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三井物産環境基金

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国立大学法人 筑波大学 北アフリカ研究センター 教授 礒田 博子

北アフリカの限界乾燥地域における有用生物資源の調査研究

研究助成

案件概要

生物資源からの有用成分の探索は、これまで熱帯雨林地域を中心に行われてきた。しかし、乾燥地域に生息する植物には、過酷な環境に適応するべく、抗酸化物質などの有用な成分が多く含まれていることが見出されている。特に、北アフリカ乾燥地域は、ユニークな生物分布の多様性を有するものの、生物資源調査の空白地帯となっている。こうした背景等を踏まえ、本研究では、北アフリカ乾燥地域を対象として、乾燥地の劣化環境因子である温度、土壌塩類、水、光、風等の特性調査を行い、これらの環境特性に強い耐性を示す生物について、植生分布調査や微生物資源調査を実施する。さらに、北アフリカ原産薬効植物等の市場流通調査を行い、得られた情報に基づいて選別された生物資源について、網羅的な成分分析および多元的な機能探索により、調査結果のデータベース化を目指す。なお、当センターは、北アフリカ諸国の政府レベルでの承認のもと、共同研究体制が整っており、チュニジア、リビア、エジプト、アルジェリア、モロッコの各大学や研究機関と共同で研究を実施する。

対象領域
生物多様性
助成年度
2007年度 研究助成
助成期間
3年
2008年4月〜2011年3月
助成金額
37,550,000円
対象地域
北アフリカ
チュニジアにおける植物の調査

団体概要

教授 礒田 博子
代表者
教授 礒田 博子
プロフィール
専門分野
有用生物資源利用学、環境安全評価学、動物細胞工学
所属学会
日本沙漠学会、日本農芸化学会、日本生化学会、日本動物細胞工学会、日本食品工学会
経歴(職歴・学位)
1985年 筑波大学第二学群農林学類卒業、1985-1991年 雪印乳業株式会社研究職、1995-1996年 コーネル大学獣医学部研究生、1997年 筑波大学大学院農学研究科博士課程中途退学、1997年 同大学生物科学系準研究員、1998年 同大学博士(農学)取得、2002年独立行政法人国立環境研究所フェロー、2004年 筑波大学助教授(農林学系・北アフリカ研究センター)、2007年 同大学教授(大学院生命環境科学研究科・北アフリカ研究センター)、2004年 日本沙漠学会学術論文賞受賞
連絡先
〒305-8572 茨城県つくば市天王台1-1-1
TEL:029-853-5775
http://www.arena.tsukuba.ac.jp
共同研究者
筑波大学/特任教授 安部征雄、同/助教 柏木健一、同/研究員 入江光輝、同 韓畯奎、同 山田パリーダ、同 川田清和
研究実績
「乾燥地有用生物資源の機能解析と有効利用に関する研究」「細胞バイオアッセイによる食品成分機能解析および環境安全性評価に関する研究」
  • ①Inhibitory effect of various Tunisian olive oils on chemical mediator release and cytokine production by basophilic cells,2008, Journal of Ethnopharmacology, 116,279-287
  • ②Stress response of mammalian cells incubated with landfill leachate, Environmental Toxicology and Chemistry, 2007,27, 5, 1084-1092
  • ③Antimelanogenesis effect of Tunisian herb Thymelaea h i r s u t a e x t r a c t o n B 1 6 mu r i n e me l a n o m a c e l l s, Experimental Dermatology, 2007, 16,977-984
  • ④Induction of Growth Inhibition and Differentiation of Human Leukemia HL-60 Cells by a Tunisian Gerboui Olive Leaf Extract, Bioscience, Biotechnology, Biochemistry, 71 (5),1306-1312, 2007.

これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。