わが国の林業を取り巻く課題は、人工林の荒廃、担い手不足、大規模集約林業中心の施策など深刻な状況にある。高知県が進める「環境先進企業との協働の森づくり事業」の一環として、高知県、高知県いの町、三井物産四国支店、地元NPOの4者が、当基金の2005年度助成を受け、いの町の森林保全に3年間取り組んだ。本活動では、その成果を活かし、森林の整備施業システムの構築および木質バイオマスによるエネルギーの地産地消の推進など、小規模林業の活性化を目指した活動を実施する。具体的には、間伐による森林整備の対価として地域通貨を配布、その流通を促進し、森林整備活動と地域経済浮揚を図る。また小規模林業を担う自伐林家の養成や、企業と地域が協働する木質バイオマス利用システムの構築を進める。