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三井物産では、社員一人ひとりが会社生活とは異なる形で社会とのつながりをもち、社会的な課題への関心を高めていくことを大切にしています。

当社では、毎年、世界各地の社員がさまざまな社会貢献活動に参加しています。
2023年は、延べ1,783人の社員のボランティア活動となりました。社員が自ら地域や社会に貢献することを重視し、会社もボランティアの機会や促進する制度等を提供し、支援しています。

ボランティア休暇制度

当社は、社員の社会貢献活動促進のため、年間で5日間のボランティア休暇制度を設定しています。

社員の取り組み(1):ボランティア休暇を利用した社員の声

中学生向けサマースクールにカウンセラーとして参加

サマースクールの授業風景 サマースクールの授業風景

UWC(United World College)* ISAK Japanが主催する中学生向けサマースクールにカウンセラーとして参加した西川さん。元々自身もUWCインド校に留学していたことから、学生時代や当社での経験を次の世代に還すことも、卒業生としての大切な務めと考え応募しました。その際、会社の制度としてボランティア休暇が利用できることが後押しになりました。

参加にあたっては、社会人4年目を迎えて、あらためてフラットに外の世界を見てみたいという考えもありました。上司や同僚は、ボランティア休暇の利用を快く受け入れてくれました。

ボランティア活動を終えた今、改めて「多様性」の大切さを感じることができました。

日頃接する機会の少ない中学生と2週間を共に過ごし、さまざまな考え方や感じ方に触れることができました。大切なのは、正しさを主張し合うことではなく、互いの考えを受け止め合い、そこから最善の解を導き出すことだと、彼らの実直な姿勢に触れる中で改めて気付かされました。

当社もMVV(Mission, Vision, Values)で、多様性を力にすることを掲げていますが、この活動を通じて学んだ多様なバックグラウンドを持つ人との協業のあり方を今後の仕事にも活かしていきたいと思います。

*United World College(UWC)は、世界各国から選抜された高校生を受入れ、教育を通じて国際感覚豊かな人材を養成することを目的とする国際的な民間教育機関です。

Mitsui Global Volunteer Program(MGVP)

当社は、世界各地の社員がさまざまな社会貢献活動に参加し、社会課題の解決につなげていくことを目指し、Mitsui Global Volunteer Program(MGVP)を実施しています。MGVPは、ボランティア活動を行った年間の社員数×1,000円を、会社からNPO・NGO等の社会貢献団体に寄付するマッチング・ギフト方式のプログラムです。

2010年3月期の開始以来、寄付実績は11団体4,100万円に達しています。

MGVP寄付実績

社員参加プログラム

各地域における取り組み

ベトナム:清掃活動

ベトナム:清掃活動
ベトナム:清掃活動

2023年10月14日、ベトナム三井物産は環境保護活動の一環として、フーコック島のディンカウビーチで行われたビーチクリーン活動「Collect & Connect」に参加しました。人間が自然資源に与える影響について社員の意識を高め、日常生活から「環境に優しい」ライフスタイルへの変化を促すことを目的としています。本活動はビーチの安全性向上や、海岸の生態系保護、地元の観光業への支援にも繋がり、参加者全員が、地域社会に貢献できたことを喜びました。ベトナム三井物産は今後もビジネスだけでなく社員参加型の活動を通じて、ベトナムの地域社会に貢献していきます。

台湾:山掃除活動

台湾:山掃除活動

台湾は丘陵地帯や山地が多く、3,000メートル以上の山が268あります。台湾の山々の美しさを人々に知ってほしいという思いから、2019年10月には山林への立ち入り制限が解除され、教育の分野やインフラ強化等、多方面で山の環境保全に取り組みが進んでいます。台湾三井物産の本社がある台北は盆地であり、山々に囲まれています。社員の健康増進や会社の一体感を高めることを目的に、台湾物産では新人社員が毎年山の掃除活動を企画し、ハイキングをしながらごみ拾いを実施しています。2023年は7月2日に、CEOや社員、社員の家族含め、28名が参加しました。今後も台湾三井物産は様々な活動を通し、地域社会に貢献していきます。

広東:清掃活動『健康・環境保護City-Walk』を開催

広東:清掃活動『健康・環境保護City-Walk』を開催
広東:清掃活動『健康・環境保護City-Walk』を開催

広東三井物産はCSR推進協議会を設置し、地域に密着した社会貢献活動を実施しています。環境保全に対する関心を高める為、ハイキングをしながらゴミ拾いをする「健康・環境保護City-Walk」活動を、2023年12月9日に実施しました。社員とその家族合わせて28人が参加し、社員同士だけではなく家族も一緒に環境問題について考える良い機会となりました。今後も広東三井物産は様々な活動を通じて、地域社会に貢献していきます。

日本:ペットボトルキャップ回収運動

九州支社ではペットボトルのキャップを回収しています。回収されたペットボトルの蓋の収益金は、認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会(JCV)」に寄付されます。今後も九州支社は誰もが参加出来る取り組みとしてこの活動を継続し、JVCの活動を支援していきます。

日本:荒川クリーンエイド清掃活動

日本:荒川クリーンエイド清掃活動

2021年に、社内のサステナビリティ意識浸透施策として、PETボトル再生糸を使ったサステナブルシューズを作り社内販売する「サスシューズプロジェクト」を実施しました。本プロジェクトの売り上げ資金にて、当社出資先の三井物産アイ・ファッション株式会社が販売する海洋廃棄物から作ったマリブシャツ、およびサステナブルシューズの製造先である石川メリヤス有限会社の再生ポリエステル糸から作った軍手を約100組購入し、三井物産環境基金助成先の特定非営利活動法人荒川クリーンエイド・フォーラム(以下、ACF)に寄贈しました。2021年10月2日にACF主催の「ごみピカクリーンエイド」が清砂大橋周辺右岸(江東区)で実施され、寄贈したマリブシャツと軍手を着用し、ミス・アース・ジャパンおよびミセス・グローバル・アースの皆さんと一緒に清掃活動を行いました。


社員の取り組み(2):西日本豪雨災害被災地・書籍執筆

社員の取り組み(2):西日本豪雨災害被災地・書籍執筆

2014年から2016年のロシア研修中、厳しい生活環境下でも強く生きるロシアの人々の姿や、国の課題に向き合う同世代の取り組みを目の当たりにし、自身も自国を知り、その課題に向き合い国を強くしたいとの思いに至りました。帰国後、プライベートで仲間を募り日本の課題について学ぶ月一回の読書会を開始。読書会で「自然災害」扱った翌月、西日本で大規模な豪雨災害が発生しました。読書だけでは課題解決にならないことから、会の仲間を誘い週末・休暇を利用し現地入りしました。

仲間と手分けし被災地の複数都市を計10回程訪れ、泥かきからコミュニティ支援まで様々な活動に参加しました。社内外の知人を誘うと、「良いことだが、自分に余裕がないとできない」との反応も多かったのですが、参加した方からは、現地入りするとむしろ元気をもらい、「明日は我が身」と自分事として捉えることができました。また、当社経営陣が経営課題や社会課題に本気で取り組む姿を取締役会事務局で目にしていた時期でもあり、ボランティアを通じて社会課題を自分事と捉えて仕事・生活に向き合うことが会社と社会を強くするという実感を得ることができました。これらの経験をより多くの人に伝えたいと思い、書籍執筆を決意し、出版に至りました。


関西学院大学 学生時代に国際ボランティアを経験した卒業生11人が支援活動の入門書を出版~『人生をかえるハッピースイッチ~ボランティアが私に教えてくれたこと~』