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三井物産環境基金

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国立大学法人 横浜国立大学大学院 環境情報研究院 自然環境と情報部門 准教授 酒井 暁子

世界遺産とユネスコエコパークを例にした自然保護の世界標準と地域振興の衝突事例の比較と解決策の研究

研究助成

案件概要

世界遺産など国際的な自然保護区に指定されると、国際社会から地元の価値観と取り組みを無視した「国際標準」が求められることがある。他方、ユネスコ「人間と生物圏」(MAB)計画など、地域主体を尊重する国際制度も存在する。例えば知床世界遺産では、トドの駆除や利用の停止、またダムの撤去などが国際的に議論され、一方で宮崎県綾ユネスコエコパークは世界の見本と評価されている。そこで知床と綾など、国際評価の実態を比較検討し、日本における自然保護区の新たな指針を提示する。

助成年度
2013年度 研究助成
助成期間
3年
2014年4月~2017年3月
助成金額
8,496,000円
対象地域
ユネスコエコパーク登録・推薦地(綾、白山、大台ヶ原・大峯山、屋久島、志賀高原、只見、南アルプスほか)、世界自然遺産地域(知床ほか)
MAB国際会議で各国の取り組みを紹介。日本は高く評価されている

団体概要

准教授 酒井 暁子
代表者
准教授 酒井 暁子
プロフィール
【専門分野】
植物生態学、環境保全学、進化生態学、森林科学
【所属学会】
日本生態学会、日本森林学会、アメリカ生態学会
【経歴(職歴・学位)】
千葉大学大学院理学研究科を1995年に修了し、日本学術振興会特別研究員(PD)、東北大学大学院生命科学研究科助手等を経て、2009年より現職。ユネスコエコパークや関連活動を支援する日本MAB計画委員会に2007年より所属し現在は副委員長。研究室に事務局を置き事務局代表も兼ねる。博士(理学)。
連絡先
〒240-8501 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台79-1
TEL: 045-339-4361
http://risk.kan.ynu.ac.jp/gcoe/MAB.html
共同団体
日本MAB計画委員会、公益財団法人日本自然保護協会、日本生態学会自然保護専門委員会(予定)
研究実績
  • ①湿潤変動帯にある日本の生物多様性の特色として、急峻な山地での樹木の分布や生存戦略の研究を行っている(Sakai and Ohsawa 1994, Sakai et al 1997, Kitagawa et al 2014等)。
  • ②環境変化に対する樹木の進化適応に関して、標高、個体サイズ、雌雄による繁殖・成長への資源分配の種内変化を調べている(Sakai et al 2003a, 2003b, 2006等)。
  • ③社会へのアプローチとして、啓蒙書の執筆(浦野・松田編著2007等)、またユネスコエコパークに関して、CBD-COP10サイドイベントや学会集会等の企画運営、地域への助言や国際発信などを行っている。

これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。