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人材を資産に

人材の育成

人材育成の考え方

三井物産グループの競争力の源泉は人材です。当社グループでは、多様な個性を尊重し、グローバル・グループ経営を担う「新たな価値を生む」人材の育成を目指しています。

「人材主義」という理念を長い歴史と伝統の中で培ってきた当社が目指す人材育成の考え方として、「人が仕事をつくり、仕事が人を磨く」という言葉があります。仕事を通じて新たな価値を創造しながら、専門性と幅広い知識を有する「強い個」を育成することが当社最大の使命であり、それが当社の存在意義であると言っても過言ではありません。従い、人材育成の根幹を担うのはOn the Job Training(OJT:職場での実務を通じた育成)であると捉えています。一方、こうしたOJTを通じた人材育成を支援・補完するために、さまざまな研修等のOff the Job Training(OFF-JT:職場以外での育成)プログラムも充実させています。

人材育成プログラム

階層別研修・スキル研修

「『グローバル・グループ経営』を担い、『新たな価値を生む』人材の育成」という目的を達成するため、当社グループでは新入社員からリーダー層に至るまで、各資格・役割等を階層別に策定し、節目研修、選択研修、選抜研修等さまざまな人材育成プログラムを実施しています。これらの階層別研修プログラムを深化させると同時に、さまざまな分野の専門知識の向上のための各種ビジネススキル研修・プロフェッショナル研修の充実も図っています。各研修プログラムは、人材育成の考え方や概要と共に社内のイントラネットで紹介しており、社員の研修への自発的な参加を促しています。

人材育成プログラム体系全体図(要約版)

人材育成プログラム体系全体図(要約版)

海外派遣プログラム

当社グループでは、グローバルに活躍するための海外派遣プログラムも各種実施しています。

当社本店では、語学・地域スペシャリストを育成する海外修業生、ビジネススクール研修員、専門性を高める部門海外研修員といった各種制度で若手社員を海外へ派遣する「MBK若手海外派遣プログラム」に加え、中堅層向けにはMIT Sloan Fellows研修員としてビジネススクールに派遣する制度、業務職向けには「業務職海外研修員」制度を用意しています。

また、次世代のグローバル経営を担うリーダーの育成を目指しHarvard Business Schoolと共催でHarvard Business School Global Management Academy(GMA)プログラムを整備、グローバル・グループ社員のみならず、海外パートナー企業からの参加を含め、多様性ある環境で研修を実施しています。管理職層向けには、欧米ビジネススクールに短期派遣するExecutive Education(EE)を実施しています。

海外派遣プログラム参加者数(2019年3月期)35か国延べ163名

海外派遣プログラム参加者数(2019年3月期)35か国延べ163名

研修参加者の声

ワチラロンコン国王主催のイベントにて(バンコク)ワチラロンコン国王主催のイベントにて(バンコク)
チームメンバー主催の送別ランチにてチームメンバー主催の送別ランチにて

海外修業生 石原 沙織(タイ/タイ語)

入社後3年間、食料本部にて穀物の物流商売に携わっていましたが、海外での業務経験を通じてスキルアップを目指したい気持ちが高まり、語学・地域スペシャリストである修業生としてタイへの赴任を希望しました。1年目は現地の大学やタイ語学学校にてタイ語の勉強に専念し、タイ人との交流を通じて現地の文化や伝統を学びました。日々生活する上で日本の価値観との違いを感じることが多々あり、渡航直後はサバイ(快適)な環境、そしてサヌック(楽しい)なことを常に大事にする現地の文化に戸惑うこともありましたが、これが「タイway」であり、日本の基準が世界の基準ではないことを改めて実感しました。2年目にはタイ国三井物産にて医薬品物流業務を担当。習得したタイ語を活かしながら、日系企業と現地企業のファシリテーターとして日系企業のタイでのプロジェクト立ち上げに携わりました。現地の規制や取引先の意向、さらにはタイと日本の商慣習を理解した上で数ヶ月にわたる契約交渉を実施。こうした経験を通して、文化や価値観の異なる取引先をロジカルに説得することの難しさや、相手を思いやり、信頼関係を構築していくことの大切さを体感しました。この2年間を振り返ると、修業生として語学の習得は必須であるものの、語学はツールであり、そのツールを如何に活用して相手と理解し合えるか、そして、非言語コミュニケーションを用いて相手との信頼関係構築に繋げることの重要さを実感しました。このように、修業生制度を通して人として成長することができ、さらには仕事のスキルアップに繋がり大変貴重な機会となりました。

主な人材育成プログラムと受講・派遣人数

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

(単位:名)

カテゴリー 名称 概要 2019年3月期受講人数
節目研修 マネジメント研修、新任ラインマネジャー研修、リーダーシップ研修、管理職準備研修、業務職研修、女性担当職研修、新人導入研修、キャリア入社導入研修等 グローバル・グループ経営人材の育成を目指し、各資格・役割等級の節目ごとに経営理念やビジネススキル、マインド等を習得 1,152
物産アカデミー マーケティング、経営戦略、ファイナンス、思考・発想、コミュニケーション、哲学・歴史等 自己啓発、専門知識の向上のためのプロフェッショナル研修。さまざまな分野のメニューから必要に応じ選択して受講可能 3,773
対象者向け研修 キャリアデザイン研修、ライフプラン研修 シニア層に対し、環境や役割変化の中で、自立・自律的なキャリア形成に資するプログラム 373
選抜/選択研修 プロマネ育成塾、異業種交流研修、MOC(Mitsui Open College)、本店室長1 on 1 特定のスキル・マインドの習得や他業界との交流を通じた視野拡大・人脈構築等を目的とするプログラム 840
海外派遣プログラム 海外修業生、ビジネススクール研修員、部門研修員、GMA、EE、業務職海外研修員 海外を舞台に世界中の優秀な人材に囲まれ、グローバル・グループ経営を担う次世代リーダーに必要な「マインド」と「スキル」を養成する選抜/選択の実践的プログラム 163

能力開発にかかる研修時間数・日数・費用(単体)

グローバル・グループ経営を担う人材育成

JTP研修に参加する現地採用職員JTP研修に参加する現地採用職員

当社グループでは、グローバル・グループ経営を担う人材育成にも注力しています。

国内グループ会社の社員に対しては、「部長職研修」「室長・課長職研修」「新人導入研修」等の節目研修や上記の「物産アカデミー」といった選択研修を実施し、それぞれのグループ会社を支える人材の育成・人的ネットワークの構築を支援しています。

海外現地法人の社員に対しては、2002年から本格的に開始した短期および中長期の当社本店における研修プログラムを用意しています。短期研修では入社後数年、管理職登用前、管理職登用後の3つの階層に対し、JTP(Japan Trainee Program)、GMP(Global Managers Program)、GLP(Global Leaders Program)といった節目研修や、優秀人材をグローバルベースで発掘し、必要な変革を積極果敢に推し進める先導者へと育成するCLP(Change Leader Program)があり、中長期研修では日本語を学び、その後実務研修を行うLBP(Japan Language and Business Program)や実務研修のみを実施するBIP(Business Integration Program)といった1~3年間のプログラムを実施しています。

グローバル・グループの経営を担う人材育成


現地採用職員の育成・登用

人事評価

当社グループは、社員の挑戦心を喚起し、個の強化を実現し、社員一人ひとりがモチベーション高く活き活きと働けるよう、人事評価の面からも後押ししています。評価は、経営理念の浸透、処遇や任用に活用・反映させるためだけのものではなく、評価を通じた人材育成が重要な目的の一つとなっています。社員全員が上司と評価に関して定期的な面談を実施し、上司が業務上の成果や具体的な行動を総合的にレビューし適切なフィードバックを行うことで効果的な人材育成につなげる仕組みを構築しています。

当社総合職に関する人事評価制度は、「個人能力評価」「貢献度評価」「組織業績評価」の3つで構成されています。個人能力評価は、社員の属する評価グループにおいて相対評価を行い、発揮された個人の能力を評価する制度であり、その3年間の累計点数を昇降級や給与に反映します。単年度でなく3年間の累積点数を用いることで一過性の要素を排除し、社員の成長度合いを反映した昇級につなげています。貢献度評価は、期首目標の適切な設定が公正な評価の前提となります。上司と部下が十分話し合い、目線を確りと合わせた上で、チャレンジングかつ納得感のある目標を設定しています。貢献度評価は、組織に対して個人が付加した価値・貢献度の大きさ、難易度の高い目標達成への挑戦度合いを評価し、組織業績評価は、事業計画に対する組織の達成状況に関しての評価となり、いずれも賞与に反映される評価制度となっています。2019年3月期は、さらなる個の強化を実現するために、成果・評価をより反映させる処遇・昇降級制度に改定しました。結果を出し高い能力を発揮している社員が早期に昇格でき、より責任ある役職への登用を可能とする一方、健全な緊張感の醸成を目的としメリハリが効いた評価を実施し、昇降格が起こり得る制度としています。さらに、当社収益基盤強化のために目覚ましい貢献・成果を挙げた社員、高みを目指し挑戦をした社員に対して支給する社長賞与も導入しています。

上司と部下の双方向コミュニケーション

1 on 1

社員間のより強い信頼関係の醸成とパフォーマンス向上を支援し、さらに活力のある職場を実現するため、本店室長向け「1 on 1」プログラムを実施しています。上司と部下の対話時間を定期的に持つことにより、コミュニケーションの量を増加させるとともに、質を強化することを狙いとしています。部下の「強い個」としての成長を支援する施策として、参加者(2019年3月期250名)の9割の支持を集めています。

Mitsui Management Review(MMR)

「グローバル連結経営」を担う国内外および関係会社のラインマネジャーを対象に、自身のマネジメント力、リーダーシップを振り返る「気付き」を得る機会として、Mitsui Management Review(MMR)を2006年3月期より実施しています。現在は2年に1回の実施とし、2019年3月期は1,176名が実施しました。

当社マネジメント職員に求められる評価行動要素で構成されたスコアリングシートを基に、部下である組織メンバーが上司を採点します。その結果に基づき上司本人が自らを振り返り、マネジメントスタイルの改善を図る機会にしています。また、MMRを通じてどのような気付きを得たか、組織メンバーへ直接フィードバックする職場ミーティングを開催します。メンバーと認識を共有することで、職場で取り組むべき新たな課題も明確になり、現実に真摯に向き合う姿勢がメンバーを動かしたり、周囲の協力の姿勢を引き出したり、在り姿へのコミットメントや当事者意識の醸成等、マネジメントの改善に向けて議論する風通しの良い職場づくりにもつなげています。

社員寮の提供

当社社員に求められる初期教育の場、さらには、所属部署や入社年次を超えた幅広い人間関係を構築する場として、当社では主として新卒採用社員を対象とした社員寮を保有しており、希望すれば入寮が可能です。

現在東京近郊に6か所存在する社員寮には、入社3年目までの若手社員を中心に400名弱が入居しており、寮対抗の運動会等の行事を通じて、縦、横、斜めのコミュニケーションが深まっています。

これら社員寮には、本店での研修プログラムに参加する等の目的のために長期滞在する海外採用社員も入寮しており、社員間のグローバルな交流の場としても広く利用されています。