Main

タイ・Arthitガス田におけるCCS事業への参画

2025年10月22日


三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀健一、以下「三井物産」)は、三井物産100%子会社である三井エネルギー資源開発株式会社(以下「MOECO」)を通じ、タイの石油ガス会社PTT Exploration and Production(以下「PTTEP」)が推進するタイ湾沖合Arthit(アーチット)ガス田におけるCO2の回収・貯留(Carbon Capture and Storage、以下「CCS」)事業に参画しました。本事業は、タイ初のCCS案件として、2028年の操業開始を目指しています。

*MOECOは、子会社であるモエコタイランド株式会社を通じ、4.7619%の権益比率を取得。

Arthitガス田はタイ国内向けに、同国内需要の約8%の天然ガスを生産・供給しており最大で年間100万トンの随伴CO2を貯留できる見込みです。

Arthitガス田には、MOECOが51.42%を保有する子会社であるモエコタイランド株式会社が4%権益を保有し1998年より参画しています。三井物産とMOECOは、2022年にCCSの事業化等に関する経済産業省による支援事業「令和4年度二国間クレジット取得等のためのインフラ整備調査事業(JCM実現可能性調査及びCEFIA国内事務局等業務)」に採択され、調査を行ってきました。これらの成果も踏まえ、本プロジェクトへの参画を決定しました。

本CCS事業は、三井物産が掲げる2050年ネットゼロエミッションの達成に向けた取組みであり、天然ガスの生産において発生する温室効果ガスを直接削減することが可能となります。また、既存の天然ガス生産に影響を与えること無くCCSを実現する点でも、低炭素型エネルギー事業のモデルケースとして高い実証性を有しています。

MOECOは、1969年に設立されて以来、タイ沖事業を中心に世界各地で探鉱・開発・生産事業を展開してきました。今後もPTTEPとの長年の協業関係を活かし、タイが掲げるカーボンニュートラルの国家目標の達成や低炭素化の推進に寄与していきます。

三井物産は、MOECOを始めとするグループ各社とともに、石油・ガス上流事業で培った知見を活用し、CCSの社会実装を推進し、三井物産のマテリアリティ「持続可能な安定供給の基盤をつくる」に貢献していきます。

Arthitガス田の事業概要

鉱区名 Block 14A、15A、16A(タイ沖合)
活動状況 生産中
権益保有者 PTT Exploration and Production Public Company Limited(80%、オペレーター)
Chevron Thailand Exploration and Production Ltd.(16%)
モエコタイランド株式会社(4%)
タイ沖Arthitガス田海上プラットフォームタイ沖Arthitガス田海上プラットフォーム

三井物産のマテリアリティ(重要課題)

三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。本件は、6つのマテリアリティの中でも、特に「持続可能な安定供給の基盤をつくる」の実現に資する取り組みです。

  • 持続可能な安定供給の基盤をつくる

    持続可能な安定供給の基盤をつくる

  • 環境と共生する世界をつくる

    環境と共生する世界をつくる

  • 健康で豊かな暮らしをつくる

    健康で豊かな暮らしをつくる

  • 人権を尊重する社会をつくる

    人権を尊重する社会をつくる

  • 「未来をつくる」人をつくる

    「未来をつくる」人をつくる

  • インテグリティのある組織をつくる

    インテグリティのある組織をつくる