三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は、米国テキサス州南部コーパスクリスティ沖にてCO2の回収・貯留(Carbon Capture and Storage、以下「CCS」)の事業化検討を進めます。現地子会社を通じて、スペインのエネルギー大手Repsol(レプソル)及び米国のCCS開発事業者Carbonvert Inc.(カーボンバート、以下「Carbonvert」)と共に、地下貯留用鉱区のリース契約をテキサス州土地管理局(Texas General Land Office、以下「GLO」)と締結しました。今後、貯留の評価作業やCO2回収元となる企業との協議を進めていきます。
三井物産は、100%子会社のMEP Low Carbon Solutions LLC(以下「MEPLCS」)を通じて、Repsol、Carbonvert夫々の子会社と、米国に合弁会社を設立しました。この持分比率は、オペレーターRepsol 45%、Carbonvert 45%、MEPLCS 10%です。
GLOはコーパスクリスティ港に隣接するPort Aransas North(ポートアランサスノース)及びMustang Island(マスタングアイランド)の地下貯留用鉱区リースの入札を実施し、上記合弁会社は2023年8月に同地域で唯一の落札者となりました。両鉱区は、140,000エーカー(約570km2)以上の面積を誇り、有望な地質構造から、合計6億トン以上のCO2を貯留できると予想されています。
本事業は、CO2貯留サイトから100マイル(約160km)以内に年間35百万トン以上の既存CO2排出量があり、加えて、2035年までに年間20百万トン以上の新規排出量が予想される産業集積地の近くにも位置します。このような地理的優位性を活かした、世界的に競争力のあるCCS事業の創出を目指します。
三井物産は、エネルギー資源開発を含めたエネルギーバリューチェーン創出・発展の知見と広範なビジネスネットワークを活用し、CCS事業の早期立ち上げを積極的に進めており、マレー半島沖南部CCS事業では独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の令和6年度「先進的CCS事業に係る設計作業等」の受託も行っています。今後もグローバルでのCCS事業の展開を通じたCO2削減ソリューションの提供により、「環境と調和した社会」の実現に貢献していきます。
会社概要
会社名 | Repsol |
---|---|
所在地 | スペイン マドリッド |
設立年 | 1986年 |
事業概要 | エネルギー関連事業 |
ウェブサイトURL |
会社名 | Carbonvert Inc. |
---|---|
所在地 | アメリカ合衆国 コロラド州 デンバー |
設立年 | 2020年 |
代表者 | Alex Tiller(アレックス タイラー)、CEO兼 社長 |
事業概要 | CCS事業開発 |
ウェブサイトURL |


三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。
-
安定供給の基盤をつくる
-
豊かな暮らしをつくる
-
環境と調和する社会をつくる
-
新たな価値を生む人をつくる
-
インテグリティのある組織をつくる