経営理念(MVV)
「人の三井」と評される所以

旧三井物産 初代社長 益田 孝
三井物産は経営理念(MVV)で「世界中の未来をつくる」をミッションに掲げ、グローバルかつ複雑化する社会課題に対して産業横断的な解決を図り、世の中に価値をもたらすべく取り組んでいます。この理念は第二次世界大戦前の旧三井物産※創立時の精神であり、今なお引き継がれています。
旧三井物産初代社長・益田孝は1800年代に江戸幕府の使節団としてフランスに派遣されました。そこで日本の遅れに危機感を抱き、三井組の大番頭・三野村利左衛門と時の実力者・井上馨と共に旧三井物産の創立を決定しました。
三井物産はベンチャー企業であり、英文社名であるMitsui & Co. の「&Co.」は「仲間たち」を意味しています。多様な仲間が「挑戦と創造」の精神のもと自由闊達な組織風土で働くことで、一人ひとりが成長し適材適所で活躍する。それが三井物産であり、「人の三井」と評される所以です。
益田孝による「すべては人からはじまる」という言葉を原点に、歴代経営者も「人」に重きを置いた言葉を発し、人材戦略を展開してきました。これらが現在も貫く理念であり、DNAとして社員の中に生き続けています。
※ 法的には旧三井物産と現在の三井物産に継続性はなく、全く別の企業体です。
先人の「人」への想い
人が仕事をつくり、仕事が人を磨く。
事業は人である。将来のため、人材養成が現今の急務である。
三井には人間が養成してある。これが三井の宝である
経営理念(MVV)とグローバル共通の行動基準
三井物産では長きにわたり、社会に役立つ価値を創造し続けるという使命を果たすため、あらゆる事業分野、国・地域で、人やモノ、事業や情報、アイデアや技術などをつなぎ合わせ、その中から新たな事業や価値を創出し、持続的な社会発展に貢献してきました。社会から求められる価値を創造し続ける高い志を堅持しつつ、眼目の課題の解決にも真摯に取り組んでいく強い思いを経営理念であるMVVに込めています。
世の中の不確実性やスピード感が増し、インターネットや人工知能(AI)等のツールが進歩する現代においても、現場主義や人と人とのネットワーク、そして「人」の五感を大切にし、各部門や拠点のトップに一定の裁量を与える自由度の高い組織運営は、創立以来受け継がれてきた人材主義がその基盤となっています。社員がプロとして自律的かつ主体的にビジネスに取り組むと共に、多様性を尊重するインクルーシブな環境で、一人ひとりがその能力を最大限発揮できる会社を目指しています。
MVVは、社員と会社の向かうベクトルや「挑戦と創造」の精神を支える価値観を共有するため2020年に刷新し、Valuesを体現する12の行動基準をMitsui Leadership in Action(MLA)として定めました。MVVに根差した行動基準をグローバルでの人材の採用、育成、評価、任用の一連のプロセスで活用しています。一人ひとりが経営理念の実現の担い手であることを自覚し活躍できるよう、三井物産ではグローバル共通でMLAの実践を進めています。
