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CHROメッセージ

経営戦略と一体となり人材戦略を推進していきます

代表取締役 常務執行役員
CHRO(チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー)
CCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)

稲室(いなむろ) 昌也(まさや)

三井物産の企業文化で「守るべきDNA」と
「進化させていきたい点」について教えてください

私は30代前半に世界銀行に出向し、国籍・年代・性別も異なる40名近いメンバーの中で切磋琢磨しました。経験や考え方がまったく異なる環境での挑戦でしたが、それまで当社で10年間培ってきた知見や経験が通用することが分かり、大きな自信につながりました。当社のDNAである「挑戦と創造」「自由闊達」といった、先人たちが育んできた企業文化や、挑戦を後押しする風土があってこそ実現できたものと考えています。
こうした企業文化や風土は、今後も守り続けるべき当社の強みです。一方で、昨今の不確実性が高く、変化の激しい時代においては、当社が貢献できることは何か、そこで活かすことのできる強みは何かを、絶えずアップデートし続けることがこれまで以上に重要であると考えています。自分自身のキャリアを通しても、企業価値向上の源泉は「人」であると確信をしています。「人」の成長には終わりはなく、その伸びしろを最大限引き出し、自律的キャリアの形成を整えることも経営の重要な役割です。
更なる組織力強化に向け、グローバル・グループの社員エンゲージメント向上に努めるとともに、当社のグローバルタレントマネジメントシステムである「Bloom」を活用することでグローバルベースの網羅的なデータベースをもとに、経営と連動した戦略的な人材配置を実践していきます。採用地や地域・事業の枠を超えた人材の活躍を促進し、一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことのできる組織に進化させていきます。

社員エンゲージメントや人的資本投資に関する
考え方を教えてください

社員エンゲージメントは、社員のやりがいや誇り、成長実感といった点に関する調査ですが、会社や所属組織の戦略やビジョン、そして経営陣のリーダーシップが社員にどれだけ浸透しているかを映し出す側面があると考えており、私もCHROとして、当社グローバル・グループでの社員エンゲージメントの向上にこだわっていきます。また、人的資本に関わる指標は施策に対しての効果をステークホルダーの皆様にお示しするためにも非常に重要であり、できる限り開示していきたいと考えています。効果を測る中で課題が見つかれば、それを真摯に受け止め、改善につなげる。そのサイクルを回し続けることが、人材戦略の進化と持続的な企業価値の向上につながると考えています。
直面する課題への対応能力や新規にビジネスを創出する原動力は、個々人が自律的に行動する力と組織としての推進力にかかっています。グローバル・グループ社員一人ひとりに宿る潜在的な能力を引き出し、世界各地の現場で事業を担う社員・組織の遂行力を最大限発揮するための人的資本投資や施策は企業価値向上を支える重要な柱です。今後もその効果を振り返りながら、弛まず、歩みを進めていきます。

中経2026の人的資本施策の成果と、
中経2029に向けた取組みを教えてください

中経2026では、グローバルでのタレントマネジメントを加速させるために社員と会社の双方が目指す姿を示した「グローバルタレントマネジメントポリシー」を策定しました。このポリシーの実行に向け、「Bloom」を導入し、これまで地域ごとに点在していた人材データの可視化を進めるとともに、人材配置の高度化に向けた基盤整備を行いました。その結果、グローバル・グループ全体を俯瞰した人材マネジメントの土台が整い、現在は実践段階へ移行しています。実際に、「Bloom」で可視化された人材データを基に、人材配置を検討するような事例が出てきています。
これまで掲げてきた「強い『個』の育成」「インクルージョン」「戦略的適材配置」の3つの人材戦略の柱とそれを支える「ウェルビーイング」が人的資本経営の中核であり、中経2029においてもこの考えは不変です。中経2029では、「Bloom」で蓄積されたデータをもとにAI/DXも活用しながら、事業ポートフォリオの変化に応じた機動的で、戦略的な人材配置の実例を積み上げていきます。採用地や属性を問わず、多様なフィールドで活躍する社員の経験やスキルの可視化を進めることで、スキルギャップや目指すキャリアの方向性・キャリアプランをより的確に把握します。その上で、社員の自律的なキャリア形成と案件に応じた組織や地域を超えた適材配置を実現することにより、一人ひとりの挑戦の機会を拡大していきたいと思います。
さらには、中経2029で掲げる非線形のCombinatory Valueを実現すべく、当社の多様なプロフェッショナル人材の知見とAIの探索力を掛け合わせることで、従来は見出せなかった産業横断的な事業間のつながりや新たな事業機会を生み出し、人的資本の観点からも、当社の飛躍的な価値創造、企業価値の向上につなげていきます。