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人材マネジメント

多様な人材の活躍

ダイバーシティ経営の目指す姿

三井物産グループでは、国籍、性別、価値観等、多様なバックグラウンドを持つ人材がグローバルで活躍しています。

その多様なバックグラウンドを持つ社員一人 ひとりがお互いを認め合い、刺激を受け合いながら能力を最大限に発揮し、ビジネスに新たな価値をもたらし、イノベーションを創出することで企業競争力を向上させるという「ダイバーシティ経営」を推進しています。また、多様な人材のさらなる活躍を引き出す制度・支援策の整備と共に、多様性を受け入れ、尊重するダイバーシティ&インクルージョンを実現する風土 ・文化の醸成に力を注いでいます。

ダイバーシティ経営の目指す姿と施策方針

ダイバーシティ経営の目指す姿と施策方針

ダイバーシティ経営推進体制

ダイバーシティ経営推進体制

グローバル人材の活躍

現地採用職員の育成・登用

Change Leader Program

多様な人材をグローバルベースで発掘し、必要な変革を積極果敢に推し進める先導者へと育成する「Change Leader Program」(CLP)を行っています。過去2年間で世界各地から選抜された現地採用職員43名が参加し、本社で経営幹部との対話や、リーダーシップや長期業態ビジョン等さまざまなテーマでの集中討議を行ったほか、各人にさらなる成長を促すためのメンターを配置、同時に難易度の高い課題「Stretch Assignment」を設定しました。世界各地でLocal Business Originationを牽引する「変革のリーダー」を育成する取り組みとして今後も継続予定です。

CLP参加者の様子(2019年2月) CLP参加者の様子(2019年2月)
CLP参加者の様子(2019年2月)  

多様なグローバル人材の活躍

アシュラフ氏は現地採用でインド三井物産に入社して以来、金属資源分野を中心に東京・クアラルンプール・ドバイ等でグローバルな経験を積み、活躍してきました。2020年4月にインド三井物産初の現地採用のManaging Directorに就任、弛まぬ挑戦と創造を続けています。当社では、さまざまなバックグラウンドの人材が活躍できる環境を後押しすることで、地域・事業・そして人材のダイバーシティを最大限に活かし、事業創出をより一層加速しています。

ファイサル・アシュラフ ファイサル・アシュラフ
インド三井物産
Managing Director

管理職登用実績

現地採用職員のGM人数推移

現地採用職員のGM人数推移

現地採用職員を各地で育成し、多様な地域で地場により密着、精通した人材基盤の強化と、地域発信型案件形成力を支える人材基盤強化を目的として、現地優秀人材の管理職への登用を増やしています。従来、海外拠点の管理職であるGeneral Manager(GM)は日本からの適任者の派遣が大半でしたが、現地採用職員の指導育成や、日本への派遣やグローバル研修の機会等を通じて育成した結果、米州では全GM以上のポジションのうち25%を、EMEA(欧州・中東・アフリカ)では全GMのうち25%、アジア・大洋州では10%、東アジアでは13%を現地採用職員のGMが占めるに至ると同時に(2020年3月時点)、その中にはインド三井物産のManaging Directorに任用される人材も出てきました。今後も、日本採用職員も含めた最適人材配置の強化を進め、当社グループ人材のグローバル化を一層進めていきます。

海外間異動実績

海外間転勤者数推移

海外間転勤者数推移

各国・地域に深く根を張ったビジネスを展開するために、その国・地域を熟知した人材の登用は必須です。常に変化する経営環境に柔軟に対応しビジネス機会を逃さないためには、多様化を一層推進し、採用地や国籍に関わらず世界中の適材適所で活動できるよう、日本への派遣だけでなく、同一地域内の国々をはじめ、関係会社を含む海外拠点間での異動の機会も増やしています。直近1年間の例でも、ロンドン店のスタッフがドバイ店に異動したり、香港店のスタッフがシリコンバレーの子会社に出向するケース等も出てきています。効果や成果を検証しながら、当社グループ人材のグローバル化を引き続き支援していきます

育成・日本への派遣

日本への派遣人数推移

日本への派遣人数推移 *: 2017年3月期1名、2018年3月期2名、2019年3月期1名の関係会社転勤者を含む

次世代のリーダーに育成したい現地採用職員を、さまざまな形で日本に派遣しています。日本の文化、歴史等にも触れてもらいながら、日本での日本語研修および業務実習、また仕事の進め方を体験する機会を提供しています。将来のグローバル・グループ経営を担うマネジメント人材の育成目的で研修を実施し、社内外での人脈構築に加え、全世界から同様に集まってくる優秀人材から刺激を受けたり、また刺激を与えたりと、生涯にわたる関係構築も狙いの一つです。日本への派遣プログラムは2000年代初頭より実施しており、今後も継続していく方針です(LBP(Japan Language and Business Program)、BIP(Business Integration Program)、転勤者等、対象者累計:168名)。

外国籍社員への支援

当社グループは、地域に深く根を張ったビジネスを展開するために、さまざまな国や地域で、さまざまな国籍の優秀な人材を擁し、活躍を促進しています。当社ではグローバル・グループ経営を推進するため、そうした人材を転勤や研修で受け入れ、人材育成やグループ内の人的ネットワークの構築を支援しています。

また、当社本店採用外国籍社員のキャリア開発や自立を包括的に支援することを目的としたメンター制度や、在留VISA更新・変更手続きの支援等、日本で安心して働くためのサポート体制を構築しています。

女性の活躍

女性活躍推進に関するコミットメント

当社は、これまでも女性活躍推進の継続的取り組みを行ってきており、さまざまな女性がグローバルの舞台で活躍しています。さらに、多様性を力に事業創造につなげるべく、2025年までに女性管理職比率10%を達成することを目標としています(2021年7月現在8.1%)。

この目標達成に向けては以下二つの行動計画を策定し、今後もさらなる女性の役員・管理職の登用につながる女性活躍推進の取り組みに注力していきます。

女性活躍推進に関する行動計画(2020年4月1日~2025年3月31日)

女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく2025年3月期末までの計画目標です。


女性活躍推進に関する行動計画(2020年4月1日~2025年3月31日) (PDF 516KB)

女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画

2020年3月に日本経済団体連合会ウェブサイトに掲載した自主行動計画です。


女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画

ダイバーシティ関連データ

女性管理職人数・比率推移

女性管理職人数・比率推移

多様な女性リーダーの育成

(2019年12月) (2019年12月)

次世代の女性リーダー候補者を着実に育成し、多様な女性リーダーのモデルをつくるために、2020年3月期にWomen Leadership Initiativesを新設し、リーダーとして求められる組織開発の考え方についての講義、リーダーとしての自己認識を促すためのアセスメントの実施やメンター制度の導入、経営幹部との対話を行いました。第1回は12名の女性社員が参加し、着実に当社における次のキャリアにつなげています。

また、次世代の女性管理職につづく人材のさらなる充実を図るために、キャリア採用や新卒採用における女性総合職の採用も強化しています。


ダイバーシティ関連データ

メンター制度

キャリア支援に向けた取り組み

キャリアビジョンワークショップの実施

若手女性担当職を対象としたワークショップとして、事前のアセスメントにて自己認識を高め、当社での中長期的なキャリアを具体的に描き言語化するディスカッションを行っています。ワークショップ後には、上司との対話にてどのようなキャリアを歩みたいのか自主的に発信し行動するように促す等、一人ひとりの多様なキャリア形成を応援しています。

女性の海外転勤支援

当社社員の活躍するフィールドは世界中に広がっているため、子どもを帯同して海外に赴任する女性担当職も増えてきています。このような社員に対しては、個別に面談を実施し、海外での育児との両立に関する経験者によるアドバイスを行っています。また配偶者を帯同せずに小学生以下の子どものみを帯同して海外赴任する社員への保育園やベビーシッター補助等の各種支援も行う等、海外での活躍を後押しする環境を整えています。

女性活躍に関する社会からの評価

当社の女性活躍推進に対する取り組みが評価され2020年度「なでしこ銘柄」に選定されました。「なでしこ銘柄」「準なでしこ」を合わせ2014年度から7年連続で選定されています。


社会からの評価(なでしこ銘柄、えるぼし)

その他の活躍支援

シニア人材の活躍支援

当社は、人事総務部内にシニア人材支援の専任組織を設け、キャリアデザイン研修等の各種研修や個別面談を通じて、50歳以上のシニア人材のより一層の活躍や自律的なキャリア形成を支援しています。

60歳定年後に継続雇用を希望する社員に対して、最長65歳まで継続雇用する「再雇用制度」を設け、シニア人材が定年後も業務経験・知識・スキル等を活かして引き続き社内で活躍できる環境づくりに取り組むとともに、社員のキャリア選択に応じた社外での活躍支援も行っています。

社内外を問わないシニアの活躍支援に向けた各種取り組み

情報提供
  • シニア面談
  • 50歳以上の社員からの希望に応じた面談。今後のキャリア形成や定年後の準備、当社諸制度(退職金・年金、退職者支援、再雇用嘱託等)、シニアの再就職マーケット調査等の個別テーマに対して、相談対応や情報提供を行う(年間約200回実施)。

  • 再雇用制度説明会
  • 定年7か月前の社員に対する制度と諸手続の説明会(年4回開催、年間対象者約140名)。個別希望によるフォローアップ面談も実施する。

  • 再雇用意思確認面談
  • 再雇用制度説明会欠席者および希望社員に対する個別面談。

研修
  • キャリアデザイン研修
  • 48~51歳、54~58歳の担当職に対する1泊2日・計2回の合宿研修。公的制度・社内制度、価値観・強み・弱みの棚卸し、働き方の選択肢について考える(2020年3月期9回開催、217名参加)

  • ライフプラン研修
  • 50歳以上の業務職に対する1日研修。情報提供とグループ討議により、良きライフキャリアを考える(2020年3月期1回開催、24名参加)。

  • シニアキャリアセミナー
  • 50歳以上の社員対象のセミナー。当社元役員の寺島実郎氏による基調講演、定年退職した元社員と再雇用嘱託を招いてのパネルディスカッション、マネープラン研修等、社員による自律的なセカンドキャリア形成の機会を提供する(2020年度3月期6回開催、216名参加)。

社内での活躍支援
  • 執行役員および部長職で構成される再雇用委員会にて、シニア人材一人ひとりの具体的活用内容を協議。国内、海外店、海外関係会社等多様な活躍を支援する。
  • 海外での活躍を支えるために、海外フリンジ制度を整備。
  • 2020年3月31日現在の再雇用嘱託143名(うち海外勤務者17名)。2020年3月期の再雇用受諾率36.2%。
社外での活躍支援
  • 50歳以上を退職者支援制度の対象とし、社外での再就職を希望する社員に対して再就職支援会社による就職支援を実施するほか、再就職情報をイントラネットで公開。2020年3月期の会社支援による転職実績は45件。

障がい者雇用の推進

当社は企業の社会的責任、ならびにダイバーシティ&インクルージョンの取り組みの一環として、1981年に特例子会社の先駆けとして設立した三井物産ビジネスパートナーズ株式会社(以下、MBP)と一体となり、多様な障がいのある人たちの就労の機会拡大と質的向上に努めています。

当社は20年以上にわたり法定雇用率を上回る雇用を継続しており、2021年6月現在の障がい者雇用率は3.12%となりました。なお、次回の法定雇用率の改定が予定されている2023年の当社雇用率目標値を3.0%としていましたが、3年前倒しで達成しました。

質的向上の面では、障がいの有無によって業務を限定することなく、印刷・郵便やオフィスレイアウト管理等の総務業務のほか、人事・給与厚生関連のオペレーションや出張手配等、非常に多岐にわたる業務分野でそれぞれの能力に応じて当社社員と共に同じ職場内で活躍できる場を提供しています。今後も多様な障がいを有する人たちが活躍し成長できる環境の整備と、職域の開拓・拡大に継続的に取り組んでいきます。

また当社グループ全体の取り組みとして、関係会社の障がい者雇用促進に関するセミナーと情報交換会を毎年開催しています。2020年3月期は30社から38名が参加し、MBP採用担当の講義や社員の体験談を通して、障がいの有無に関わらず、やり甲斐を持って活き活きと働ける環境づくりについての考え方を学びました。

引き続きグループ全体で量・質の両側面から障がい者雇用を促進し、多様な人たちがお互いを認め合いさまざまな価値を創出できる環境づくりを通して、障がいのある人たちが社会で活躍する上での障壁を取り除く取り組みを行っていきます。

障がい者雇用率推移(各年6月1日付)

障がい者雇用率推移(各年6月1日付)

SOGIについての理解促進

当社は、性的指向・性自認(SOGI:Sexual Orientation/Gender Identity)に関わらずすべての社員が最大限に力を発揮して活躍するための取り組みを行っています。その一環としてLGBT*について社員一人ひとりが適切に理解することを重要と考え、社員の意識醸成と職場環境の整備に力を入れています。

*:LGBT:L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーの略。本レポートでは、LGBT以外の性的マイノリティーも合わせて「LGBT」と総称

社員の意識醸成

役職員行動規範において、性的指向・性自認に関しても差別的言動や嫌がらせを行ってはいけないことを明確に掲げ、規範遵守を徹底しています。専門家のアドバイスを基に作成した「三井物産LGBTハンドブック」をイントラネットに掲載し、社員の理解促進を図るとともに、LGBT当事者の方を講師とした社内セミナーを開催し、社員の意識醸成に向けた取り組みを行っています。また、海外赴任前研修等でもLGBTについて取り上げ、異なる価値観同士の人間が共に働く上でのお互いへの配慮について考える機会を提供しています。

職場環境の整備

LGBTに関する悩みを解決し、性自認など各自のアイデンティティを大切にしながら活き活きと働ける職場環境を実現するために、LGBTに関する相談窓口を設置しています。2020年3月期には、よりプライバシーに配慮した当事者が利用しやすい相談体制構築のために、これまでの社内相談窓口に加え、社外相談窓口も設置しました。また本店や各支社ビルでの多目的トイレの設置等、設備面の対応も実施しています。

活躍を促す取り組み

メンター制度

多様な人材の活躍を促す取り組みの一つとして、Change Leader ProgramならびにWomen Leadership Initiativesの参加者を対象に、長期的なメンター制度を導入しました。多様性を受け容れる意識が高いリーダー社員がメンターとなり、メンターとの定期的な対話を通じて、参加者が次世代リーダーとしての自己認識を形成し、新たな価値創造につなげていくことを促しています。また、米州本部を中心とする海外拠点においてもメンター制度を導入し、多様なメンターがコミュニケーションを重ねながら人材を育成する企業文化を醸成しています。