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CHROメッセージ

多様な人材が持てる能力を最大限発揮できる環境を整え、
新たな価値創造に挑戦し続けます

代表取締役 副社長執行役員
CHRO(チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー)
CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)

竹増 喜明

人材戦略と企業価値向上のつながりについて聞かせください

人材戦略は企業の経営目標達成のためにあり、成長戦略との連携は非常に重要です。「創る、育てる、展(ひろ)げる」という当社のビジネスモデル推進の鍵は、常に人材にあります。人材戦略の着実な実行を通して、世界中の志を一にする多様な「個」が、国の内外を問わず機動的にチームを編成して協働し、産業横断的な取組みを通じて、社会課題を解決しイノベーションを生み出していくことを目指しています。

Mitsui Engagement Survey(MES)について教えてください

2018年から人材戦略の効果を測るための指標の一つとして導入し、現在、すべての海外拠点、重要な内外子会社にも対象を広げて実施しています。この調査は、社員一人ひとりから見た、会社とのつながりの強さやモチベーション、成長実感、組織の戦略・方針に対する共感等を測定・分析し、結果を改善のためのアクションにつなげていくものです。客観性・透明性を担保するために外部の調査会社と提携し、当社の特性を踏まえて調査方法をカスタマイズしてきました。本調査結果(MES)と、組織の生産性や業績との間には有意な相関が見られることから、当社ではMESを重要な経営指標の一つとして取締役会に報告の上、役員報酬のKPIとしても活用しています。2024年3月期のMESの「社員エンゲージメント」スコアは肯定的回答が73%と前年比向上、組織課題の改善に向けたさまざまな示唆も得られました。

ダイバーシティ関連では、当社単体の女性管理職比率は今年10%の目標数値を達成しましたので、新たに2031年3月期までに20%という目標を掲げました。現地法人を含む海外拠点での女性管理職比率は約4割となっていますので国内の状況は課題ですが、数値目標の達成だけでなくMESの向上を同時に図ることで、当社の経営理念の一つである「多様性を力に」を実現したいと思います。本年末には、グローバルな人材データ・プラットフォームBloom(ブルーム)も約9,000名を対象に本格稼働しますが、さまざまな人事施策の効果をデータをもとに評価することで、当社の一層の成長につなげていきたいと思います。

人材戦略が新たな価値創造を通じた成果につながっている事例を
教えてください

中東アブダビでのLNG事業への参画は、今後のエネルギー安定供給の基盤としての期待はもちろんですが、本参画に際しては、当社の多様な人材が、事業本部の垣根を越えて緊密に連携・協働し、資源保有国でのインフラ整備にとどまらず、新たな産業の振興、市場の開拓といった産業横断の幅広い価値創造に取り組んだことが先方から評価されたのだと思います。

当社の足元の収益基盤は、成長戦略と人材戦略を両輪で推進してきた結果です。今後とも当社の成長を体現する人材を一人でも多く輩出し、多様な人材が持てる能力を最大限に発揮できる環境整備に努めたいと思います。