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米国カリフォルニア州での水素ステーション事業者との協業

2019年4月3日


三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、米国カリフォルニア州で水素ステーション開発・運営を手掛ける最大手のFirstElement Fuel, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、以下「FEF社」)と競争力ある水素ステーションの開発・整備や他地域への展開、水素インフラの充実を目指し協業を開始します。

FEF社は、これまでトヨタ、ホンダなどから支援を受け、カリフォルニア州を中心に31カ所の水素ステーション開発を進めており、既に19カ所開業しています。同社は今般、水素ステーションのさらなる拡充を目指し、三井物産の在米国の子会社であるハイソリューションズインク社とフランスのエア・リキード社から、総額2400万米ドル(約26億円)の成長資金を取得しました。

カリフォルニア州は独自の環境政策で温暖化ガス排出の大幅削減を目指しており、特に排出量の多い輸送領域での削減施策として、2030年までに500万台のゼロエミッション自動車導入を目標に掲げています。本施策を受け、同州では、水素を燃料とする燃料電池車(FCEV)の普及に取り組み、2019年1月には約6000台のFCEVが走る世界最大の市場となっています。一方、開業済みの水素ステーションはカリフォルニア州内で現在37カ所にとどまり、今後のFCEV普及には水素ステーションの拡充が喫緊の課題となっており、今回の協業により同州の水素ステーション拡充、ならびにFCEV市場の拡大につながることが期待されています。

三井物産は2017年5月に公表した中期経営計画で「モビリティ」領域を成長分野の一角と位置付けています。また、将来のクリーンエネルギーとして注目される水素について、水素による新エネルギー移行に向けてグローバルに活動を行うHydrogen Council(水素協議会)へ参加し、利活用の検討・取組を進めています。FCEV関連事業では、2016年に世界最大の軽量圧力タンクメーカーであるノルウェーのヘキサゴンコンポジット社に出資参画し、天然ガス向けのみならず、競争力ある水素タンクの供給体制構築も支援し、この支援活動を通じて水素関連産業へのアクセスを確保したことで、今回の新たな領域での取組へと繋がった形となりました。三井物産は今後もモビリティ領域での低炭素化に取り組み、持続可能な環境社会実現への貢献を目指していきます。

FEF社概要

正式名称 FirstElement Fuel, Inc.
<ファーストエレメントフューエル>
所在地 米国 カリフォルニア州 アーバイン市
設立年 2013年
代表者 Founder & CEO:Joel Ewanick <ジョエル・エワニック>
Founder & COO:Tim Brown <ティム・ブラウン>
Founder & CDO:Shane Stephens <シェーン・ステファン>
事業内容 FCEV向け水素ステーションの開発・運営
ウェブサイト

http://www.truezero.com/

FEF社が運営する水素ステーションの様子FEF社が運営する水素ステーションの様子