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ブラジル都市旅客鉄道事業の持分の一部売却について

2015年12月9日


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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:安永竜夫、以下「三井物産」)は、ブラジルで都市旅客鉄道事業を手掛ける100%子会社ガラナアーバンモビリティ株式会社(以下「GUMI社」)株式の49.9%を、西日本旅客鉄道株式会社(本社:大阪市北区、社長:真鍋精志、以下「JR西日本」)と株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(本社:東京都千代田区、社長:波多野琢磨、以下「JOIN」)に譲渡することに合意し、2015年12月9日に両社と株式売買契約書を締結しました。

三井物産は、ブラジルの都市交通分野のコンセッション・PPP(*1)事業を推進するために、同国最大級のコングロマリットであるOdebrecht(オデブレヒト)グループとGUMI社による合弁事業会社Odebrecht Mobilidade S.A.(オデブレヒト モビリダージ社、以下「OM社」)を2014年11月に設立しました。OM社は(1)リオデジャネイロ州都市近郊鉄道(SuperVia、開業済)、(2)サンパウロ地下鉄6号線(2021年開業予定)、(3)リオデジャネイロ市LRT(*2)(2016年開業予定)、(4)ゴイアニア市LRT(2018年開業予定)の4事業を保有しており、今後もブラジル主要都市における新規都市交通事業の開発・投資を行っていく予定です。

ブラジルでは、2016年にオリンピック・パラリンピックが開催されるリオデジャネイロを始め、都市部における公共輸送力増強が喫緊の課題となっていますが、OM社の4事業は、各都市の交通需要増加に応え、今後の都市の発展を支える質の高い基幹交通インフラとして機能することが期待されています。今回のJOINの出資参画により州・市政府等との交渉円滑化と事業運営安定化、またJR西日本の出資参画により日本の鉄道運営ノウハウを活用した安全性・サービスの向上が期待されると共に、ブラジルにおいて都市鉄道の運営実績を積み重ねていくことで日本の高度な鉄道運営ノウハウが海外に幅広く認知されることにも繋がることが期待されます。

三井物産は、ブラジルにおいて1960年代から約50年に亘って鉄道車両・信号システム等の輸出や鉄道システムの設計・調達・建設プロジェクトを手掛けてきており、2003年に鉄道車両リース事業、2007年にサンパウロ地下鉄4号線事業、2014年に貨物鉄道事業に参画しています。これらの経験と本事業を通じて蓄積される鉄道事業運営の知見を活用し、今後もブラジル及び他地域での都市交通コンセッション・PPP事業への展開を目指していきます。

(*1) Public-Private Partnership 官民連携事業
(*2) Light Rail Transit 路面電車

投資ストラクチャー

投資ストラクチャー

対象事業

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

  リオデジャネイロ州
近郊鉄道(SuperVia)
サンパウロ
地下鉄6号線
リオデジャネイロ
LRT
ゴイアニア
LRT
事業形態/期間 コンセッション/
1998~2048年
PPP/
2014~2039年
PPP/
2013~2038年
PPP/
2016~2051年
開業予定時期 開業済 2021年 2016年 2018年
OM出資比率 60.0% 13.7% 24.9% 90.0%
システム/路線距離 近郊線/270km 地下鉄/15.3km LRT/28km LRT/14km
輸送能力 170万人/日 100万人/日 28.5万人/日 24万人/日

オデブレヒト トランスポート概要

会社名 Odebrecht TransPort S.A.
本社所在地 サンパウロ州、ブラジル
設立 2008年
資本構成 Odebrecht S.A. 59.39%
FI-FGTS(*3) 30.00%
BNDESPar(*4) 10.61%

(*3) ブラジル連邦貯蓄銀行(CEF)が運営する投資ファンド
(*4) ブラジル社会経済開発銀行(BNDES)の投資管理会社
事業概要 交通インフラ コンセッション事業保有・運営会社

オデブレヒトS.A.概要

会社名 Odebrecht S.A.
本社所在地 バイア州、ブラジル
設立 1944年
従業員数 約17.5万人(連結ベース)
事業概要 Odebrechtグループを統括する持株会社
ウェブサイト

http://www.odebrecht.com/

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