三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は、米国の大手バイオテックRoivant Sciences Ltd.(以下「ロイバントサイエンス」)から事業分離した医薬品治験最適化ソリューション事業者Lokavant Holdings Inc.(本社:米国ニューヨーク州、以下「ロカバント」)に出資参画しました。出資額は8百万米ドルです。
製薬業界では、医薬品開発に要する高額な研究開発費や長期に亘る開発期間が課題となっています。近年では、医薬品の効果や安全性を検証する治験の過程で計画した手順からの逸脱(プロトコル違反)に起因する上市遅延や開発費用の増加に対するソリューションのニーズが高まっています。
ロカバントは製薬企業や医薬品開発業務受託機関(CRO)向けに、複数のシステムに点在する治験情報を一つのプラットフォーム上に統合・可視化し、自社が有する過去の治験オペレーションデータと照合することにより、治験実施中に発生し得る問題の予測・検知を可能とする、Risk-Based Quality Management and Monitoringに係るサービスを提供しています。
ロカバントのサービスを利用することで、ユーザー企業は、治験の進捗をリアルタイムでモニタリングでき、独自の予測分析機能に基づくアラートにより、治験時のリスク発生の前兆を早期に発見し、軌道修正することが可能となり、治験の効率化と質の向上が期待できます。
三井物産は、本件を通じ、ロカバントの顧客基盤の拡大を通じた価値向上とともに、日本やアジアの製薬企業やCROの治験効率化を支援するとともに、ロイバントサイエンスとの間で、医薬品開発におけるデータ利用や三井物産出資先との連携についても協議を進めます。
三井物産は、患者中心の医療への転換を図ると共に、そもそも医療が必要となる前に病気を予防する、さらにその先で一人ひとりの心身を満たすウェルビーイングの仕組みづくりが重要と考えています。そして「医療・予防・ウェルビーイング」の全てが充足した「ウェルネス」の世界を実現するために、実践の「場」を持つ強みと「デジタル」を掛け合わせて、様々な事業を推進しています。
Wellness, the new wealth. – 三井物産は、当社の考えるウェルネスが世界中の人々にとっての新しい「豊かさ」となる未来を創造します。
会社概要
会社名 | Lokavant Holdings Inc. |
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所在地 | 米国 ニューヨーク州 |
設立年 | 2020年 |
CEO | Rohit Nambisan |
事業概要 | 医薬品臨床試験(治験)のデータモニタリング、予測分析システムの提供 |
ウェブサイトURL |
三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「豊かな暮らしをつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる