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国立大学法人 山口大学大学院 理工学研究科 社会建設工学専攻 准教授 赤松 良久

沖縄本島におけるマングローブ・サンゴ礁生態系の保全と再生に向けた陸海域統合環境構築

研究助成

案件概要

沖縄本島では、陸域の急速な開発によって、沿岸域のマングローブおよびサンゴ礁の生態系が壊滅的な状況となっている。近年、サンゴ礁の再生に向けた技術が開発されつつあるが、その導入には適切な陸域・海域環境の整備が必要であり、また、マングローブ生態系とサンゴ礁との相互の関係性の考慮も必要となる。こうした観点から、本研究では、マングローブおよびサンゴ礁の再生可能な地域の抽出、さらに健全な生態系再生・保全のための、陸域・沿岸域の環境構築のあり方を明らかにする。具体的には、サンゴ礁、植生(マングローブ)、土地利用、沿岸開拓、河川水質のGIS(※)データベースを構築し、再生可能な地域の抽出を行う。また、土砂や栄養塩負荷量を、流域解析モデルWEPPを用いて解析するとともに、土砂、栄養塩の動態を3次元流動モデルで再現し、流域からの土砂、栄養塩の削減により、サンゴ礁の生息環境がどの程度改善されるかを明らかにする。さらに、マングローブとサンゴ礁の生態系の現実的な再生プランを、定量的評価に基づいて提案する。
※Geographic Information Systemの略。地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持った空間データを総合的に管理・加工し、分析や迅速な判断に活かす技術。

対象領域
表土・森林生物多様性
助成年度
2007年度 研究助成
助成期間
3年
2008年4月〜2011年3月
助成金額
8,130,000円
対象地域
沖縄県
沖縄本島の河川における観測

団体概要

准教授 赤松 良久
代表者
准教授 赤松 良久
プロフィール
専門分野
河川工学、環境水理学、応用生態工学、地球環境工学
所属学会
土木学会、応用生態工学会、日本生態学会、AGU (American Geophysical Union)
経歴(職歴・学位)
2003年 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了 博士(工学)、2003年 日本学術振興会特別研究員、2006年 琉球大学工学部環境建設工学科 准教授、2007年 東京工業大学大学院理工学研究科 客員准教授兼任
連絡先
〒755-8611 山口県宇部市常盤台2-16-1
TEL:0836-85-9342
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~yakamats/index.html
共同研究者
琉球大学工学部環境建設工学科/教授 仲座栄三、琉球大学工学部環境建設工学科/助教 神谷大介
研究実績
  • ①赤松良久,石川忠晴,池田駿介:湾内のサンゴ礁生息環境に関する数値シミュレーション,水工学論文集,第50巻,pp.1483-1488, 2006.
  • ②Syunsuke IKEDA, Yuji TODA and Yoshihisa AKAMATSU: Flow, Sediment, and Nutrient Transport in a Riparian Mangrove, Riparian Vegetation and Fluvial Geomorphology(Water Science and Application 8), American Geophysical Union, pp.171-185, 2004.
  • ③赤松良久,池田駿介:マングローブ水域における物質循環,土木学会論文集,No.768/Ⅱ-68, pp.193-208, 2004.
  • ④赤松良久,池田駿介,中嶋洋平,戸田祐嗣:マングローブ水域における出水時の粒子態物質輸送に関する研究,土木学会論文集,No.768/Ⅱ-68, pp.179-191, 2004.
  • ⑤中嶋洋平,池田駿介,赤松良久,宮本泰章,山口悟司,戸田祐嗣:石垣島名蔵川における土砂・栄養塩の流出に関する現地観測,土木学会論文集,No.747/Ⅱ-65, pp.173-185, 2003.
  • ⑥赤松良久,池田駿介,中嶋洋平,戸田祐嗣:マングローブ水域における小潮期の有機物・栄養塩輸送 -地下浸透流に着目して-,土木学会論文集,No.712/Ⅱ-60, pp.175-186, 2002.
  • ⑦赤松良久,池田駿介,中嶋洋平,戸田祐嗣:現地観測に基づくマングローブ水域における有機物・栄養塩輸送に関する研究-大潮期に着目して-,土木学会論文集,No.698/Ⅱ-58,pp.69-80,2002

これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。