タングーLNGプロジェクトに携わる企業連合は、このたびオペレーターであるbpと推進するインドネシア西パプア州のタングーLNGプロジェクトの開発鉱区である、ベラウ鉱区、ムツリ鉱区及びウィリアガール鉱区それぞれの生産分与契約(Production Sharing Contract:以下、PSC)を20年間延長することについてインドネシア政府の承認を得ましたのでお知らせいたします。
タングーLNGプロジェクトは、インドネシアで生産される天然ガスの20%を占める同国内最大のガス生産を行っているプロジェクトであり、2009年の操業開始以降インドネシアや日本をはじめとしたグローバル市場に1,450カーゴ超を安定的に供給しております。タングーLNGプロジェクトは液化設備二系列を有し生産能力は年間合計約760万トンです。現在第三系列の液化設備が建設工事中であり、この第三系列液化設備の稼働により約50%の生産量の増加が見込まれます。
第三系列の液化設備の建設に加え、2021年にSKK Migas(インドネシア石油ガス上流事業監督執行機関)から承認された開発計画に基づき、現在CCUS(注)事業を含む開発を検討しております。今後タングーLNGプロジェクトに携わる企業連合による最終投資決定を経て、当該CCUS事業実施により天然ガスの生産に伴い排出されるCO2を最大90%削減、タングーLNGプロジェクト全体で排出されるCO2を約半分削減することが見込まれ、世界屈指の温室効果ガス排出量の少ないLNGプラントとなることが期待されます。
(注)Carbon Capture, Utilization and Storageの略。排出されるCO2の回収、利用、貯留による温室効果ガス排出量の削減を図る技術。
タングーLNGプロジェクトに携わる企業連合は、このPSC延長を踏まえてLNGの更なる安定供給、及びCO2排出削減にも取り組んで参ります。
参考情報
タングーLNG基地はインドネシア西パプア州にあるビントゥニ湾に所在し、bpをオペレーターとするコンソーシアムが、SKK Migas(インドネシア石油ガス上流事業監督執行機関)との契約に基づきその操業を請け負っています。
タングーLNGプロジェクトは、1日当たり14億立方フィートの天然ガスを生産しているプロジェクトです。現在建設工事中である第三系列の生産開始後は、1日当たり21億立方フィートの天然ガスを生産する予定であり、この第三系列の液化設備はインドネシア政府の国家戦略プロジェクトに位置付けられています。
プロジェクトの権益構成は、bp 40.22%、MI Berau 16.3%(三菱商事株式会社、株式会社INPEX)、中国海洋石油総公司(CNOOC) 13.9%、日石ベラウ石油開発 12.23%(JX石油開発株式会社、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)、ケージーベラウ石油開発 8.56%(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構、三井物産株式会社、JX石油開発株式会社、三菱商事株式会社、株式会社INPEX)、Indonesia Natural Gas Resources Muturi Inc. 7.35%(エルエヌジージャパン株式会社(住友商事株式会社と双日株式会社の折半出資会社))、ケージーウィリアガール石油開発 1.44%(三井物産株式会社)となっております。
三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「安定供給の基盤をつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる