびにリサイクル事業強化を通じた安定供給体制の強化。 |
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エネルギー | エネルギー第一・第二 | エネルギー開発事業 | 持続可能なエネルギーの安定供給に貢献します。 | 顧客、社会からの期待に応えるエネルギーの安定的な生産・供給ポートフォリオの構築・強化。 | 新規プロジェクトの立ち上げによるエネルギー供給の維持・拡大・多様化ならびに既存供給プロジェクトでの工夫や強化。 | 世界各地の需要家ニーズに安定的に対応するため、複数の新規エネルギー開発プロジェクトを推進中。2020年12月に西豪州ウェイトシアガス田ステージ2開発について、必要な政府許認可取得を前提とした最終投資決断を実施。 |
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機械・インフラ | プロジェクト | 集中発電/集中型再生可能エネルギー/分散電源事業 | 安定操業や環境負荷軽減を勘案した事業運営を行い、国・地域ごとに最適化された持続的かつ安定的な電力供給を通じ、地域に貢献します。 |
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世界26国・88件の電力事業(Net容量11.9GW)を通じて、人々の生活を支える安定的な電力供給に取り組み中(2022年6月末現在)。2022年3月期は当社出資先のタイ・ガス火力発電事業が一部完工し商業運転中。 |
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機械・インフラ | プロジェクト | 資源インフラ(Onshore/Offshore)事業 | 環境への影響を十分に考慮しつつ、資源の安定供給という社会的使命・責任を果たし、国・地域の持続的な成長に貢献します。 |
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ブラジル沖では同国向け油・ガス生産全体の約2割を当社がMODEC社と共同保有するFPSOで生産。今後もブラジル沖を中心にグローバルな大深海海底油・ガス田地域での新規案件獲得に努め、安定供給基盤の維持・拡大に努める。 |
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機械・インフラ | プロジェクト | 社会環境インフラ事業 | 物流拠点の整備・拡充・安定操業により世界の物流需要の拡大に貢献します。 | 世界の伸びゆく物流市場における物流基盤の拡充及び効率化向上。 |
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インドネシアにおけるコンテナターミナル事業では業界最高水準の操業効率を維持、同国初の北米東岸直航サービスを確保しグローバルな物流改善に取り組み中。さらなる効率化実現のため料金支払プロセスのオンライン化(ペーパーレス化)やトラック輸送最適化等のDX機能拡張を推進している。 2021年末にインドネシア国営港湾運営会社所掌の一部コンテナヤードの引渡しが実現、同ヤードも活用し増大する国際物流需要に対応中。 |
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機械・インフラ | モビリティ第一 | 乗用車販売・リース事業 | 新興国を中心として需要の増加が見込まれる輸送、資源運搬、乗用車需要拡大に対応します。 |
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経済成長に伴い乗用車・輸送機器の需要が拡大しているチリ、ペルー、フィリピンなどでの販売に加え、ブラジルでのリース事業を開始。 |
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機械・インフラ | モビリティ第一 | 鉄道貨物輸送事業 | ブラジルにおける穀物、鉄鋼製品、工業製品などの輸送需要増加に対し環境負荷の低い複合一貫輸送を整備することで対応します。 | ブラジルでの効率的な複合一貫輸送の実現・強化。 | パートナーと共に輸送範囲、対象貨物の拡大や安定輸送といった輸送の質・量の良質化に取り組む。 | 環境負荷の低い効率的な複合一貫輸送の達成に向け、トラックの効率的な利用についてITを活用することで実現すべく検討中。 |
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機械・インフラ | モビリティ第二 | 船舶事業 | 世界経済の成長に伴い拡大を続ける海上輸送需要に応えるため、高品質で環境に優しい、競争力ある船舶やサービスを提供します。 | DXを活用した最適航路選定による燃費削減や新燃料等新技術の取り組みにより環境負荷の軽減と海事産業の持続可能な成長に貢献。 | 各領域(造船所、船主、用船者)におけるグローバルパートナーとの取り組みを強化。本邦メーカーの技術力活用に向けたイニシアティブを発揮。 | 海運業界における排出量削減が世界的な課題となっている中、海運業界の脱炭素化を目指しゼロカーボン輸送に向けた応用研究を行う「Maersk Mc-Kinney Moller Center for Zero Carbon Shipping」に、戦略的パートナーとして2021年4月に参画。 |
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機械・インフラ | モビリティ第二 | 鉄道事業 | 環境に優しく、物流の大動脈となる鉄道輸送事業を欧州、米州で推進します。 | トラックから鉄道へのシフト・電化促進・地域統合促進等を掲げる鉄道分野での欧州環境政策の実現に向け(鉄道モーダルシェア:20年18%→30年30%)、その一翼を担う電気機関車及び保守管理サービスの提供を通じ、環境負荷低減に貢献。 |
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当社子会社で欧州機関車リース業界最大手であるMitsui Rail Capital Europe(MRCE社)において、電動機関車の活用による環境負荷の低減に取り組み中。 |
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化学品 | ベーシックマテリアルズ本部 | 本部内の全ての事業領域(ガス化学事業/基礎化学品事業/高機能化学品原料事業/タンクターミナル事業) | 基礎素材の安定供給と産業インフラを支えることにより、サステナブルな社会の実現を目指します。 | 塩、メタノールの製造事業やタンクターミナル事業における能力拡張と、ロジスティクス拡充等によるトレーディングの拡大を通じた、生産供給体制の盤石化。 | 各案件のマイルストーン管理、ならびにOil to Chemicalsの潮流を踏まえたトレーディング拡大。 | コロナ禍でサプライチェーンが分断される頻度が高まっている中、当社のトレーディング機能によりチェーンを繋げたり余力を持たせることが一定程度出来ており、今後も当社機能・プレゼンスの維持・向上に取り組む。 |
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化学品 | 化学品セグメント | コンプライアンス | 化学物質の管理において、コンプライアンス体制維持及び品質向上を通じた持続可能な供給体制を構築します。 | 危険有害化学物質に係わる法令順守体制の維持・品質向上、製品安全のための社員教育やイニシアティブへの参画。 |
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地球環境を守るため、化学物質管理を安全保障貿易管理と並ぶ重要なトレード・コンプライアンスと位置づけ、化学物質管理に係る法令情報のアップデートを行うとともに、化学品を取り扱う三井物産及びグループ会社すべてを対象に、化学物質管理に係る法令研修を定期的に実施。 |
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化学品 | パフォーマンスマテリアルズ本部 | 洗剤原料、オレオケミカル事業 | 洗剤原料、オレオケミカル事業領域において、安定供給に寄与します。 | 安定供給体制の構築。 | 製造事業の拡充と安定した生産。 |
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化学品 | ニュートリション・アグリカルチャー本部 | アグリサイエンス事業/アグリソリューション事業/アグリイノベーション事業 | サイエンスを通じ持続可能な農業生産の実現に貢献します。 | 農業技術の開発・普及による農業生産の環境負荷低減、及び生産性向上の実現。 |
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化学品 | ニュートリション・アグリカルチャー本部 | アニマルソリューション事業 | サイエンスを通じ持続可能な食肉生産の実現に貢献します。 | 飼料添加物・動物薬/ワクチンの開発・普及による畜産の環境負荷低減、及び生産性向上の実現。 |
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鉄鋼製品 | 鉄鋼製品 | 製品LCA(Life Cycle Assessment)におけるGHG削減推進事業 | 脱炭素世界に向けてのLCA視点でのサプライチェーン構築に取り組みます。 | 国内外のパートナーと共に、サプライチェーン全体でのGHG削減に貢献。 | 製品LCAにおけるGHG削減に資するプロジェクトの展開。 | 国内唯一のISOに基づいたカーボンフットプリントの認定機関であるSuMPO社と提携し、サプライチェーン全体での製品LCAの見える化を実現するプラットフォーム「LCA Plus」を開発。 |
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生活産業 | 食料 | トレーディング事業 | 食料の安全・安心な調達及び持続可能な安定供給に寄与します。 | 当社持続可能なサプライチェーン取組方針の周知徹底及び必要に応じて同方針に基づいた個別商品の調達方針及び目標を策定し、その達成を目指す。 | 個別調達方針毎の実施状況モニタリング。 |
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生活産業 | 流通事業 | 食品流通事業 | 食品の安全・安心な調達及び持続可能な安定供給に寄与します。 | 当社持続可能なサプライチェーン取組方針の周知徹底及び必要に応じて同方針に基づいた個別商品の調達方針及び目標を策定し、その達成を目指す。 | 個別調達方針毎の実施状況モニタリング。 |
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生活産業 | ウェルネス | コントラクトフードサービス(給食)事業 | 国内の医療費抑制に向けた健康経営推進及び人々の健康意識の高まりを踏まえ、健やかな心と身体を育む食の安定供給により、ライフステージに合った健康に貢献します。 | 食物ロスの削減、持続可能性やトレーサビリティに配慮した安心安全な食の安定供給。 |
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*1:MSC認証は水産資源や環境に配慮し適切に管理された、持続可能な漁業に対する認証制度。ASC認証は水産養殖管理協議会が認める環境と社会への負荷を最小限にする養殖業を認証するもので、これらの認証水産物が、製造・加工・流通の全ての過程において、適切に管理され、トレーサビリティの確保がされていることを保証するのがMSC/ASC CoC認証。 *2:自社焙煎工場での生産・流通・加工過程の管理規格における認証。 |