三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀健一、以下「三井物産」)と Quantinuum (クオンティニュアム、本社:英国ケンブリッジ市、米国コロラド州ブルームフィールド市) は、日本・アジア大洋州における量子コンピューティング領域に関する戦略的パートナーシップ契約を締結しました。
今後大きなビジネス変革やイノベーションをもたらすことが期待される「量子コンピューティング・量子コンピュータ」領域は、2040年には世界で約100兆円規模の価値創出が予測*1されています。
Digital Transformationによるビジネス変革に取り組む三井物産と、ハードウェア事業とソフトウェア事業を統合した世界有数の量子コンピューティング企業であるQuantinuumは、本領域における、共同での用途開発・顧客企業への価値提供・新たなビジネスモデル開発等、幅広い領域での戦略的パートナーシップを加速していきます。
戦略的パートナーシップの内容
(1)量子コンピューティングを活用したビジネスユースケース・ビジネスモデルの共同開発
(創薬・素材開発・エネルギー・モビリティ・ロジスティクス等の各産業領域を想定)
(2)量子コンピューティング知見・ノウハウの普及・共有を通じた市場開拓
(3)日本・アジア大洋州市場へのQuantinuum社の量子コンピューティングソリューション紹介
協業領域・アプリケーション
(1)量子化学計算 (製薬・化学・エネルギー産業等)
(2)量子サイバーセキュリティ
(3)量子コンピュータを活用した各種オペレーション最適化
(4)量子自然言語処理および人工知能(AI)等
直近のQuantinuumの実績
- 2022年8月、誤り耐性型量子コンピュータ*2の実現に向けた重要な一歩となる、リアルタイムでの量子誤り訂正を使用し、誤り耐性量子回路で2つの論理量子ビットをもつれさせることに初めて成功
- 2022年9月、Quantinuumが開発したゲート型イオントラップ方式量子コンピュータSystem Model H-1において、量子ボリューム世界最高となるQV8192達成を発表
*1 出典: Boston Consulting Group “What Happens When ‘If’ Turns to ‘When’ in Quantum Computing?”(2021年7月)
*2 十分な数の量子ビットを備えても発生する誤りを、自動的に訂正しながら正確に計算できる量子コンピュータ
会社概要
会社名 | Quantinuum(クオンティニュアム) |
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所在地 | 英国ケンブリッジ市、米国コロラド州ブルームフィールド市 |
設立年 | 2021年12月(米Honeywell Quantum Solutionsと英Cambridge Quantum Computingが経営統合) |
代表者 | CEO Ilyas Khan、COO Tony Uttley、日本法人代表取締役CEO 結解秀哉 |
事業概要 | Quantinuumは、Honeywell Quantum Solutions のハードウェアと Cambridge Quantum のミドルウェアおよびアプリケーションを併せ持つ量子コンピューティング企業です。科学主導・企業駆動(science led, enterprise driven)で、量子コンピューティングと化学、サイバーセキュリティ、金融、最適化などのアプリケーションの開発を加速しています。エネルギー、物流、気候変動、健康などの分野で、世界で最も差し迫った問題を解決するためのスケーラブルで商業的な量子ソリューションを創造することに重点を置いています。米国、欧州、日本の9つの拠点で、350名以上の科学者を含む480名以上の従業員を擁しています。 |
主要顧客 | 日本製鉄株式会社・JSR株式会社 (日本国内、一部) |
ウェブサイトURL |
三井物産のマテリアリティ(重要課題)
三井物産は、「世界中の未来をつくる」を企業使命に、さまざまなステークホルダーの期待と信頼に応え、大切な地球と人びとの豊かで夢あふれる明日を実現すべく、サステナビリティ経営の重要課題としてマテリアリティを特定しています。 本件は、5つのマテリアリティの中でも、特に「豊かな暮らしをつくる」、「環境と調和する社会をつくる」、「新たな価値を生む人をつくる」の実現に資する取り組みです。
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安定供給の基盤をつくる
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豊かな暮らしをつくる
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環境と調和する社会をつくる
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新たな価値を生む人をつくる
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インテグリティのある組織をつくる