三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は純度100%のバイオディーゼル燃料を内燃機関車両で利用可能とする機器を製造・販売する米国ベンチャー企業であるオプティマス テクノロジーズ社(本社:米国ペンシルバニア州ピッツバーグ、社長:Colin Huwyler、以下「Optimus社」)に、米国シェブロンリニューアブルエナジーグループ社(Chevron Renewable Energy Group)等と共に出資しました。
Optimus社はバイオディーゼル燃料(以下「BDF」)を100%の状態で使用可能にする革新的な後付け製品を開発・製造・販売しています。BDFはCO2の実質的な排出が抑えられることから軽油に代わる再生可能燃料であり、脱炭素化に向けて活用が期待されています。通常高純度の状態で使用すると内燃機関に不純物がつまったり、腐食することが、不具合や故障の原因になりかねないことが最大の課題でした。同社製品は不純物除去を含め独自の技術でその課題を解決し、BDFを100%の状態で使用することを可能とし、CO2を大幅に削減することに寄与します。加えて、同製品は寒冷地でも活用できることや、車両の改造等を伴わずに軽油の走行へ切り替えも可能であることから、バッテリー式電気自動車トラック(BEV)や水素を活用した燃料電池トラック(FCEV)にはない優位性があります。また、Optimus社は同製品の販売のみならず、テレマティクス(オンラインでの車両管理サポート)提供、CO2削減レポートの発行、バイオディーゼル燃料供給ステーションのリース等顧客がスムーズに脱炭素を実現するための総合的ソリューションを提供しています。
三井物産はOptimus社と協力し、米国市場のほか、日本市場等においても同社製品の導入を計画しており、国内物流会社、荷主とともに実証実験を経て2023年後半にも物流会社を対象に100%のBDFと機器の販売を始める見込みです。2025年末までに200台のトラックへの採用を目指します。
三井物産はBEVバス事業等脱炭素社会の実現に向け事業を展開しており、本事業を通し世界の脱炭素社会の早期実現に貢献し、今後も環境と調和した社会づくりに貢献していきます。
会社概要
会社名 | Optimus Technologies, Inc. |
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所在地 | 米国ペンシルバニア州ピッツバーグ |
設立年 | 2010年 |
代表者 | Colin Huwyler CEO |
従業員数 | 15名(2023年1月時点) |
事業概要 | B100の後付けコンバーター機器製造・販売 |
ウェブサイトURL |
Optimus Technologies | Pittsburgh | Near-Zero Carbon Solutions |
三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「環境と調和する社会をつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる