三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀健一、以下「三井物産」)は、西豪州ピルバラ地域でグリーン水素製造事業(YURIプロジェクト)に参画するべく、仏電力大手Engie S.A.社(以下「ENGIE社」)の子会社が100%保有する豪州事業会社の持分を、契約上の条件が充足され次第28%取得することで合意し、2022年9月2日に持分取得契約を締結しました。
本プロジェクトは、ENGIE社と三井物産の合弁会社が西豪州ピルバラ地域にて、太陽光由来の電力を用いて水を電気分解してグリーン水素を製造し、大手窒素系肥料メーカーであるYara International ASA社の100%子会社であるYara Pilbara Fertiliser Pty Ltd社(ヤラ・ピルバラ・ファ―ティライザー社、以下「YPF社」)が保有するアンモニア製造設備向けに供給する事業です。太陽光パネル(18MW)及び水素製造装置(10MW)を設置し、製造したグリーン水素をYPF社へ供給します(2024年完工および生産開始予定)。YPF社はクリーンアンモニアの原料として利用します。
再生可能エネルギーから生成するグリーン水素は、製造及び燃焼時にCO2を排出しないことから、様々な産業分野において活用が期待され、脱炭素社会の実現に向けて重要な位置づけとなります。
本プロジェクトは豪州政府からサポートを受けており、総事業費のうち、47.5百万豪ドルを豪州再生可能エネルギー庁(Australian Renewable Energy Agency)、2百万豪ドルを西豪州政府から補助金で受給予定です。
三井物産は、2050年ネットゼロエミッションを目標に掲げ、2030年には2020年3月期比温室効果ガス(以下「GHG」)インパクト半減を目指しています。本プロジェクトを通じて豪州における水素産業の拡大に貢献すると共に、既存アンモニアプラントへのグリーン水素供給実証を通じて、水素事業立ち上げ・運営に係るプロジェクトデザイン及び産業向け水素供給の知見獲得を目指します。また、本プロジェクトを含むGHG削減取組みを通して、カーボンニュートラル社会の実現及び環境と調和する社会づくりに貢献していきます。
会社概要
会社名 | ENGIE S.A.(エンジ―・エスエー) |
---|---|
所在地 | フランス |
設立年 | 2008年 |
代表者 | Catherine MacGregor(キャサリン・マックレガー) |
従業員数 | 101,500 |
事業概要 | 発電および電気・ガスの供給等 |
ウェブサイトURL |
会社名 | Yara International ASA(ヤラ・インターナショナル・エーエスエー) |
---|---|
所在地 | ノルウェー |
設立年 | 1905年 |
代表者 | Svein Tore Holsether(スヴェイン・トーレ・ホルセテル) |
従業員数 | 17,000 |
事業概要 | 窒素肥料の製造・販売等 |
ウェブサイトURL |

三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。
-
安定供給の基盤をつくる
-
豊かな暮らしをつくる
-
環境と調和する社会をつくる
-
新たな価値を生む人をつくる
-
インテグリティのある組織をつくる