Wellness Magazine vol.3:わたしのおすすめ音楽「夏に聴きたいPlaylist」

2023.08.18

「Wellness Magazine」とは?
Wellness Magazine、通称「ウェルマガ」は、三井物産で日々ウェルネス事業に取り組む社員のおすすめコンテンツを紹介する企画です。「ウェルネス」のアイディアに、気分転換に、ぜひご活用ください!

第3回目のテーマは「夏に聴きたいPlaylist」です。
「夏を満喫した!」という方も、「まだまだこれから楽しむぞ〜!」という方も、ここで新たな夏のBGMに出会えるかもしれません。 夏の暑さに負けない社員の熱量マシマシな紹介文もぜひお楽しみください!

岩崎 未来 さん

私にとって「夏の曲」といえば

  • 1

    ポカリ伝説キュウソネコカミ

  • 2

    おいしい水ニガミ17才

  • 3

    cream sodaスーパーカー

  • 4

    シャンディガフサカナクション

  • 5

    若者のすべてフジファブリック

コメント

私にとって「夏の曲」といえば「若者のすべて」です。「最後の花火に今年もなったな……」という歌詞の通り、夏の終わりに絶対聴きたい曲です。
私の前職はとあるプロ野球チームの球団職員でした。そのチームでは毎年花火大会を開催しておりまして、ある年は夏っぽい音楽を選曲して花火と一緒に流そうとなったのですが、開催時期が夏の終わりの時期だったので、「絶対にこの曲を流したい!」と意気込み演出担当に頼み、プログラムに組み込んでいただきました。当日対応でバタつく中、少し作業を止めて花火を見ながらその曲を聴き、夏の終わりをしみじみと感じたことを思い出します。観客の皆さまにも夏の終わりを感じてもらえたようで、SNSでちょこちょこ反応があったことがうれしかったです。
その他の1~4は「夏に飲みたいもの」をテーマに選曲しました。水分補給してこの夏もあと少し乗り切りましょう!

松尾 和晃 さん

音楽にあわせて体を動かすのは楽しい

  • 1

    FEEL SO FINE大橋純子

  • 2

    Could Heaven Ever Be Like ThisIdris Muhammad

  • 3

    UnderwaterHarry Thumann

  • 4

    Cosmic Night Runクレイジーケンバンド、野宮真貴&m-flo

  • 5

    You Can’t Hide From Yourself (Dimitri From Paris Super Disco Blend)Teddy Pendergrass

コメント

音楽を外に聞きに行くことが好きです。踊っていい場所なら尚よしです。現代の技術のおかげで、流れている音楽をアプリに聞かせると、その曲が何か分かるようになりました。山に昆虫採集に出かけるような気持ちで、街に出て新しい発見を続けるようにしています。今回、夏に楽しく踊れる5曲を選んでみました。

1.FEEL SO FINE
社会人なりたての頃、初夏の伊豆のフェスで初めてこの曲を聞きました。その時、楽しい気持ちと同時に、なぜか鳥肌が立って、胸がいっぱいになって泣きそうになったことを覚えています。最高なタイミングと場所で聞いた曲はその後、その記憶と結びついて何度でも味わえます。曲自体も、気持ちのいい美声と、都会に生きる者たちに投げかけられる優しい言葉、スタートから絶頂までどんどん盛り上げていく流れが素敵です。@伊豆のフェス(2017)

2.Could Heaven Ever Be Like This
目の前の人に感じている熱い感情と何か大きなものが一緒になって包まれる(?)、人生で感じたことのある(かもしれない)素敵な感覚について、歌詞と音楽でめいいっぱい没入できます。音楽に合わせて体を揺らしたり踊ることは、単なるレクリエーションを超えて自分に向き合ったり色んなことを考えることだと思います。座禅にもサウナにも共通する部分があるように感じてしまいます。シベリアのパリことイルクーツクで大学生活を送っていた時に通っていたカッコいいカフェで採集して以来なんども聞いて流している曲です。@イルクーツクのカフェ(2019)

3.Underwater
いつかの暑い夏の夜、初めて聴いた曲です。スタートからstep by stepで気持ちを乗せてくれて、わけのわからない音に遭遇したり、ノったりしているうちに気づいたらトップギアに入ります。カラオケとクラブの違いは歌うか踊るかではなくて、知らない曲をオープンに楽しむスタンスがあるか、楽しめるかだと思っていて、そういう意味でのクラブっぽいクラブに行くのが好きです。この曲を聞いた場所は2022年、一帯の再開発につきクローズしてしまい寂しく思っています。@渋谷のクラブ(2015)

4.Cosmic Night Run
日本のレジェンダリーにカッコいいおばさま、おじさまたちの曲です。この曲を聞いてると若い頃はよかった、ではなくて歳をとるだけどんどんいいなと思える人生を送りたいなと思います。
@どこか夜の水族館だった気がする(2015)

5.You Can’t Hide From Yourself (Dimitri From Paris Super Disco Blend)
リミックスは、原曲より良くなることばかりではないと個人的に思うのですが、これは大当たりだと思います。Teddy Pendergrassはヒゲダンスのテーマ(do me)で有名な人かと思いますが、色々聴いてみるとカッコいい音楽沢山です。この曲にあわせて踊っていると、背筋が伸びて、自分を受け入れたり、前向きな気持ちになったりします。緊張と緩和の繰り返しの中で、体を動かして音楽を思い切り聴けることへの感謝が溢れます。@渋谷のクラブ(2017)

永弘 智 さん

昼の喧騒と夜の凛とした静けさ

  • 1

    “Never Can Say Goodbye” Rock With YouTrijntje Oosterhuis

  • 2

    ”Continent Bleu” Un Apres-Midi A ParisClementine

  • 3

    ”My Spanish Heart” The HilltopChick Corea

  • 4

    “Elis” Tereza Sabe SambarElis Regina

  • 5

    “Nocturne” En La Orilla Del MundoCharlie Haden

コメント

今回の選曲を通して、音楽、特にジャズのような即興音楽は、100人いれば100通りの解釈があり、100回聴けば100回分の新たな気づきがあってもよいと改めて感じました。ジャケットを眺めながら、アレコレ妄想する楽しさ、これに尽きます。

1.Rock With You
アメリカ出張の際、週末を利用してピッツバーグまで足を運び、野外のチャリティーコンサートに参加しました。その大トリで登場したのがThe Jacksons (Jackson 5)。マイケル・ジャクソンの死去後、存命のメンバーで再結成したそうです。70歳間近のThe Jacksonsには正直あまり期待していませんでしたが、「I Want You Back」のあのイントロが流れた瞬間、鳥肌が立ちました! 本家のグルーヴ感は凄まじかったです。そしてこの日のハイライトは、エバーグリーンな名曲「Rock With You」。クインシー・ジョーンズの名プロデュースによる、シルクのように滑らかな洗練されたサウンドのマイケルバージョンとは異なり、彼らの「Rock with You」は荒削りのモータウンサウンド。ジン&ソーダを片手に夜の野外で聴くにはむしろこちらが合っていると思いました。夏のプレイリストとしては、オランダの歌姫によるカバーがオススメです。迫力の歌声と、ギターソロのオーバーダブによるシンプルな演奏が、焼けた肌を冷やしてくれます。

2.Un Apres-Midi A Paris
アメリカのジャズピアニスト、ジョン・ルイスが作曲した「Afternoon in Paris」という古い名曲を、私は多くのジャズアーティストが演奏するバージョンで聴いてきましたが、一度としてこの曲から「パリ」を感じたことがありませんでした。ところが、フランス語で歌うバージョンを初めて聴いたとき、それは紛れもなく「Afternoon in Paris」、いや「Un Apres-Midi A Paris」だったのです。数十年後にこの曲にフランス語の歌詞が付けられてフランス人女性に歌われることを、作曲者が想像していたかどうかはわかりません。しかし、クレモンティーヌが歌うことによって、私の頭の中のどこか奥底で、名曲「Afternoon in Paris」という仏に魂が刻まれたというか、龍に瞳が描き足されたというか、そういう感覚に襲われたのです。それ以来、いまやジョン・ルイスの原曲を聴いても、パリの昼下がりが目に浮かぶほどに……。オジサンとしてはジャケットに写る若いクレモンティーヌのポニーテールに目が行きがちですが、夏の夕暮れを想起させる空の濃いブルーにも目を奪われます。

3.The Hilltop
この曲は。完全にスペイン闘牛の曲に私には聴こえます。ウッドベースとピアノのデュオ曲ですが、ウッドベースが漆黒の牡牛、ピアノが闘牛士です。曲は地鳴りのような牡牛の入場から始まります。少し遅れて闘牛士が入場、蝶のように舞い、槍を牡牛の首の後ろに突き刺します。そして曲は2分過ぎ、いよいよ真打ちマタドールの登場です。興奮状態の牡牛が力を振り絞り、マタドールに襲い掛かると、彼は危険を顧みることなく、赤のムレータで牡牛を操る華麗な技を披露します。血汗飛び散る1対1の真剣勝負。そしてついに最終場面を迎え、刀を真剣に持ち替える闘牛士。闘牛士をめがけて突進する牡牛。それを巧みにかわして急所目掛けて仕留めんとする闘牛士。最後に壮絶死を遂げるのは、一体どちらなのか……という妄想はさておき、2021年に惜しくも亡くなったチック・コリアという唯一無二のジャズ・ピアニスト、彼自身のルーツであるスペインをテーマに演奏した名曲は数々ありますが、その中でも珠玉の一曲です。

4.Tereza Sabe Sambar
夏といえばブラジルですが、悩みに悩んだ末にブラジル音楽界の至宝エリス・レジーナの一曲を選びました。彼女は、薬物・アルコール中毒で36歳という若さで亡くなるまで、第一線で活躍し続けましたが、これは若干21歳のときの録音。既に完成されており、その圧倒的なスケール感に引き込まれます。この緩急ある1曲の中で、エリスは異なる二つの顔を覗かせます。急速調の冒頭、そしてエンディングで、分厚いビッグバンドの演奏を相手に、攻撃的かつダイナミックに歌い上げる姿は「陽」。緩い曲調になると一転、演奏に寄り添うように、芳香を放ちながら絞り出す声は「陰」。華やかなショービジネスの表舞台は「陽」。ステージを降りた後の破滅的な生き様は「陰」。エリスの歌の魅力はもちろんのこと、彼女の人生そのもの、もっといえば、陰・陽持ち合わせたホモサピエンスの本質や易経に通じる天地の法則が凝縮された奇跡の3分30秒に感じるのは私だけでしょうか。

5.En La Orilla Del Mundo
是非アルバムジャケットを見て欲しいです。見知らぬ異国の地で、夏の闇夜を照らすのはバーのネオンのみ。古い型のクルマが多く停めてあるものの、ヒトの気配はまったくない一本通りにポツンと佇む自分。ひっそりと聴こえてくるピアノの一音一音が、一日の終わりを告げるとともに、疲れきった体と心を癒してくれます。そこにバイオリンが加わり、テナーサックスへと受け継がれていくのですが、地球の裏側の音楽にも関わらず、懐かしさと哀愁を感じるのが不思議です。さらによくよく耳を傾けてみると、重いウッドベースの音が響き、背後でストリングスが彩りを加えているのもこの曲の魅力の一つではありますが、冒頭から一貫して抑制を効かせた妖艶な美しさを響かせるアイツこそがやはりこの曲の主役であり、この夢のような時間を演出していることに気づきます。そして曲が終わると、夢から覚め、エキゾチズムの余韻を残しながら、アイツのいない現実世界へと引き戻されるのです。

それぞれの思い出や曲への愛が詰まった、読み応えたっぷりのプレイリストが並び、一体どんな曲なのか、興味がかきたてられるものがたくさんありました。気になる音楽があれば、ぜひ聞いてみてください!そして、この夏、あなただけのプレイリストをつくってみてはいかがでしょうか?