三井物産環境基金
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INDEX="515"
NAME="別府湾海底コアの解析にもとづく10年スケール気候変動・レジームシフトの歴史的変遷の解明"
TYPE="研究助成,"
YEAR="2009年度,"
AREA="日本全国,九州・沖縄,"
KIND="大学,"
ORG="国立大学法人 北海道大学大学院 地球環境科学研究院 准教授 山本 正伸"
国立大学法人 北海道大学大学院 地球環境科学研究院 准教授 山本 正伸
別府湾海底コアの解析にもとづく10年スケール気候変動・レジームシフトの歴史的変遷の解明
研究助成
- 案件概要
大気・海洋・海洋生態系の基本構造が、数10年スケールで転換することをレジームシフトと呼び、太平洋では、マイワシ、カタクチイワシ、ニシン、マスなど浮魚資源の同期的な変動として認識されている。1990年代以降、このレジームシフトを、気候の10年スケール変動(20年、50年周期変動)と結びつけて理解する試みが進められている。この10年スケール変動のシグナルを検出するためには、数百年分の記録が必要とされるが、観測記録は100年に満たず、大きな障害となっている。この障害を克服するため、海底堆積物などを用いた代替古気候記録の取得が待ち望まれている。また、近年の温暖化に伴い、水産資源の将来を予測する上で、レジームシフトと気候モードとの関係を理解することが必要であり、その手がかりとして、過去の長周期気候変動(100年-1,000年スケール変動)に対応したレジームシフトの変化を明らかにすることが求められている。本研究では,別府湾において採取した海底コアを分析することにより、過去2,300年間(紀元前300年以降)の水温とイワシ存在量の復元を行い、100年-1,000年スケール気候変動に対応して、10年スケール変動およびレジームシフトがどのように変調したかを理解する。
- 対象領域
- 気候変動
- 助成年度
- 2009年度 研究助成
- 助成期間
- 3年
2010年4月〜2013年3月
- 助成金額
- 19,044,000円
- 対象地域
- 大分県別府湾
団体概要
- 代表者
- 准教授 山本 正伸
- プロフィール
- 専門分野
古気候学,古海洋学,有機地球化学
所属学会
日本地質学会、日本地球化学会、日本有機地球化学会、第四紀学会、石油技術協会、日本堆積学会、米国地球物理学連合、ヨーロッパ有機地球化学会
経歴(職歴・学位)
1988年 東北大学大学院理学研究科博士前期課程修了、1988年 工業技術院地質調査所研究員、2000年 北海道大学助教授、2007年 同学准教授、1993-1994年オランダ海洋研究所客員研究員、1995年 名古屋大学博士(理学)取得、1996-2000年 東北大学理学研究科助教授併任 - 連絡先
- 〒060-0810 北海道札幌市北区北10条西5丁目11-21-201
TEL:011-706-2379
- 共同研究者
- 愛媛大学/上級研究員 加三千宣、京都大学/教授竹村恵二
- 研究実績
- 「石油成因に関する研究」
- 「古気候指標の開発」
- 「100年スケール以上の長期的気候変動に関する研究」
-
- ①地球化学講座,第4巻,有機地球化学,培風館(2004)
- ②The 1,500-year climate oscillation in the mid-latitude North Pacific during the Holocene. Geology, 37, 591-594 (2009)
- ③Changes in terrestrial organic matter input to the Mendeleev Ridge, western Arctic Ocean, during the Late Quaternary. Global and Planetary Change, 68, 30–37(2009)
- ④北太平洋中緯度域の氷期・間氷期気候変動.地質学雑誌,115,325-332 (2009)
これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。