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平成29年入社式挨拶

2017年4月3日


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おはようございます。社長の安永です。
本日ここに180名の新たな仲間を迎えることができたことを心から嬉しく思います。
皆さんもよくご存知のことと思いますが、三井物産は社会から、「人の三井」という大変にありがたい呼称をいただいています。長い歴史を通じて三井物産とその社員が積み重ねてきた数々の「挑戦と創造」、そして、その過程において育まれたお客様、パートナーとの信頼関係の中から生まれた言葉です。
ここにいる皆さんはすべて、「人の三井」を継承する人材として選ばれた精鋭です。このことに自覚と誇りを持ってください。
今日はそうした皆さんに心に刻んでおいて欲しいことを二つお話します。

「現場」からすべてが始まる

先ず一点目は、「現場」に立つことからすべてが始まる、ということです。
設立時から現在に至るまで、三井物産は産業を興し、事業を創り、人を育て、社会に新たな価値をもたらす仕組みを構築してきました。
ビジネスモデルや事業のポートフォリオは変化してきましたが、本質は今に至るまで変わりません。あるお客様と話していたときに、「三井物産にはジャングルガイドになって欲しい」と言われたことがありますが、これは、新たな市場や事業領域に果敢にアプローチし、変革者としてフロンティアを切り拓いて欲しいという期待の現れであると思います。
未知の市場に挑み、潜在するニーズを掴むために必要とされるのは、社内外の仲間とのチームワーク、そして「現場」に身を置くことで初めて得られるナマの情報です。
どんなに情報技術が発達しても、本当に有益な情報は「現場」の中からしか得られません。現場で汗を流し、悩み苦しみながら考え抜き、その中で掴み取った情報、築かれた関係にこそ価値があるのです。
ここで言う現場とは、日本と世界65ヵ国に拡がる三井物産の事業の前線、462社に及ぶ事業投資先、関係会社のことです。皆さんにも早い段階から、どんどん外に出て、こうした現場の中で経験を積んでもらいます。そうした経験を通じて蓄積される知見や感覚、人との出会い、喜びもあれば厳しくしんどいこともあるでしょう……それらのすべてが、皆さんを「強い個」へと育み、将来取り組むことになる「挑戦と創造」の土台となっていくのです。

あらゆる事業の基盤となる「信頼」

二点目は、「信頼」を何よりも大切にして欲しいということです。
三井物産にとって、すべてのビジネス、価値創造の源泉となるのは、皆さんも含めた連結44,000人に及ぶ社員と、その先に築かれるお客様、パートナー、ひいては社会との信頼関係です。
では、お客様や関係者から信頼を勝ち得るには、どうすればいいのでしょう?三井物産の名刺を出せば大抵のお客様が一度は会ってくれますが、それだけでは不十分です。私の経験で言えば、目の前の仕事を成し遂げるために徹底的に考え抜き行動し、そして新たな価値を生み出すことが何よりも大切です。
皆さんはおそらく「大きな投資を手掛けたい」「経営者になりたい」「グローバルなフィールドで活躍したい」といった、それぞれの夢を抱いて今日ここに来ていると思いますが、そうした夢はすぐには実現されないかもしれません。しかし皆さんが、それぞれの現場で、誠実に、ひたむきに目の前の仕事に向き合い、一つずつ結果を出して行けば、上司や先輩、お客様は、皆さんのその姿勢・努力を必ず見ているのです。
そこから生まれる社内外の信頼関係が、皆さんにより大きなチャレンジの機会をもたらすことになります。三井物産におけるビジネス、人の成長とは、こうした信頼の基盤の上に築かれているのだということを、お伝えしておきたいと思います。

ここから皆さんの目の輝き、凜とした表情を見て、皆さんが間違いなく、「人の三井」の立派な継承者となり、三井物産に新しい風を吹き込んでくれることを確信しています。皆さんが手掛ける「未来の挑戦と創造」によって、三井物産の新しい歴史を創って下さい。

皆さんの入社を心から祝福し、歓迎の挨拶と致します。

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