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2022年「年頭の辞」

2022年1月4日


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三井物産 社長 堀健一による全役職員向け「2022年 年頭の辞」を下記の通りお知らせします。

皆さん、明けましておめでとうございます。新年のスタートにあたり、皆さんに、年頭のごあいさつを申し上げます。

世界経済

新型コロナウイルス感染の世界的拡大から2年弱が経過しました。この間、デジタル化の進展や地政学的緊張の高まり、気候変動対応、格差問題の先鋭化など世界の事業環境が大きく変化し、不確実性が一層顕在化しています。昨年末には一部の国や地域で感染者の再拡大や新たな変異株の出現に対する警戒感も強まるなど、依然先行き不透明な状況が続いています。

こうした難しい局面でも、当社社員の皆さんはウィズコロナでの新たな行動様式を模索しながら、足元の収益強化と将来の収益基盤となる新たな事業創出に日々邁進しており、私自身その熱量を大いに感じています。世界経済は地域差があるものの、総じて回復基調を取り戻しており、グローバルリーダーによる交流も活発になっています。当社がこうした潮流をリードできるように、さらにギアを上げて、新年の一歩を大きく踏み出していきましょう。

地球環境

昨今、世界中で地球環境問題に対する関心が高まり、脱炭素や自然資本の維持などの共通課題に関する議論が熱を帯びています。三井物産の原点には、元来地球全体の貴重な資源を大切にして、持続可能な世界をつくるという思想があります。当社には時代の要請に応じて、業態やビジネスモデルを改革しながら、グローバルに共通する社会課題に対応してきた歴史と実績があります。今を生きる私たちはこのような良き伝統と企業文化の継承者であることを自覚し、地球環境の保全と持続的な財・サービス・資源供給を両立させる責務を果たし、世界の人々の豊かな暮らしづくりに貢献していきたいと思います。

この実行には、ビジネス現場で磨き上げたプロとしての皆さんの慧眼により、複雑に変化する社会課題の根底にある本質部分をつかむことが出発点になります。また、当社には長い歳月を経て築き上げられてきた多様なメニューがあります。この当社独自の強みを最大限生かして、産業横断的なアプローチを一層強化し、会社全体で真の価値あるソリューションを見出していきたいと思います。具体的成果を積み上げて、透明性ある形でステークホルダーの皆さんに堂々と示せるように、一緒に頑張っていきましょう。

新たな未来に向けて

当社は「世界中の未来をつくる」をMissionに掲げています。変化の時代に、社員一人ひとりがそれぞれの世界で未来像を描き、変革のための最初の一歩を踏み出して新たな未来を切り開く、そのような多様な「志」の集う場が三井物産という舞台です。「志」の体現には相当厳しい鍛錬を通じて自らの実力を磨き続けることは必要不可欠ですが、プロとして真剣にやりきる意志と覚悟のある社員を会社は全力で支えていきます。

また、当社には多岐にわたる経験やキャリアを持つメンバーがいます。この豊かな多様性は当社の競争力の源泉です。メンバーの一人ひとりが相手の価値観を認め合い、互恵的な関係を築き、既成の枠組みを超えた複眼思考でメニューを広げていけば、新たなビジネスモデルの構想やイノベーションの誘発にもつながってくるはずです。このような共創の輪をグローバルに顧客・パートナー、コミュニティーにも広げていくことで、三井物産グループが社会に対してよりインパクトのある価値を提供できるようになると確信しています。

結び

新年の幕開けに際し、皆さんも今年の新たな目標や抱負をお持ちと思います。その成就には、正しい判断の軸と揺るがない意志を持ち続けて、前を向いて歩みを止めないことが極めて大事だと思います。最初の一歩は小さくても、着実に歩を積み重ねて、想定外の局面では仲間たちと血の通った会話を重ねて乗り越えていけば、やがて社会的にインパクトのある大きなゴールにもたどり着けるでしょう。

今年1年間、希望にあふれる明るい未来に向けて共に前進していきましょう。本年も皆さんとご家族が健康であること、そしてますますの飛躍の一年になることを祈念し、私の年頭のあいさつとさせていただきます。