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Celanese Corporation傘下の機能性食品素材事業の株式取得

2023年6月23日


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三井物産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堀 健一、以下「三井物産」)は、米国の化学品大手企業のCelanese Corporation(以下「Celanese」)の100%子会社である、機能性食品素材の製造販売事業会社Nutrinova Netherlands B.V.(以下「Nutrinova」)の株式70%を取得することを米国時間6月22日に決定し、同社と関連諸契約を締結しました。取得対価は472.5百万米ドル(約660億円*1)となり、本株式取得後にNutrinovaは三井物産の持分法適用会社*2となります。今後は、必要な許認可取得など一定の先行要件の充足を経て、2024年3月期中の実行を予定しています。

Nutrinovaは、食品・飲料等に使用されるアセスルファムカリウム(高甘味度甘味料)と、ソルビン酸・ソルビン酸カリウム(保存料)の製造・販売事業者です。アセスルファムカリウムは砂糖の200倍の甘味を持つため、カロリーや糖質を減らした製品設計ができます。ソルビン酸・ソルビン酸カリウムは食品・飲料の保存期限を延ばすことでフードロス削減に寄与する素材です。Nutrinovaは、両製品共に、世界の大手飲料・食品メーカーを始めとする幅広い顧客向けに、高品質の製品を安定的に供給しています。

Celaneseは米国を本拠地とするグローバル化学品大手企業で、三井物産はCelaneseとの米国におけるメタノール事業の共同運営を通じ、強固な信頼関係を構築しています。Nutrinovaへの出資参画を通じてCelaneseとのパートナーシップをより一層強化するとともに、Nutrinovaの企業価値向上を図ります。更に、現在三井物産が保有する既存事業との連携を通じ、食・ニュートリション領域での事業群の付加価値拡大に取り組んでいきます。

三井物産は中期経営計画2026において、Wellness Ecosystem Creationを攻め筋の一つとして定め、医療、未病・予防に加え、健康に通じる食の提供により、多様化する消費者のライフスタイルの質向上への貢献を目指しています。本株式取得を通じ、「食」を通じた健康やウェルビーイングの向上を通じ、人々のより豊かで輝く人生の実現を目指します。

なお、本株式取得は2023年5月2日に公表した2024年3月期連結業績予想に含まれています。

1. Celanese概要

会社名 Celanese Corporation
本店所在地 米国 テキサス州 ダラス
設立 1918年
代表者 Lori J. Ryerkerk, Chief Executive Officer
事業概要 化学ソリューション、機能性素材の製造および販売
売上高(連結) 9,673百万米ドル(約1.4兆円*1)/2022年12月期
従業員数 約13,000名
ウェブサイト

https://www.celanese.com/

2. Nutrinova概要

会社名 Nutrinova Netherlands B.V.
本店所在地 オランダ アムステルダム
設立 2022年(1967年に操業を開始したCelaneseの機能性食品素材業の持株会社として設立)
代表者 Giacomo Vitarelli, Director
事業概要 アセスルファムカリウム(高甘味度甘味料)、ソルビン酸・ソルビン酸カリウム(保存料)の製造および販売
業績(連結) (2022年12月期)
売上高:171百万米ドル(約240億円*1)
EBITDA:46百万米ドル(約65億円*1)
従業員数(連結) 約130名(2022年12月末現在、臨時従業員含む)
株主・持株比率 株式追加取得前 Celanese 100.0%
株式追加取得後 三井物産 70.0%、Celanese 30.0%
ウェブサイト

https://www.celanese.com/about-us/food-ingredients

*1 1米ドル140円で換算
*2 Nutrinovaの運営方針や、Celaneseとの合意事項を考慮したもの

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