三井物産株式会社（本社：東京都千代田区、社長：堀 健一、以下「三井物産」）は、世界最大のエビ養殖事業者であるIndustrial Pesquera Santa Priscila（在エクアドル、以下「IPSP」）に、IPSP創業者が保有する持株会社*1（在シンガポール）を通じて出資参画することを現地時間8月7日に決定し、本日同持株会社およびIPSP創業者と関連諸契約を締結しました。取得対価は360百万米ドル（約500億円*2）となり、本株式取得後に同持株会社は三井物産の持分法適用会社となります。必要な許認可取得など一定の先行要件の充足を経て、2024年3月期中の実行を予定しています。

世界の人口増加・経済成長とともに伸びるタンパク質需要に対し、エビは育成期間が短く飼料効率が良いことに加え、高タンパク質・低カロリーで健康志向に応える重要なタンパク質源です。三井物産は、IPSP創業者とともに輸出向けエビ養殖の世界的な中心地であるエクアドルにおいて、オペレーションの最適化を通じて生産性向上と高い品質の追求および環境への配慮に重点を置き、顧客や社会のニーズに応えることで、同国最大手IPSPの事業強化、ひいてはエビ産業の近代化をリードしていきます。

三井物産は、産業化と集約化が進行するエビ産業の成長性に着目し、2019年に世界最大のエビ加工事業者Minh Phu Seafood社（在ベトナム）に出資参画し、エビの加工・販売事業を強化しています。今般のIPSPへの出資を通じ、より川上の種苗・飼料、養殖へとバリューチェーンを伸長し、エビ産業におけるグローバルトッププレーヤーを目指します。

三井物産は中期経営計画2026において、Wellness Ecosystem Creationを攻め筋の一つとして定め、健康に通じる食の提供により、多様化する消費者のライフスタイルの質向上への貢献を目指しています。本株式取得を通じ、食・ニュートリション領域での事業群の付加価値拡大に取り組み、「食」を通じた健康やウェルビーイングの向上を通じ、人々のより豊かで輝く人生の実現を目指します。

なお、本株式取得による2024年3月期連結業績への影響は軽微です。

1. IPSP概要

*1 設立手続き中のため、概要は未定
*2 1米ドル140円で換算