三井物産株式会社（本社：東京都千代田区、社長：飯島彰己、以下「三井物産」）は、9月18日（欧州時間）付で、フランスのGDF SUEZ S.A.（以下「GDFスエズ社」）、及びモロッコのNareva Holding S.A.（以下「Nareva社」）と共に設立した発電事業会社Safi Energy Company S.A.（以下「事業会社」）を通じて、サフィ石炭火力発電事業向けにプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結しました。このプロジェクトファイナンスには、株式会社国際協力銀行、市中銀行団（独立行政法人日本貿易保険による保険を融資の一部に付保予定）、イスラム開発銀行が組成に参画しています。

本プロジェクトは、総事業費 約26億米ドル（約2,800億円）を見込んでおり、事業会社がモロッコ国営電力・水公社との間で締結した長期売電契約に基づき、モロッコ南西部のサフィ市近郊に設備容量合計1,386MWの超々臨界石炭火力発電所を建設し、2018年に予定している完工から30年間にわたり発電事業を行います。本発電所の特徴は、アフリカで初めて超々臨界発電技術を活用した最新鋭のプラントであり、従来の亜臨界発電プラントと比べ発電効率が1割ほど改善し、環境面にも配慮したプラントとなります。モロッコでは電力需給が逼迫しており、本発電所は完成時に国内電力需要の約2割相当の電力供給を担い、経済発展に大きく貢献します。

三井物産はモロッコにおいて過去30年に亘り、モロッコ王立燐鉱石公社向け硫酸プラント、モロッコ国鉄向け日立製機関車、ジョルフ・ラスファール向け石炭火力発電所（出力350MW×2系列）等の大型案件に関わってきました。本事業を加えた全世界の三井物産の持分発電容量は、建設中の案件を含め約9GWとなります。三井物産は、引き続き地域や燃料など発電事業の特性を分散させた優良な事業ポートフォリオの構築を目指し、高い成長が見込まれるアフリカ地域において発電事業を展開していきます。

サフィ石炭火力発電事業概要

事業会社	Safi Energy Company S.A. （サフィ エナジー カンパニー）
出資構成	三井物産 30% GDFスエズ 35% Nareva 35%
発電所所在地	モロッコ サフィ市近郊
発電容量	693MW×2基
発電形式	超々臨界石炭火力
総事業費	約26億米ドル
商業運転開始時期	1号機・2号機共2018年予定

出資スキーム図

GDFスエズ社概要

名称	GDF SUEZ S.A.
所在地	フランス パリ
代表者	Gerard Mestrallet（Chairman & CEO）
事業内容	電気、天然ガス、エネルギー・環境サービス
設立年月	2008年7月

Nareva社概要

名称	Nareva Holding S.A.
所在地	モロッコ カサブランカ
代表者	Ahmed Nakkouch （Chairman & CEO）
事業内容	電気等インフラ事業投資
設立年月	2005年1月

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