こころ動かす脱炭素。「デカボアワード」初開催に込めた思い - Green&Circular 脱炭素ソリューション|三井物産

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最終更新:2024.11.20

こころ動かす脱炭素。「デカボアワード」初開催に込めた思い

「こころ動かす脱炭素。」をコンセプトに、第一回「デカボアワード(Decarbo Award)」が開催されました。当日の模様を含め、Earth hacksの担当者にアワード開催に込めた思いを聞きました。

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Earth hacksの新たなチャレンジ

生活者の声をもとに、脱炭素関連商品・サービス・事業の開発を目指す生活者共創型プラットフォーム「Earth hacks(アースハックス)」。生活者が楽しみながら脱炭素に貢献できる、さまざまな仕組みづくりをおこなってきました。
主なものには、メディアでの情報発信、CO2排出量削減指標「デカボスコア」の提供、マルシェの開催、企業と学生が共創するビジネスコンテスト「デカボチャレンジ」があります。
※Earth hacksの取り組みについて詳しく知りたい方は「生活者の脱炭素アクションを促進するーEarth hacks―」をご覧ください
そんなEarth hacksが「こころ動かす脱炭素。」をコンセプトに、第一回「デカボアワード(Decarbo Award)」を2024年4月22日に開催しました。
ビジネスの成果や生活者の共感を生み出す「デカボ」(脱炭素化=Decarbonizationを意味する名称)の取り組みを表彰し、生活者が主体的に参加できるような「デカボアクション」のさらなる盛り上がりを目指します。

【デカボアワードの各部門と評価項目】

ビジネスインパクト部門
デカボを通じて、自社ビジネスおよび社会にインパクトを残すことに成功した取り組みを表彰。
ソーシャルインサイト部門
生活者のニーズをとらえたアイデアで、すすんで行動したくなるあたらしいアクションを生み出しているデカボの取り組みを表彰。
審査には、総合地球環境学研究所 教授の浅利美鈴氏、IDEAS FOR GOOD共同編集長の富山恵梨香氏、社会起業家でボーダレス・ジャパン代表取締役の田口一成氏、グランドレベル代表取締役の田中元子氏、Earth hacksのチーフ・デカボ・オフィサーでありモデルやタレントとして活躍するトラウデン直美氏と、多彩なバッググラウンドを持つ5名が迎えられました。
ビジネスインパクト部門のグランプリは、環境にも人にもやさしいエシカルパソコン「ZERO PC」を展開する「ピープルポート」。ソーシャルインサイト部門のグランプリは、小田原の自然を活用した脱炭素の取り組みが評価された「鈴廣かまぼこ」。また、伐採した木をまるごと一本販売している「東京チェンソーズ」には、審査員特別賞が贈られました。
当日は授賞式の他に、デカボプロジェクト展示コーナーを設置。さらに、ノミネートされた7社によるビジネスセミナーも開催され、多くの来場者で賑わいました。

面白い取り組みをしている企業を知ってほしい

「デカボアワード」を開催した狙いや開催直後の感想を、Earth hacksの副社長である和田佑介氏と、Earth hacksのCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)の清水佑介氏に聞きました。
――デカボアワードの開催理由や、そこに込めた思いを教えてください。
清水 デカボアワードを開催するにあたり、「こころ動かす脱炭素。」というキャッチコピーをつけさせていただきました。「デカボスコア」を通じて、脱炭素に取り組む多くの企業とお付き合いをしてきましたが、僕らがまだ発掘しきれていないプロジェクトは日本全国にたくさんあります。

生活者が自ら進んで参加したくなるような、ワクワクするような取り組みをされている会社を、より多くの方に知っていただく機会にできればと考えました。ひいては、ひとりひとりが行動を変えるきっかけになり、結果的に脱炭素に向かって進んでいければと考えています。
Earth hacks チーフ・クリエイティブ・オフィサー 清水佑介氏
Earth hacks チーフ・クリエイティブ・オフィサー 清水佑介氏

活動に賛同する大学生が 脱炭素企業をリストアップ

――ノミネートについては、「デカボスコア」に参画している企業に限らず、広く一般から選考されています。その狙いと仕組みを教えてください。
清水 今回は第一回の開催ということもあり、エントリー式ではなく、ノミネートという方式を採用しました。また、ノミネートに際しては「デカボアンバサダー」のメンバーたちから、「デカボスコア」の導入の有無を問わず幅広くレコメンドしてもらうことで、我々もまだ知らないようなさまざまな企業の取り組みを発見することができました。
――デカボアンバサダーとはどのような人たちなのでしょうか。
和田 企業や自治体の課題を、大学生が企業や自治体と共創しながら解決する「デカボチャレンジ」という取り組みをおこなっています。その活動に参加し、その後もEarth hacksの活動を一緒に推進をしてくれている大学生が約300人いまして。彼らのことをデカボアンバサダーと呼んでいます。
Earth hacks代表取締役副社長 和田佑介氏
Earth hacks代表取締役副社長 和田佑介氏
清水 脱炭素に対して関心が高く、Z世代でもあるデカボアンバサダーが注目するものの中から、Earth hacksのメンバーで事前選考をおこない7社まで絞りました。
――そこから審査員の方々に各部門のグランプリを決めてもらったということですね。脱炭素をテーマにしたビジネス賞のようなものは他にもありますが、「デカボアワード」がそれらと違う点はどこにあるのでしょうか。
清水 大きな特徴としては、「生活者の感覚」つまり、生活者として「コミットしたくなる気持ち」を備えているかどうかを判断基準に入れている点が挙げられます。生活者が参加したくなる、関わりたくなるプロジェクトであれば、今後より多くの人の支持を集めるものに育っていくであろうという視点です。
――ノミネートされた企業の反応はいかがでしたか?
和田 とても喜んでいただけたと感じています。脱炭素に向けて取り組んでいらっしゃる方々はオープンマインドの方が多い印象を受けています。ビジネスセミナーに参加された方々含め、「自分たちの活動をもっと知ってほしい」という思いを持たれている。そこは改めて強く感じました。
――ビジネスセミナーを開催されたのも、脱炭素の輪を広げていきたいという思いがあったのでしょうか。
和田 そうですね。実際、「すごくいい出会いがあった」とお声がけいただきました。デカボアワードを開催することで、ポジティブなインパクトが広がっていくことを目指していましたが、その動きがすぐに生まれたのはとてもよかったです。

デカボスコアは数字で競争するものではない

――アワードはもちろん、ビジネスセミナーにおいてもデカボスコアの数値はあまり大きく表現されていませんでした。
清水 ノミネートにおいて、デカボスコアを導入しているか否かを前提にしていないことが理由のひとつにあります。また、そもそもデカボスコアは、単純に数字の大小を競うようなものではないんです。他社との比較ではなく、これまでの自分たちと比べるものであり、企業が自らの努力でどれくらい改善できたのか? を指標化したものです。ですから、「デカボスコアランキング」のようなものは今後も考えていません。
和田 デカボスコアを導入したことで、ECのコメント欄に環境の取り組みに対する書き込みが大幅に増えたという企業さんもいらっしゃいます。購入者にとって、環境に貢献できていることを実感できるハッピーなツールになっている。そういうムーブメントを今後も起こしていきたいと思っています。
――最後に今後の展望を教えてください。
清水 デカボアワードを受賞したプロジェクトは、社会的に良いものだと認識されるような、「認証マーク」のような存在になれればと思います。また、業種や業態を越えて出会える場所となり、そこからさらに新しいものが生まれるようになればと考えています。
和田 デカボアワードのような、皆さまに関心を寄せていただく機会作りを今後も増やしていきたいと思います。同時に、広がった認知を更なるビジネスにつなげていきたい。「デカボスコア」においては、スーパーやコンビニなど皆さんの目に触れる機会を増やしていければと思います。そして、「デカボチャレンジ」含め、事業を大きくスケールしていければと思います。
――本日はありがとうございました。

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