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2025.02.07

開発したDXツールで
みんなの意思決定を
効率化したい。

パフォーマンスマテリアルズ本部 LCA Plus 眞鍋 悠
パフォーマンスマテリアルズ本部
LCA Plus
眞鍋 悠
Profile

パフォーマンスマテリアルズ本部 機能材料事業部 ポリオレフィン事業室に所属。本部横断型のDX推進タスクフォースにも参加し、業務効率化やデータ活用に取り組んでいる。また、パフォーマンスマテリアルズ本部と鉄鋼製品本部が共同で運営するSaaS事業「LCA Plus」にも携わり、デジタルマーケティングや広報を担当。その他、社内で様々なDXツールを開発。室内では「IT担当」と呼ばれている。

三井物産で取り組んでいることは?

パフォーマンスマテリアルズ本部 機能材料事業部 ポリオレフィン事業室に所属し、ポリオレフィンという素材の輸出入や、三国間取引を担当しています。ポリオレフィンはポリエチレンやポリプロピレンといったプラスチックで、自動車の内装材や、食品容器等の包装材料等、日常生活に欠かせない製品に広く利用されています。

私の主な役割は、成約後の実務サポートです。通関書類の準備や決済手続きを通じて、納品までのプロセスを支えています。船便が無事に到着し、顧客に商品が届いた瞬間の達成感は、トレーディング業務ならではです。

また、本部横断型のDX推進タスクフォースにも参加し、業務効率化やデータ活用の取り組みを進めています。現在は、タスクフォース内でPower BIの講師を務めることもあり、データ可視化の技術や業務プロセスの自動化を支援しています。例えば、トレーディング業務においては、輸出入データを地図上で直感的に把握する仕組みや経年比較する機能を導入したことで、これまで気づけなかったインサイトを得られるようになりました。このようなDX活動は、業務効率化に留まらず、新たな価値創出の基盤として社内全体に広がっています。

三井物産で取り組んでいることは? 眞鍋 悠

他にも「LCA Plus」というプロジェクトにも携わっています。この取り組みは、パフォーマンスマテリアルズ本部と鉄鋼製品本部が共同で運営するSaaS事業で、クライアントのCO2排出量を製品ごとに可視化し、顧客のサステナビリティ戦略を支援することを目的としています。ここでは、デジタルマーケティングや広報を担当し、サービスの魅力を発信しています。

社内のデジタル総合戦略部とマイクロソフトが共同開催したアイデアソンをきっかけに、「ミツログ」というデジタルツールも作成しました。「ミツログ」は三井物産が運用する社内版の飲食店検索ツールで、飲食店検索機能と精算サポート機能を備えています。以前から課題意識を持っていた、会食時の飲食店探しと、精算の簡略化をテーマに開発しました。

精算サポート機能では、負担額を均等に分ける割り勘方式や、条件を指定して柔軟に調整するオプションを作成しました。状況に応じた分配が可能ですし、勾配も調整できます。また、飲食店検索機能では、社内の「おすすめの店」情報を一元化し、予算や評価に基づいた店舗検索を実現しました。

本部内で様々なDXに取り組む理由は?

入社当初、室長に「前月の実績はどうだった?」と尋ねられた際、答えられずに悔しい思いをしたことがあります。自分が携わる仕事の規模感や数字の推移を把握する重要性を痛感し、業績を分かりやすく見せる方法を模索しました。この経験が、自分の業務を深く理解し、他者に伝えられるようになりたいという想いの原点になっています。

その折、上司から「業績を分かりやすく見せられないか」という漠然とした提案があり、試行錯誤を重ねた結果、Power BIを活用してデータを整理し、見やすい形にすることを選びました。従来、バラバラだったデータ形式を統一し、ダッシュボードを作成したことにより、業績や課題を一目で把握できる仕組みが整い、データに基づく具体的な議論が活性化しています。

同時に、毎月手作業で行っていた決算取りまとめの効率化も当初の目的であり、毎月6〜7種類のExcelファイルを抽出して整理していたのですが、手作業での入力や業績や経費データの処理に半日以上かかっていました。分析となると、より長時間かかっていたんですね。これを自動化することで、それらにかかっていた時間が0になって、何もせずに毎日更新されていくようになり、大幅に負担を減らすことができました。

データが整理されることで業務全体の構造や数字の意味が次第に明確になった結果として、チームの中で新たに分かることが増えることを望んでいます。

現在ではデータをシステムに自動入力し、月次で自動更新される仕組みが構築、リアルタイムでデータを把握できる環境が整っています。週次更新の業績データや毎週更新される市況情報も自動で取り込んで管理しています。

本部内で様々なDXに取り組む理由は? 眞鍋 悠

あなたの志は?

私には、開発したDXツールでみんなの意思決定を効率化したい、という想いがあります。社内DXツールの開発は、そもそも誰かに言われて始めたことではなく、私自身が決算の取りまとめをやっていたので自身の業務削減の観点から、「自分で作っちゃえ」と思いつきで当初は作りました。いざ完成したら、それが他の社員にも共有され、「役に立った」というフィードバックを受けた時は、大きなやりがいを感じたことを覚えています。

これをきっかけに、自らの発案でツールを開発する機会が増え、他者の作成したツールを改良するなど、自発的な取り組みが広がりました。この一連の活動が、自分のスキル向上だけでなく、チーム全体の業務効率化にも貢献できていると実感しています。

また、みんなが同じデータを見るようになったことで各担当者が数字に対しての意識を深め、「目標を達成するにはどうすれば良いか」という議論が巻き起こるようになりました。同じデータを多くの人に分かりやすく伝えることで、意思決定を始めとした業務全体の変化も生まれてきています。現在では社内の他の部署でも、同様のデータマネジメントプラットフォームが浸透していると聞きますし、ダッシュボードが業務の進行に欠かせない存在となったと言ってもいいかもしれません。部門ごとの自発的な取り組みが、組織全体の成長に寄与していく点が、DX活動の魅力です。

こうした経験を通じ、データを活用して業務を深く理解し、目に見える形に変換することの重要性を実感しました。今では、データから生じる意思決定もあると感じています。他者の役に立つ形に発展していく過程が、とても楽しいですし、室内で「IT担当」と言われていることも嬉しく思います。

あなたの志は? 眞鍋 悠

今後の展望は?

全社的なデジタル部門ではなく、営業現場にいるからこそ気づける課題や提案があります。お客様の声を直接聞き、それを反映した解決策をスピーディに提供できることが私の強みです。目標は、お客様にとって「使いやすく」「仕事がしやすくなる」ツールを提供することです。そのためには、日々の業務の中で浮かぶ小さな改善アイデアを迅速に形にしていくことが重要だと考えています。

三井物産は、一人ひとりの興味や関心を大切にし、後押ししてくれる社風ですし、できることの幅が広い会社だと感じています。私自身やりたいことをやっていたら、それがだんだん自分の強みになり、いつの間にかここまできました。まだまだもっとできることはあると思っているので、これからもDXを通じた業務改善に挑戦し続け、より良いツールやプロセスを追求していきたいです。小さな変化や改善が積み重なり、大きな成果や変革を生む、その可能性を信じて、日々の取り組みを進めていけたらと考えています。

(2025年2月現在)

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