Green&Circular 脱炭素ソリューション

コラム

最終更新:2023.11.08

脱炭素社会への取り組みは必要?私たち個人でもできる対策を紹介

世界各国で「脱炭素社会の実現」に向けた取り組みが進められていますが、なぜ脱炭素社会を目指す必要があるのでしょうか?
この記事では、脱炭素社会への取り組みの必要性や日本が掲げた脱炭素社会を実現するための目標、私たち個人でもできる取り組みや企業・自治体の活動などについて紹介しています。

脱炭素社会の実現への取り組みがなぜ必要なのか

世界中で平均気温の上昇が続いています。日本でもこの100年間で平均気温が1.30℃上昇したと報告されています。これは、地球温暖化とよばれる現象です。
地球温暖化が進行すると、巨大台風や干ばつなどの異常気象の発生、環境が変化することによる野生動物の絶滅や食糧難などが起こると予想されています。
日本でも、台風の大型化や豪雨などによる被害が出ており、地球温暖化との関連が指摘されています。
地球温暖化の原因と考えられているのが、二酸化炭素などの温室効果ガスです。
温室効果ガスは大気中に熱をため込む性質があり、大気中の温室効果ガスの増加が、地球温暖化を引き起こしていると考えられています。
大気中の温室効果ガスの増加の原因は、化石燃料(石油や石炭)の燃焼など人間活動によるものが大きく、火力発電所は化石燃料を燃焼させて電気エネルギーを得ていますし、車もガソリンなどの化石燃料を燃焼させて動いています。身の回りのプラスチック製品は化石燃料からつくられており、燃やせば二酸化炭素が発生します。
産業革命以降、私たちの活動によって大気中の温室効果ガスは年々増加しています。そのため、温暖化を防ぎ持続可能な世界を実現するためには、温室効果ガスの排出削減が求められています。

日本の実現目標は?

世界中で温室効果ガスを削減するための努力が行われています。2015年に締結されたパリ協定では、世界196か国が参加し、
- 気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力
- 出来る限り早期に世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトし、今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡の達成
が取り決められました。
パリ協定については「パリ協定とは?脱炭素に関する日本の取り組みと現在地をわかりやすく解説」でくわしく紹介していますので参考にしてみてください。
パリ協定をふまえ、日本では、2020年10月26日に行われた菅内閣総理大臣の所信表明演説で、「2050年に脱炭素社会の実現を目指す」と宣言されました。
脱炭素社会とは、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出が全体として0(カーボンニュートラル)の社会のことです。
中期目標として温室効果ガスの排出量を2030年度までに26%削減、長期目標として温室効果ガスの排出量を2050年までに80%削減することが掲げられています。
また、環境省は「地球温暖化対策の推進に関する法律」を2021年に一部改正し、2050年カーボンニュートラルを基本理念として法に位置づけるとともに、その実現に向けて脱炭素化の取り組みや、企業の排出量情報のオープンデータ化を推進する仕組みを定めました。さらに、2022年改正では、温室効果ガスの排出の量の削減等を行う事業活動に対し資金供給や、国が地方公共団体への財政上の措置に努める旨を規定しました。

脱炭素社会を実現する個人の取り組み

脱炭素社会の実現には、政府だけでなく個人の取り組みも大切です。私たちにもできることがたくさんありますのでご紹介します。

日常生活の中でのエネルギーの見直し

私たちは日常生活の様々な部分でエネルギーを消費しています。身近なエネルギーを見直すことで、二酸化炭素の排出削減につながります。
私たちの日常生活でもできることとしては

- マイカーを利用せず公共交通機関を利用する
- エアコンの温度調節やクールビズ、ウォームビズの着用を心がける
- レジ袋からエコバックへ替える
- ごみを少なくする、分別をしっかり行う
- こまめに水を止める
などがあげられます。
公共交通機関は一度に多くの人々を運べるので、ガソリンなどの燃焼に由来する二酸化炭素の排出を抑制することができます。
エアコンの温度調節や、クールビズ・ウォームビズの利用で電力の消費を抑えることも、温室効果ガスの排出削減につながります。
買い物で使うレジ袋をエコバックに替えるのも、身近にできる二酸化炭素の排出削減です。レジ袋本体は石油化学製品で、燃やせば二酸化炭素が排出されます。また、レジ袋の製造・輸送過程にも化石燃料を使うので、これらの削減にもつながります。
ごみを少なくする、分別をしっかり行うことも大切です。ごみを燃やせば二酸化炭素が発生するので、ごみを少なくすればその分、二酸化炭素の排出を減らせます。別をしっかり行い、プラスチックなどをリサイクルに回すことも二酸化炭素の排出を抑制するうえで大切です。
水道の使用にも、浄水、供給、下水処理にエネルギーを消費しており、CO2排出につながっています。歯磨きをする時はコップを使い、こまめに水を止めることで無駄な水を減らすことが、水道代はもちろん、二酸化炭素の排出削減にもつながります。

設備や製品の見直しを行う

日常生活での工夫に加えて、設備や製品の見直しも大切です。
たとえば、車を購入する際には二酸化炭素排出量の少ないエコカーを選ぶ、家電の買い替えでは省エネ家電を選ぶ、家の電灯をLEDにする、など設備や製品を購入、買い替えるときには二酸化炭素の排出量にも気をつけてみてはいかがでしょうか。
最近では「ZEH(ゼッチ)住宅」というものも登場し、経済産業省、環境省、国土交通省が連携して普及を進めています。
ZEHは、「Net Zero Energy House」の略称です。高断熱や省エネの設備によってエネルギーの消費を減らし、かつ太陽光発電などを住宅に導入してエネルギーをつくりだします。つくりだすエネルギーの量が消費されるエネルギーの量とつり合う、または上回ることを実現した高性能な住宅がZEHです。また、家庭内の電力消費を可視化する「HEMS」とよばれるシステムがあります。
地球温暖化による気候変動や野生動物の絶滅、食糧難などを可能な限り回避するため、二酸化炭素など温室効果ガスの削減が急務となっています。
2050年の脱炭素社会の実現に向け、私たちの普段の生活を見直すことも大切です。企業や自治体なども脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っています。
温室効果ガスの削減は国際社会全体での取り組みがなければ解決できない課題であり、日本もその一員として必要な役割を果たしていくことが求められています。

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