三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀健一、以下「三井物産」)は、SHO-BOND & MIT インフラメンテナンス株式会社(三井物産49%、ショーボンドホールディングス 51%、以下「SB&M社」)を通じ、独自の製品、エンジニアリング支援、施工サービスを提供する米国のインフラ補修事業者Structural Technologies, LLC(本社:米国、以下「ST社」)へ出資参画することに合意しました。
ST社は、1976年創業の米国で最大のインフラ補修事業者の一社であるStructural Group, Inc.(本社:米国、以下「SGI社」)の子会社です。ST社は、独自の製品及びエンジニアリング支援を補修・建設サービスと統合することで、付加価値の高いソリューションを施主、エンジニアリング会社、施工業者に対して提供しています。同社は、VSL*1のポストテンション*2及び斜張ケーブル製品の米国における独占サプライヤーであり、交通領域における成長戦略を有しており、それが今回のSB&M社との新たなパートナーシップにつながりました。
インフラ投資雇用法*3が成立するなど、米国においてインフラの老朽化が深刻な社会問題となる中、脱炭素及び循環型経済の重要性の観点からも、今後、橋梁などのインフラの長寿命化・強靭化に対する需要の一層の高まりが見込まれます。とりわけ橋梁については、全橋梁数の36%に当たる約22万橋が補修又は架け替えを要し、その対応には約2,600億ドルを要するとの米国道路交通建設者協会の試算もあります。
三井物産は、SB&M社を通じて、事業開発力及びネットワークを活用することにより、ST社の製品・サービスの継続的な拡充、事業規模の拡大、収益性向上を支援し、更なる成長を加速していきます。ショーボンドホールディングスは、日本での65年におよぶ経験を活かし、実績のある幅広いインフラの補修・補強・予防保全技術をST社に提供していきます。
三井物産は、2019年にショーボンドホールディングスと共にSB&M社を設立、2020年にタイに進出し、補修事業を推進してきました。今般、ST社及びSGI社との新たなパートナーシップを通じ、インフラの老朽化という米国の社会課題の解決に挑戦し、環境と調和する社会づくりに貢献していきます。
*1 VSL Internationalは、フランス企業Bouygues Constructionの子会社で、ポストテンションと斜張ケーブル構造物、基礎、地盤工学の建設および補修を専門とするスイス企業
*2 コンクリート打設後にPC鋼材を緊張させ、コンクリートを高強度化する技術
*3 2021年11月に米国で成立した法律、2022年度から5年で5,500億ドルの新規支出と既存予算を含めた総額1兆2,000億ドル規模を拠出するもので、道路や橋梁の修復・再建、公共交通機関、港湾等への投資や、気候変動対策を重視した取組支援を盛り込む
会社概要
会社名 | Structural Group, Inc.(ストラクチュアル・グループ) |
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所在地 | メリーランド州、米国 |
設立年 | 1976年 |
代表者 | Peter Emmons(ピーター・エモンズ) |
従業員数 | 約3,000名 |
事業概要 | インフラ領域における製品・エンジニアリング支援・施工サービスの提供 |
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三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる