三井物産環境基金
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INDEX="582"
NAME="スズメ個体群の減少要因の解明と、そこから得られる身近な生物と人との関わりについての提言"
TYPE="研究助成,"
YEAR="2009年度,"
AREA="日本全国,"
KIND="大学,"
ORG="学校法人立教学院 立教大学 理学部生命理学科 教授 上田 恵介"
学校法人立教学院 立教大学 理学部生命理学科 教授 上田 恵介
スズメ個体群の減少要因の解明と、そこから得られる身近な生物と人との関わりについての提言
研究助成
- 案件概要
近年、スズメが減少していると言われている。スズメは、最も身近な鳥類であり、多くの人に親しまれている。もしこのまま減少が続けば、メダカやゲンゴロウといった普通種がいつのまにか絶滅危惧種になってしまったように、スズメもそういう鳥になってしまうかもしれない。加えて、スズメのような身近な生物の減少は、我々の身の回りの環境が変化していることを示している。この2つの理由から、早急に減少要因を明らかにすることが重要である。そこで、スズメの減少の実態を把握するために、国から個人レベルまでスズメの観察記録を網羅的に調べ、どこでいつごろから減少しているかを明確にする。また、そこから減少要因を絞り込む。野外調査(標識捕獲・DNA解析を含む)によって、これまで良くわかっていないスズメの基本的な生態を明らかにするとともに、絞り込んだ減少要因が本当にスズメの減少に関わっているかを検証する。最終的に、何がスズメの減少をもたらしているのかを明らかにするとともに、身近な生物の減少に対し我々はどうすべきか提言を行う。
- 対象領域
- 生物多様性
- 助成年度
- 2009年度 研究助成
- 助成期間
- 3年
2010年4月〜2013年3月
- 助成金額
- 34,620,000円
- 対象地域
- 日本

団体概要

- 代表者
- 教授 上田 恵介
- プロフィール
- 専門分野
鳥類生態学・行動生態学
所属学会
日本鳥学会,日本動物行動学会(会長2007-2010),『生物科学』(農文協)編集長,日本学術会議連携会員(2006-2008),American Ornithologists'Union,America Society of Naturalists,British Ornithologists' Union,International Ornithological Committee(委員)
経歴(職歴・学位)
1985年 理学博士(大阪市立大学)、1986-1989年 三重大学教育学部非常勤講師(生物学)、1989年立教大学一般教育部自然科学科助教授、1996年 同大学理学部化学科(生命理学コース)助教授、2001年 同大学理学部生命理学科教授 - 連絡先
- 〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1 立教大学・理・動物生態
TEL:03-3985-2596 - 共同研究者
- 岩手医科大学/助教 三上修、立教大学/研究員森本元
- 研究実績
-
- ①Ueda, K. & Narui, Y. (2004) A new breeding tactic of the common moorhen: interspecific brood parasitism of bittern nests. Ornithol. Sci. 3:163-166.
- ②Tanaka, K. D. & Ueda, K. (2005) Horsfield's hawkcuckoo nestlings simulate multiple gapes for begging. Science 308: 653
- ③Sato, N. J., Tokue, K., Noske, R. A., Mikami, O. K., Ueda, K. (2010) Evicting cuckoo nestlings from the nest: a new anti-parasitism behaviour. Biology Letters 6: 67-69.
- ④上田恵介著『一夫一妻の神話-鳥の結婚社会学-』(蒼樹書房),1987年,258pp.
- ⑤上田恵介著『鳥はなぜ集まる?-群れの行動生態学-』(東京化学同人),1989年,201pp.
- ⑥上田恵介著『♂・♀のはなし-鳥-』(技報堂),1993年,230pp.
- ⑦上田恵介著『花・鳥・虫のしがらみ進化論ー「共進化」を考えるー』(築地書館),1995年,270pp.
- ⑧上田恵介解説『野鳥282』(小学館),1997年,320pp.
これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。