人材マネジメント体制

ビジネスモデルを支える「グローバルマトリクス体制」

中期経営計画2026のCorporate Strategy②では、三井物産のビジネスモデルとして「創る・育てる・展(ひろ)げるの推進」を設定しています。保有するグローバルかつ幅広い産業にわたる事業ポートフォリオは、新たな事業をつくり、強い事業(コア事業)に育て、コア事業とその周辺事業を連携させた事業群を形成することで、絶え間なく変革を続けています。

複雑化する社会課題への現実解の提供に貢献するために、産業横断的な事業群の形成を通じてより大きな価値を持続的に創出していきます。

<三井物産のビジネスモデル>

三井物産のビジネスモデル

このビジネスモデルを実践するため、三井物産では、事業と地域を2軸とした柔軟で機動的な連携を可能とする事業本部体制・グローバルマトリクス体制を採用しています。16事業本部を中心としたグローバル展開において、事業本部間や地域間の組織の垣根を下げ、国や各地域と産業横断的な三井物産グループの強みを融合し、複雑化する社会課題に対してその時点で考えうるベストな現実解を提供します。

<グローバルマトリクス体制>

グローバルマトリクス体制

グローバルマトリクス体制を支える「人材マネジメント体制」

三井物産の人材マネジメントは、グローバル・産業横断的な提案力の高度化を実現する事業本部体制・グローバルマトリクス体制と連動し、事業軸・地域軸を融合させたグローバル・グループ人事体制のもとで行われています。グローバル・グループ人事体制は、CoEとHRBP、OPEからなり、これら組織機能が三位一体となって、価値創造を担う世界中の多様な社員の育成や活用を推進する戦略や施策・環境整備に取り組んでいます。

日本に拠点を置く各事業本部、コーポレート部署及び海外拠点を司る地域本部や地域ブロックは、COE、HRBP、OPEと連携し、当該専門領域(HRコード)で活躍する人材をプロフェッショナルに育てる役割を担っています。

これらのグローバルマトリクス体制での人材マネジメントの取組みは、CHRO(チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー)*を通して経営層に定期的にレポートされ、人材戦略や人事体制の改善・決定につながっています。

* CHROは役員業務分掌による人事管掌役員を意味し、その執行機関である人事総務部とともに、グローバルベースの人事体制を整備し、ダイバーシティ経営の推進、人材の確保、育成、評価、報酬など、タレントマネジメントに関わる取組み全般を統括します。これらの取組みに加えて、人材の離職や定着率の管理など人的資本に関わるデータマネジメントを通じて各種施策の効果測定やリスクを把握し、適切な施策検討とリスクマネジメントを行います。

CoE(Center of Excellence)

世界中の社員がグローバルかつ産業横断的に関わり、新たな価値創造をしていくためには、グローバル共通のHR基盤を整えることが必要です。CoEは、人材マネジメントがグローバル・グループで円滑に行われるように、世界共通で活用可能な人事制度や評価制度の枠組み、タレントマネジメント基盤、異動のガイドラインやウェルビーイング・労働安全の指針などを策定・提供しています。三井物産では人事総務部がCoEを担っています。

HRBP(HR Business Partners)

HRBPは、社員一人ひとりとの接点となる各事業本部のHR担当や各地域のCHROを中心とする組織で、各社員の活躍を支援する役割を担っています。三井物産では、事業本部・コーポレート部署のHR担当と地域本部・地域ブロックのCHROが連携し、社員一人ひとりのキャリアに関する相談や各地域・事業状況を加味した研修・異動の検討を行っています。

OPE(Operational Excellence)

グローバルに人材が活躍する仕組みを確実に運用する業務プロセス運営のプロフェッショナル組織として、専門的な知見をグループに提供しながら人事制度や施策の運用を行っています。OPEは三井物産ビジネスパートナー(株)(MBP)や三井物産人材開発(株)(MHR)が受託運営し役割を担っています。

グローバル・グループ人事体制