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三井物産環境基金

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国立大学法人 京都大学大学院 理学研究科 准教授 重 尚一

衛星データを用いた全球降水マップの作成と評価

研究助成

案件概要

地球的規模の降水分布とその変動の研究は、気候変動との因果関係の解明、水循環モデルの構築、水資源の保全、生態系環境の維持、さらに農業生産性の予測等の観点から必要不可欠であるが、そのためには信頼性のある観測、すなわち衛星からのデータ活用等に基づく、地球規模の降水マップの作成が重要となる。本研究は、人工衛星搭載のマイクロ波放射計、および赤外放射計データを用いて、3年間の世界の全球降水マップの作成を行い、その評価を国際共同研究の枠組みの下で実施するもの。評価においては、IPWG/PEHRPP(世界気象機関をスポンサーとする組織)に参加している各国の研究チームと共に、各自が作成した降水マップについて評価を行う。なお、研究にあたっては、京都大学、大阪大学、鳥取環境大学、宇宙航空研究開発機構、情報通信研究機構の5者が連携する。

対象領域
気候変動
助成年度
2007年度 研究助成
助成期間
3年
2008年4月〜2011年3月
助成金額
14,404,740円
対象地域
地球全体(特に熱帯・亜熱帯)
(上)GSMaP (Global Satellite Mapping of Precipitation)アルゴリズムによる、2008年5月3日の衛星全球降水マップ(下)ミャンマーを襲ったサイクロンの拡大図(画像提供:宇宙航空研究開発機構)

団体概要

准教授 重 尚一
代表者
准教授 重 尚一
プロフィール
専門分野
気象学, 気候学, 地球観測。人工衛星データを用いた降水推定および潜熱加熱プロファイル推定に関する研究。
所属学会
日本気象学会、米国気象学会、米国地球物理学連合、日本リモートセンシング学会、IEEE地球科学およびリモートセンシング学会
経歴(職歴・学位)
2001年京都大学大学院理学研究科博士後期課程了、同年宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)招聘研究員、2004年 大阪府立大学大学院工学研究科助手、2007年 同助教、2009年 京都大学大学院理学研究科准教授、博士(理学)
連絡先
〒606-8502 京都市左京区北白川追分町 京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻物理気候学研究室
TEL:075-753-4271 
共同研究者
鳥取環境大学/教授 岡本謙一、大阪大学/准教授 牛尾知雄、宇宙航空研究開発機構/主任開発員 可知美佐子、宇宙航空研究開発機構/研究員 久保田拓志, 情報通信研究機構/グループリーダー 井口俊夫
研究実績
  • ①Shige, S., T. Watanabe, et al., 2008: Validation ofwestern and eastern Pacific rainfall estimates from the TRMM PR using a radiative transfer model. J. Geophys. Res., 113, D15116, doi:10.1029/2007JD009002
  • ②Shige, S., Y. N. Takayabu, et al., 2007: Spectral retrieval of latent heating profiles from TRMM PR data. Part II: Algorithm improvement and heating estimates over tropicalocean regions. J. Appl. Meteor. Climatol., 46, 1098-1124.

これは助成決定時の情報です。最新の情報と異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。