[ブッサンジンがゆく]
アジアの医療を変革し、未来の豊かさを生み出したい
株主通信 2019年夏号

青井 祐輔 Yusuke AOI
Parkway Group Healthcare Pte Ltd.
Vice President
アジア最大の病院グループIHHへの経営参画
当社ヘルスケア事業の中核は、アジア最大の民間病院グループ・IHH Healthcare Bhd.(以下IHH)への経営参画だ。2011年の株式取得以降、当社はIHHの基盤拡大を支援。2019年3月までに、IHHは83病院(1万5000床)で高度医療を提供する規模に成長している。「IHHへの投資を実現し、新たな道を切り開いた先輩たちを『第一世代』とするなら、私たちは『第二世代』です」と話すのは、2002年入社の青井祐輔だ。
シンガポール、マレーシア、トルコ、インド等12カ国で83病院を運営するアジア最大級の民間病院グループ。アジア一円に高品質な医療サービスを提供し事業拡大中。
- 人口増、高齢化等により毎年10%増の成長を見込む
- 病院(病床数)が圧倒的に不足し、需給ギャップが大きい
- 生活習慣病の増加等による医療の高度化、質向上が急務
出典:経済産業省、シンガポール政府、世界銀行、OECD
人口1,000人あたりの病床数
多様な企業文化が育てたビジネスパーソンとしての幹
青井はキャリアの大半を事業投資先の企業で過ごした。特に大きな財産と感じているのは、ITインフラの構築を手がける三井情報(以下MKI)で担当した大規模プロジェクトだ。大手通信会社のWi-Fiスポットを全国16万カ所に設置するというプロジェクトは、MKIにも未知の領域だったため、青井が“修羅場”と表現するほど混乱を来してしまう。とりわけ彼を悩ませたのは、機器の調達先である米国メーカーの副社長である。彼は当初、「この分野の経験がないミツイは信用できない」と言い放ったのだ。しかし粘り強い交渉の末、ついに副社長は「ミツイは信頼できるパートナーだ」と青井に告げる。信念を曲げず、信頼関係を築けば道は開ける。青井はそんな確信を手に入れた。
人々を豊かにするヘルスケアエコシステム
2012年、青井はメディカル・ヘルスケア事業部へ異動した。IHHの病院を訪問した彼は、先端の医療機器やホスピタリティあふれる施設に驚いたという。経済発展が著しいアジア地域では、慢性疾患も急増している。IHHを基盤にさまざまな医療事業者をつなぐ“ヘルスケアエコシステム”を構築すれば、人々を豊かにするサービスを提供できるのではないか。この実現を加速させるべく、当社は2019年3月、IHHへ追加出資を完了し、筆頭株主となった。
ヘルスケアを三井物産を代表する事業へ
青井は、草創期の石油部に在籍した先輩社員に「メディカル・ヘルスケア事業部は、昔の石油部のようだ」と言われたことがある。当社基幹事業であるエネルギービジネスも、昔は社員数が少ない部署が担当だった。アジアの医療を変革し未来の豊かさを生み出す、そんなヘルスケアエコシステムを構築したい。ヘルスケア事業を、三井物産を代表する事業に育てたい。青井の挑戦は始まったばかりだ。

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