三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は、鉄スクラップの検収AIシステムを開発・販売する株式会社EVERSTEEL(本社:東京都文京区、社長:田島 圭二郎、以下「EVERSTEEL」)への出資参画を決定しました。
鉄鋼業界では、低炭素化への対応として二酸化炭素(CO2)排出の少ない電炉方式による鋼材生産量の増加が見込まれ、原料となる鉄スクラップの需要も増加する見通しです。一方で、鉄スクラップの安定調達や品質確保、さらに現場に於いて品質判定・荷受作業を担う人材の不足・高齢化などの様々な課題も顕在化する中、原料調達や品質管理の効率化・高度化は業界全体の競争力維持・強化に不可欠です。
EVERSTEELは、「鉄を未来の主役に」をビジョンに掲げる東京大学発のスタートアップ企業で、鉄鋼・リサイクル業のDX化に資する製品開発に取り組んでいます。同社は、AI画像認識技術を活用し、鉄スクラップの品位特定や不純物の検知を自動化する検収AIシステムを国内で先駆けて開発・商用化しており、既に複数の国内製鉄現場での導入実績があります。
三井物産とEVERSTEELは2023年3月、鉄鋼・リサイクル業界のカーボンニュートラル実現に向けたエコシステム構築に関する覚書(MOU)を締結し、検収AIの国内商用化に向けた営業協力など多面的な協業を積み重ねてきました。今回の出資を通じ、三井物産はEVERSTEELの経営や事業拡大に向けた支援、当社および国内関連会社エムエム建材株式会社(東京都港区)による営業支援を通じ、鉄鋼業界のDXに貢献するべくシステム開発・現場導入を更に加速してまいります。
三井物産は、Industrial Business Solutionsを攻め筋の一つとし、社会の発展に不可欠な資源・素材などの安定供給を通じ、産業課題解決に向けた現実解の提供を目指しています。当社が有する鉄鋼バリューチェーンの事業基盤・ネットワークとDXソリューションをかけあわせることで、鉄鋼業界の低炭素化と競争力強化に貢献していきます。
会社概要
| 会社名 | 株式会社EVERSTEEL |
|---|---|
| 所在地 | 東京都文京区(東京大学キャンパス内) |
| 設立年 | 2021年 |
| 代表者 | 田島 圭二郎(Co-Founder/CEO)、佐伯 真(Co-Founder/COO) |
| 従業員数 | 14名 |
| 事業概要 | 鉄スクラップ解析システムの研究開発 |
| ウェブサイトURL |


三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。本件は、6つのマテリアリティの中でも、特に「持続可能な安定供給の基盤をつくる」、「環境と共生する世界をつくる」の実現に資する取り組みです。
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持続可能な安定供給の基盤をつくる
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環境と共生する世界をつくる
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健康で豊かな暮らしをつくる
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人権を尊重する社会をつくる
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「未来をつくる」人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる