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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、AWE Pty Ltd(三井物産100%子会社、以下「AWE」)を通じて50%権益を保有しオペレーターを務める西豪州ウェイトシアガス田(以下「ウェイトシア」、並びに「ウェイトシアJV」)の本格的商業開発であるステージ2開発につき、事業パートナーのBeach Energy Limitedと共に、必要な政府許認可取得を前提とした最終投資決断を行いました。
当社は2018年に、西豪州パースの北約350kmの陸上に位置するウェイトシアの権益を保有するAWEを買収しました。同買収は、ウェイトシアガス田をはじめとした豪州国内の優良原油・ガス資産のポートフォリオを拡充すること、及び豪州石油・ガス生産事業に於いてより活動領域を広めるためオペレーター機能を獲得することを目的としていました。
ウェイトシアは、豪州最大級の陸上天然ガス田です。AWE買収後に埋蔵量を積み増した上、当社が参画するノースウェストシェルフジョイント・ベンチャー(以下「NWS JV」)*1 の天然ガス液化設備を通じてLNG市場へのアクセスを確保したことから、商業化推進の判断に至ったものです。*2
本プロジェクトは、今後も世界で需要の増加が見込まれるLNGの安定供給に貢献するとともに、西豪州の製造業や消費者向けに国内ガスの供給を継続することを予定しています。また、中期的にガスへの燃料転換を促進し、低炭素社会の実現に貢献する取り組みになります。
今般実行するウェイトシアのステージ2開発では、既存の日量20テラジュールの生産能力に加えて、日量250テラジュールの生産能力を新設予定です。具体的には、追加生産井の掘削と新規ガス処理施設の建設を予定しており、総投資額はプロジェクト100%ベースで7.68億豪ドル(約593億円)、当社持分約3.84億豪ドル(約297億円)を予定しています。生産開始時期は2023年後半の予定です。
ウェイトシアの開発を通じ、当社はエネルギー事業全般におけるオペレーターとしての機能を強化します。また、本プロジェクトは、当社の総合力を活用し、ガスサプライチェーン全体の価値創造をリードするものです。今後も、当社が蓄積してきた知見やノウハウを活用し、ガスバリューチェーンやカーボンマネジメントの分野においてさらなる事業機会を追求します。
なお、本件による2021年3月期連結業績への影響は軽微です。
*1 当社50%出資の持分法適用会社Japan Australia LNG (MIMI) Pty LtdはNWS JV権益の16.67%を保有します。
*2 今般、ウェイトシアJVはNWS JVとの間でガス処理契約を締結し、ガスを液化し輸出するために必要となる設備の利用権を確保しています。尚、同契約に際し、当社はNWS JVに対して保証を差し入れています。
ウェイトシアガス田権益保有者
AWE Pty Ltd (オペレーター) | 50% |
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Beach Energy Limited | 50% |