Main

環境負荷低減型クラウドコンピューティング事業者 Crusoe Energy Holdingsへの出資参画

2022年5月25日


三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:堀健一、以下、三井物産)は、油田の副生産物として発生し焼却処分されていた天然ガス(フレアガス)を活用したクラウドコンピューティング事業者である米国Crusoe Energy Systems LLC(以下「Crusoe Energy」)社の持株会社Crusoe Energy Holdings Inc.社の第三者割当増資を引き受けました。

Crusoe Energy社は、従来焼却処分されていたフレアガスを引き取り、石油の生産設備内に同社が設置した発電機の燃料として利用することで、焼却処分と比較して温室効果ガスの排出量を大幅に低減することができます。また、発電機の横に同社が設置した分散型データセンター(*1)により環境負荷低減型(*2)クラウドコンピューティングを提供しています。

Crusoe Energy社は、安価な燃料であるフレアガスを発電に利用することでクリーンでコスト競争力の高いクラウドコンピューティングリソース(*3)を実現します。また、今後需要の増大が見込まれる暗号資産マイニング、AI、再現・予測シミュレーション、タンパク質・DNA解析、グラフィック生成などの分野の計算処理を安価に提供することが可能です。コンピューターの計算処理に大量の電力が必要になる暗号資産マイニングなどの業界では、既存電力網への負荷軽減や再生可能エネルギーの利用に関心が高まっています。一方、エネルギー業界は、気候変動への懸念から世界的にフレアガスの規制が強化される中で、メタンガスの放出抑制とフレアガスの有効活用が急務になっており、Crusoe Energy社は双方の課題を解決します。

三井物産は、脱炭素社会実現に向け、フレアガスや様々な制約により活用しきれていない再生可能エネルギーなどの余剰エネルギーを、コンピューティングリソースや電力需給調整向けへ有効活用することに着目しています。Crusoe Energy社の戦略パートナーとして海外展開などで協業を進めていきます。

(*1)比較的小型の計算機を分散配置したデータセンター
(*2)フレアガスの焼却処分による温室効果ガスの低減に加え、データセンター稼働用電力を別途調達する必要がない為、環境負荷を低減することができる。
(*3)インターネット経由で、オンデマンドに提供可能な計算力

Crusoe Energy Systems社概要

正式名称 Crusoe Energy Systems LLC <クルーソーエナジーシステムズ>
本社所在地 米国 コロラド州デンバー
設立年 2018年
代表者 Chase Lochmiller(CEO)
事業内容 フレアガス等の余剰エネルギーを活用した計算力提供事業者
ウェブサイト

Crusoe(crusoeenergy.com)

Crusoe Energy Holdings社概要

正式名称 Crusoe Energy Holdings Inc. <クルーソーエナジーホールディングス>
事業内容 Crusoe Energy Systems社の100%持株会社
Crusoe Energy社/Chase CEO(左)と三井物産/松本NewDownstream事業部長(右)Crusoe Energy社/Chase CEO(左)と三井物産/松本NewDownstream事業部長(右)
Crusoe Energy社 ノースダコタ州ウィリストン盆地の油田での事業風景Crusoe Energy社 ノースダコタ州ウィリストン盆地の油田での事業風景

三井物産のマテリアリティ(重要課題)

三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。

  • 安定供給の基盤をつくる

    安定供給の基盤をつくる

  • 豊かな暮らしをつくる

    豊かな暮らしをつくる

  • 環境と調和する社会をつくる

    環境と調和する社会をつくる

  • 新たな価値を生む人をつくる

    新たな価値を生む人をつくる

  • インテグリティのある組織をつくる

    インテグリティのある組織をつくる

Information