三井物産株式会社(社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、北海道ガス株式会社(社長:大槻博、以下「北海道ガス」)とカーボンニュートラルLNGの売買契約(以下「本契約」)を締結しました。カーボンニュートラルLNGの受け入れは北海道初となり、三井物産にとっても初のカーボンニュートラルLNGの供給となります。
本契約は、2017年10月に締結した液化天然ガス(LNG)長期売買契約に基づいて、本年3月に三井物産が供給する北海道ガス向けのLNGに関し、天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生するCO2と当社が保有するカーボンクレジットを相殺する(カーボン・オフセット)ものです。
なお、本契約の対象となるカーボンクレジットは、信頼性の高い検証機関が世界の森林保全プロジェクトにおけるCO2排出削減効果をカーボンクレジットとして認証し、三井物産が購入したものです。
日本を含め、現時点で2050年までのカーボンニュートラルの目標を掲げる国は120カ国以上、世界の温室効果ガス排出量にして約4割を占める範囲に広がっています。全世界でのカーボンニュートラル実現を目指すには、CO2の吸収源となる森林などの維持・拡大がますます重要になりますが、現在も途上国を中心に森林伐採が行われ、日本の総排出量の5倍近い50億トンのCO2が毎年排出されています。当社は、豪州などでの植林事業、カンボジアでの森林保全活動を通じたカーボンクレジット創出プロジェクトを手掛けており、森林などCO2吸収源の維持・開発を進めていきます。
また、2020年5月に発表した中期経営計画で、エネルギーソリューション分野を当社の総合力が生きる成長領域とし、お客さまの脱炭素取組を支援していくことをミッションとして掲げています。今後も、世界の環境負荷軽減に貢献するLNGへの燃料転換を促進するとともに、今回のようなカーボンニュートラル化に加え、再生可能エネルギー、次世代・低炭素燃料や水素や燃料アンモニアの供給、CCUS(Carbon Dioxide Capture, Utilization and Storage、CO2の利活用および貯留)・カーボンリサイクルなど、さまざまなソリューション提供に挑戦していきます。


三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる