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インドネシアで初の地下鉄「ジャカルタ都市高速鉄道南北線」の営業運転開始

2019年4月2日


三井物産株式会社(以下「三井物産」)、東洋エンジニアリング株式会社(以下「TOYO」)、株式会社神戸製鋼所(以下「神戸製鋼」)、PT. Inti Karya Persada Tehnik(TOYOの現地グループ会社、以下「IKPT(イーカーペーテー)社」)の4社連合がコンソーシアムを組み、インドネシア共和国ジャカルタ特別州傘下のジャカルタ都市高速鉄道会社(PT Mass Rapid Transit Jakarta)から受注していた、同国初の地下鉄「ジャカルタ都市高速鉄道南北線(15.7km、以下「本線」)」は、2019年4月1日に営業運転を開始しました。

4月1日の営業運転開始に先立ち、3月24日には開業式が行われ、式典にはジョコ・ウィドド大統領も出席され、現地での期待の大きさを感じさせるものとなりました。
インドネシアの近年の急激な経済成長に伴う首都ジャカルタの深刻な交通渋滞の緩和、ならびに投資環境改善に繋がる基幹インフラ整備を目的にした本プロジェクトは、ジョコ・ウィドド大統領が積極的に推進してきた開発事業で、日本政府は本邦技術活用条件(Special Terms for Economic Partnership、「STEP」)を適用した円借款を供与しています。また、将来は本プロジェクトの延伸や東西への新線建設も予定されています。

本プロジェクトでは、三井物産がコンソーシアムリーダーとなり、TOYOがプロジェクトマネジメントとともに、受配電設備、電車線、軌道、昇降機などの設計・供給を行いました。また、神戸製鋼がシステムインテグレーションとともに、信号・通信設備、自動出改札システム、ホームドアなどの設計・供給を行い、IKPT社が全システムの据付ならびに一部機器の供給を行いました。本プロジェクトを通じて、優れた本邦の鉄道技術をインドネシアに導入したことで、同国のさらなる経済発展の一助となったと考えています。

三井物産は、これまで多くの鉄道事業に携わった実績を有し、近年では貨物・旅客鉄道・駅事業の開発・運営事業にも参画しています。中期経営計画で新たな成長分野と定めたモビリティ分野において、今後も世界中で新たなビジネスモデルや新事業を創出していきます。

本プロジェクト概要

路線長 15.7km(9.2km高架、6.5km地下)
駅数 13駅(7駅高架、6駅地下)
推定乗客数 41万人/日(2020年)
納入システム概要 受配電設備、電車線、軌道、信号・通信設備、自動出改札システム(AFC)、ホームドア、昇降機
運行区間 ジャカルタ南部(レバブルス Lebak Bulus)~
ジャカルタ中心部(ブンデランホテルインドネシア Bundaran Hotel Indonesia)
ジャカルタ都市高速鉄道南北線の様子ジャカルタ都市高速鉄道南北線の様子