多様な人材の活躍推進
グローバル人材の活躍推進
三井物産グループでは、地場に精通した案件形成や事業を支える人材基盤強化を図るべく、グローバルタレントマネジメントシステム(Bloom)の導入や、OJTやOFF-JTを通じて、現地法人で採用された社員の活躍推進に取り組んでいます。その一方で、社会情勢の変化や各地域での課題の複雑化にスピード感を持って取り組む重要性も高まっていることから、各地域における変革を推し進めるリーダーの育成に重点的に取り組んでいます。
三井物産グループの経営を担う次世代ビジネスリーダー育成のため、世界各地の社員を対象に選抜プログラム実施の他、関係会社を含めた海外拠点間の異動経験を通じたライン長への登用等、多様な人材の組織力向上への寄与及びビジネス成果へつなげる取組みを通して、今後もグローバル人材の育成・登用を進めていきます。
グローバルの次世代リーダー育成<現地法人>
変革を積極的に推し進める先導者を育成すべく、世界各地から選抜された社員を対象としたChange Leader Programを実施しています。参加者は、経営層との直接対話やリーダーシップなどをテーマにした集中討議などの機会を経て、ストレッチアサインメント(一段高いチャレンジにおける業務機会の提供)に取組みます。プログラム終了後は、定期的なメンターとの面談や人事総務部によるフォローアップ等を通じ、長期的にその活躍を支援しています。
女性の活躍推進
現地法人の女性管理職比率は、グローバルスタンダードである約4割となっています。一方で、長年にわたる伝統的な日本の雇用体系が一因となっており、三井物産の女性管理職比率は10%に留まるため、2031年3月期の20%達成を目標として設定し取り組んでいます。更なる企業競争力向上には、三井物産でのジェンダーの多様性推進が最重要課題であり、女性が活躍できる職場推進に向けた取組みを強化しています。
Women Leadership Initiative<三井物産>
次世代の女性リーダー育成を目的として、幹部との対話等によるエンパワーメントを推進する育成プログラムを実施しています。またプログラム終了後もメンターとの定期的な対話を通じ、参加者が次世代リーダーとして自己認識を形成し、新たな価値創造につなげていくことを促しています。
Sponsorship Program<三井物産>
ライン長として活躍をしている女性社員を対象に、部長職層などのシニアリーダー育成のプログラムを実施しています。経営会議メンバーがスポンサーとなり、さらなる活躍の場を広げるためのキャリアに関する助言や指導を行い、ストレッチアサインメント(一段高いチャレンジにおける業務機会の提供)につなげる取組みとなっています。
女性の海外転勤支援<三井物産>
子どもを帯同して海外に赴任する女性社員に対しては、個別に面談を実施し、海外での育児との両立に関する経験者によるアドバイスを行っています。また配偶者を帯同せずに小学生以下の子どものみを帯同して海外赴任する社員へは、性別を問わず、現地での保育園やベビーシッター費用補助等の各種支援も行う等、海外での活躍を後押しする環境を整えています。
女性活躍に関する社会からの評価
三井物産の女性活躍推進に関して、えるぼし認定取得と社会からも高いご評価をいただいております。詳細はこちらからご確認ください。
障がい者の活躍支援
三井物産グループでは、ハンディキャップを理由に一人ひとりが輝ける機会が失われることは社会的にも大きな損失と考え、障がい者の活躍推進に取り組んでいます。ハンディキャップに関わらず、各自の能力・個性を最大限に発揮し、各自が生き生きと働ける環境を目指し、グループでの就労機会の拡大に取り組んでいきます。
障がい者の就労機会拡大<三井物産>
三井物産は企業の社会的責任、ダイバーシティ&インクルージョンの取組みの一貫として、1981年に設立した三井物産ビジネスパートナーズと一体となり、多様な障がいのある人たちの就労の機会拡大と質的向上に努めています。また、グループでの障がい者雇用促進のため、毎年1回、国内関係会社の人事担当者に向けた情報共有や各社の取組状況に関するセミナーや意見交換会を開催しています。
SOGI(Sexual Orientation/Gender Identity)に関わらない活躍支援
三井物産グループでは、各社が制定する役職員行動規範のほかに、グループ共通の「三井物産グループ行動指針 – With Integrity」を定めています。この指針では重要な企業文化である「自由闊達」を阻害する個性や多様性の否定、差別やハラスメント等を決して許さないことを明確に掲げ、性的指向・性自認に関わらず全社員一人ひとりが活躍できる環境整備に取り組んでいます。
社員の意識醸成<三井物産>
専門家のアドバイスを基に作成したハンドブックのイントラネット掲載や、D&I推進活動としてLGBTQについて考えるセッションを開催するなど、社員の意識醸成に向けた取組みを行っています。また、海外赴任前研修等でもLGBTQについて取り上げ、各国の事情や法整備などを考慮しながら、異なる価値観同士の人間が共に働く上でのお互いへの配慮について考える機会を提供しています。
社内制度の整備<三井物産>
同性パートナーを配偶者に準じた取り扱いを適用する同性パートナーシップ制度を導入しています。同性パートナーとの社宅への入居や国内転勤時の帯同等、本人の希望するキャリア選択の後押しを社内制度の面からも推進しています。
職場環境の整備<三井物産>
LGBTQに関するさまざまな悩みや不安を相談できるLGBTQに関する相談窓口を設置しています。プライバシーに配慮し利用しやすい相談体制構築のために、社内相談窓口と社外相談窓口の両方を設置しています。また三井物産本社ビルや国内の各支社ビルでの多目的トイレの設置等、設備面の対応も実施しています。
シニア人材の活躍支援
世界経済の発展は、健康で安全な暮らしを提供することで、人々の長寿化にも寄与してきました。人生100年時代を迎え、三井物産グループは、各国の労働法制や慣例等を遵守・勘案しながら、年齢を重ねても各自の経験や知見・スキルを活かして働ける環境の整備に取り組んでいます。
三井物産では、人事総務部内にシニア人材支援の組織を設け、各種研修や個別面談を通じて、50歳以上のシニア人材のより一層の活躍や自律的なキャリア形成を支援しています。
シニア(50歳以上)のキャリア形成支援<三井物産>
幅広い選択肢の中から定年に向けたキャリアを検討する機会として、人事担当者による面談や、公的制度や社内制度(退職金・年金、退職者支援、再雇用嘱託等)に関する説明や、価値観・強み・弱みの棚卸し等のグループ討議により、働き方の選択肢について考えるシニア社員向けのキャリアデザイン研修を実施しています。
また社外での再就職などを希望する社員には、スキル・能力向上のための学習や再就職予定先の見極め等に利用可能な個別の支援制度も設けています。
再雇用制度<三井物産>
定年後も最大5年間に亘り、勤務を可能とする制度です。関係会社や海外店を含む幅広い職場で、現役時代に培った知見・ネットワークを活用してシニア人材に活躍いただいています。
意識浸透・定着化の取組み
グローバル・グループでの更なるインクルージョンを実現するには、社員一人ひとりがその重要性を深く認識することが不可欠です。三井物産グループではDiversity & Inclusion(D&I)に関する意識浸透に向け、定期的な社員参加型イベントやセミナー、有志社員による情報交換会などを通じて、一人ひとりのインクルージョンに向けた行動を促す取組みを行っています。
MVV+D&I月間
2020年に刷新されたMVVでは、「多様性を力に」をValuesの1つとし、D&Iの実現に取り組んでいます。
組織を越えた社員の活発な対話と行動の積み重ねが、三井物産グループにおける「インクルージョン」を決定づけると考え、MVV+D&I月間を開催しています。役員と社員との対談や各組織でのチームディスカッションのほか、全社員を対象としたオンラインワークショップなどを通じて、MVVを振り返り、各自の行動につなげる機会となっています。
D&I アンバサダー
有志社員がD&Iアンバサダーとなり、D&Iに関する「無意識のバイアス」「LGBTQ」「国際女性Day」「障がい当事者から見るインクルージョン」など興味のある具体的テーマを持ち寄り、共に学び、考える活動を行っています。情報交換や他社事例の共有等、社員自らの活動によるインクルージョンの意識定着に向けた取組みとなっています。
ダイバーシティ&インクルージョンの取組み実績の詳細データはこちらからご参照ください。