CSOメッセージ

統合的アプローチで目指す中長期的な価値創造
代表取締役 副社長執行役員
CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)
中井 一雅
事業環境変化を踏まえ、サステナビリティを
どのように経営戦略に取り込み、価値創造につなげていますか
サステナビリティは当社の経営を支える基盤であり、中経2026では「Creating Sustainable Futures」を当社の目指すべき姿と掲げ、気候変動・自然資本・ビジネスと人権の3つを経営の重要テーマとして設定し、各テーマに対して具体的な取組みを着実に進めてきました。
昨今、当社を取り巻く事業環境が変わっていく中でも、当社のサステナビリティへの取組姿勢は不変であり、4月から始まった中経2029では、気候変動に加えて自然資本の観点も取り入れるなど、各テーマの関連性を踏まえて多角的にシナリオ分析を行い、その結果をリスクとビジネス機会の両面から当社の経営戦略や個々の事業活動に反映する「統合的アプローチ」に取り組んでいます。
サステナビリティへの取組みは、事業を進める上でのコストではなく、将来的な競争力の維持・向上や成長機会につながるものです。それを社員一人ひとりが常に意識し、「統合的アプローチ」を各現場で徹底し、環境価値・社会価値・経済価値をバランスよく向上させることで、サステナビリティ経営をさらに深化させ、当社の持続的な成長を実現します。
2027年3月期から有価証券報告書でSSBJ基準での気候変動関連の開示が義務化されます。当社は、具体的なサステナビリティへの取組みを深化させながら、これまで以上にさまざまな開示を充実させることで、ステークホルダーの皆様からの信頼を獲得し、当社の企業価値向上につなげていきたいと思います。
また、中経2029では引き続き、3つの攻め筋をさらに進化させて、Global Energy Transformationを重要な攻め筋の一つと位置づけ、AIを中心とする電力需要の急増など新たな社会課題に対応するために、クリーン電力供給からAIバリューチェーンの川下まで一貫した取組みで現実解を提供する「デジタル・電力ソリューション本部」と、ブルーアンモニアなど次世代燃料を含むエネルギーの最適供給を実現する「総合エネルギーソリューション本部」を新設しました。当社が持つ多様な機能を組み合わせることで、サステナビリティへの取組みを機会と捉え、新しい価値を創造していきます。
サステナビリティとポートフォリオ強化の両立を
どのように進めていますか
経営会議の諮問機関であるポートフォリオ管理委員会と経営会議の下部組織であるサステナビリティ委員会がお互いに機能発揮することにより、経営としてサステナビリティと成長性を両立させた意思決定を行っています。
ポートフォリオ管理委員会では、時間軸・事業軸・地域軸といった多軸でのポートフォリオ管理が深化しています。時間軸では2030年以降に収益化する大型案件が進捗する中で早期収益化案件に注目し、事業軸では3つの攻め筋を明示することによってバランスのとれた案件組成が進んでいます。地域軸では当社の強みである事業本部と地域本部のグローバルマトリクス体制のもとで幅広い地域の案件が出てきています。
既存案件では、進化したミドルゲームによる事業良質化や、毎年の資産レビューの強化と規律ある新陳代謝の徹底により、着実に基礎収益力が向上しており、豊富なパイプライン案件から厳選した新規案件を加えることで、ポートフォリオを継続的に良質化させています。
一方、サステナビリティ委員会では、気候変動やビジネスと人権を含む環境・社会リスクの全社方針・施策が討議されます。その結果を定期的に経営会議・取締役会に報告し、適切な監督機能を通じた強固なサステナビリティ経営推進体制となっており、案件審査やポートフォリオを議論する上で重要な役割を果たしています。