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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「JOGMEC」)と共同出資する蘭国Japan Arctic LNG B.V.(以下「JAL BV」)を通じて、ロシアの天然ガス生産・販売大手PAO Novatek(以下「Novatek」)が推進するアークティックLNG2プロジェクト(以下「本プロジェクト」)に参画すべく、プロジェクト会社アークティックLNG2社の持分を10%取得することでNovatekと合意し、2019年6月29日に持分売買契約を締結しました。関係許認可取得次第、持分取得が完了する予定です。JAL BVへの出資比率はJOGMECが75%、三井物産が25%になります。また、本プロジェクト参画にあたっては、当社出資部分につき、株式会社日本貿易保険(NEXI)による海外投資保険引受を予定しております。
本プロジェクトは、北極圏にあるロシア連邦北部ギダン半島の在来型陸上ガス田を開発し、年間1,980万トンの生産能力を持つ天然ガス液化設備を建設するものです。Novatekは既に近隣のヤマルLNGプロジェクトを2017年より生産開始しており、本プロジェクトはロシアの北極圏に於ける2つ目のLNGプロジェクトとなります。Novatekによる総開発費見積は現状約210-230億ドル(約2.2-2.5兆円)であり、参画後、事業パートナーとの最終投資決断を経て、2023年頃からのLNG生産開始を予定しております。生産されたLNGは北極海航路を通じてアジア及び欧州を中心に供給される予定です。本プロジェクトにはNovatekの他、仏トタル、中国石油天然気集団(CNPC)、及び中国海洋石油集団(CNOOC)の各子会社が10%参画を決定しております。
三井物産は1970年代のアブダビLNGプロジェクト参画を皮切りに、豪州、カタール、オマーン、ロシア、インドネシア、赤道ギニア、米国、モザンビークなど世界各地のLNGプロジェクトに参画し、LNGの生産、輸送、マーケティングまでのバリューチェーン全般に亘って、幅広く展開してきました。三井物産はこれまでに蓄積したLNG事業の知見と、産ガス国やプロジェクトパートナーとの関係を活かし、LNG事業の更なる展開を通じて、日本を始めとした世界各国へのエネルギーの安定供給に向け資源の確保に貢献して行きます。
本プロジェクト概要
鉱区 | ウトレニエ ガス・コンデンセート田 |
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鉱区位置 | 露ヤマロ=ネネツ自治区、ギダン半島 |
株主構成(当社参画後) | Novatek 60% 仏トタル 10% CNPC 10% CNOOC 10% Japan Arctic LNG B.V. 10% |
生産量(予定) | LNG年産1,980万トン(660万トン×3系列) |