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三井物産 社長 飯島彰己による全役職員向け「2014年 年頭の辞」を下記の通りお知らせします。

みなさん、明けましておめでとうございます。

今年は、皆さんも、例年以上に期待に満ちた新年を迎えられたことと思います。それは、オリンピック・パラリンピックの東京開催の決定や、日本にとっては久々となる堅調な株価など、将来に向けて希望を抱かせるニュースが重なったからだと思います。

期待と実現の連鎖

安倍政権が発足して一年が経ちました。世界経済は、欧州債務問題や新興国経済の脆弱性など、さまざまな不確実性をはらみながらも、緩やかな回復基調を維持しています。その中で、大胆な金融政策や機動的な財政政策により日本経済に対する期待が高まってきたことは、特筆に値すると思います。そして、今年は、日本の成長戦略の実行を通じて、その期待をいよいよ実現させていく年になります。

不透明な状況のなかにあっても、アベノミクスが期待を生み、期待を実現させることで新しい日本を目指して前進していくという今の日本の流れは、三井物産が目指す方向性とも重なっています。

これまでに取り組んで来たさまざまな案件を確りと果実として実現することで、更なる期待と新たな仕事を生み、より強い会社へと進化していく。今年は、この「期待と実現の連鎖」の一年にしたいと思います。

この「期待と実現の連鎖」は、決して容易なことではありません。期待を醸成するためには、確固たる実績と戦略、信頼される人材と尊敬される企業文化が必要です。そして、その期待を実現し、「世界の人々が必要とするモノやコトを届ける」という企業使命を果たして世界の発展に貢献するために、今日は二つ、みなさんにお話ししたいと思います。

個の競争力

一つ目は、個の競争力を高める挑戦を続けて欲しいということです。

競争力と一言でいっても、いろいろとあります。それぞれの業界での専門性、相手の懐に飛び込む勇気と行動力、現状に満足することなく常に改善を目指す粘り強さなど、いずれも大切な競争力です。また、不確実性の高い世の中への対応という意味では、想像力を働かせて万が一の事態にも備え、柔軟かつ機敏に変化を捉える力や、足元の事象のみに捉われることなく、常に俯瞰的かつ中長期的視野で物事を考える力が非常に重要になります。

ただ、つきつめて考えると、この「競争力」とは、そうしたさまざまな能力を総合して世の中に役立つ意義ある仕事を実現する力、言い換えると、「必要なモノとコトを必要としている相手に届ける」仕事の「実現力」ということになると思います。

ものごとを実現できるか、できないか、この差は紙一重です。大事なことは、その差を乗り越え、「実現力」を身に付けるために挑戦を続けることであり、それが会社全体の競争力向上にもつながります。グローバル競争に勝ち、自らの目標を実現するためにも、常に高い理想と使命感、そして挑戦する姿勢を持ち続けてください。

つなぐ

二つ目は、「つなぐ」という意識を、より一層高めて欲しいということです。

三井物産は創業以来、時代のニーズに応じて、国やお客様、人やモノ、そして仕事やアイデア等のビジネスの要素をつなぎ、さまざまな組み合わせの中から事業を創出してきました。このビジネス・エンジニアリングとも言える「つなぐ」機能こそが当社の強み、総合力の源泉であり、つなぐことで革新を産んでいくことが当社らしいイノベーションです。

つなぐモノやコトはさまざまです。それぞれの仕事に最適のパートナーをつなぐ、事業と事業をつなぐことでバリューチェーンを構築する、日々の業務における工夫やアイデアをつなぐ、あるいはそれらと既存事業をつなぐことで、新たなビジネスモデルやイノベーションの糸口を見つける、情報と情報をつなぐことで、新たな視点や進むべき方向性を見定める。みなさんには、何と何をどのようにつなぐのか、世の中で気づかれていない「新しいつながり」を創り出すために、現場経験に二つのそうぞうりょく(想像力と創造力)を重ねあわせてほしいと思います。

同時に、つなぐ機能を発揮するための土台作りも重要です。

多様な事業を展開する当社は、経験に裏打ちされた、さまざまなエクスパティーズやネットワークを持つ人材の集団です。こうした人材が集まり、アイデアを出し合い、必要に応じて社外ネットワークも活用しながら、多様なつなぎ方を創出する。このような効果を生み出すためには、時には組織を超えてつながり、スクラムを組む必要があります。つなぐ機能を存分に発揮するためには、どのような「スクラム体制」を組むのが良いのか、ぜひ主体的に考え、構築していってください。

結び

今年は2009年3月に長期業態ビジョンを発表してから5年という節目の年になります。

10年先を見据え、経営の羅針盤として策定した長期業態ビジョンは、まさにその中間点を迎え、これからいよいよ後半戦に突入します。そして、その後半戦の青写真となるのが、これから作る新中期経営計画です。

先ほど「期待と実現の連鎖」といいました。現在の中経期間を通じて打って来たさまざまな布石を、確実に育て、果実として実現させることで、ステークホルダーの期待に応える。そして、それが更なる力強い成長へと連鎖し、「より強く、輝いて魅力ある三井物産」を実現する。これが新しい中経のバックボーンです。営業、事業支援ユニット、コーポレートが一体となって議論を尽くし、全員が納得のいく計画を作り上げ、新中経とその先にある長期業態ビジョンの実現に向け、全力で取り組んでいきたいと思います。

最後に、みなさんとご家族にとって、今年一年が実りの多い年となることを祈念して、私の年頭の挨拶とします。