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人材を資産に

新しい価値創造に向けた取り組み

三井物産は、長期的な視点から自らの将来像を示す長期業態ビジョンを作成しています。その中で当社のこれからの在り方として掲げているのが、“「つなぐ」から「つくる」への進化”です。
当社は元来、新たな事業やビジネスモデルを創出することを生業としてきた会社です。これまでさまざまな産業や業界で、企業や商品等を「つなぐ」ことで価値を生むことが多かった総合商社の機能・役割を超え、自ら主体的にビジネスを「つくる」存在へ進化していこうとするものです。

また、新本社ビルへの移転を単なる職場環境の変更ではなく、長期業態ビジョンでも掲げられている当社の在り姿を実現するための「変革」を加速する重要な契機と捉えています。

Moon

2018年8月、三井物産グローバル・グループの新規事業開発、ビジネスインキュベーションを目的にMoon Creative Lab Inc.(以下、Moon)を設立しました。世界的なイノベーションの中心地、米国・シリコンバレーのパロアルトに本社を構え、日本では次世代の働き方・オフィス環境を提案する共有オフィススペースWeWork明治神宮前に拠点を置いています。

Moonが目指すのは、「0→1」の新しい事業を自らつくり出し、当社の未来の姿を生み出していくこと。「0→1」、すなわち、社会課題を解決する今までにない新しいビジネスをゼロから形にしていくための場と機能を提供し、進化を加速させていくことです。

Moonでは、世界中の三井物産グローバル・グループ連結従業員44,000人からビジネスアイデアを募っています。世界中の現場からアイデアが寄せられ、これらのアイデアに対して、Moonのオペレーティングチームとの対話により、より良いものに発展させています。アイデアの選別の基準は、アイデアを提案する社員に対する問いかけの形を取っています。その一部は「世の中に新しい価値をつくる仕事か?/多くの人が困っていることを助け、幸せづくりに貢献する仕事か?/どうやって社会課題を解決するのか?/将来の夢がうたわれ、実現に向けたシナリオが描かれている仕事か?/やり切る能力、覚悟と熱量のあるプロジェクトリーダーがいるか?」等で、こうした問いには当社の価値観が色濃く反映されています。なお、最終的に事業化に着手する案件は、ビジネスデザインのプロフェッショナルである外部パートナーも参加する「Moonコミッティー」で決定されています。

Our Stories:新たな価値を生む人をつくる

SDGs:4.4、8.3


「つなぐ」から「つくる」を具現化するプラットフォーム“Moon”

Our Stories:新たな価値を生む人をつくる

Digital Transformation

当社の掲げる中期経営計画において、イノベーション機能の強化は同計画を推進する機能の一つです。ビジネスの現場や世の中にあるさまざまな情報・データを数値化・デジタル化して、AI(人工知能)等のDigital Powerにより分類・解析・制御し、ビジネスや社会に活かすDigital Transfomation(DT)を目指しています。

DTへの取り組みとして、デジタル技術を駆使して、新たな価値の事業化を加速する役割を担うDTチームを、2016年に経営企画部内に設置しました。2017年には、ほかの総合商社に先駆けて「CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)」を新設しています。DTチームは、経営企画部内にIT推進部、ICT事業本部、そのほか営業部から社員約15人を集め、各営業部門と共同でデジタルによるビジネス変革を推進する役割を担っています。DTを通して、効率化や最適化によるコスト削減、売上向上を図り、既存事業の良質化を行うとともに、新たなビジネスモデルの創出を進めていきます。具体的には、AIによる医療診断や物流ルートの最適化、チケット価格の適正化、食品の需要予測等に取り組んでいます。

また、日常業務の大幅な効率アップとコミュニケーションの活性化、ナレッジの共有・活用促進等、社内におけるDTにも取り組んでいます。ITツールを活用しペーパーレス化を徹底した最初の会議は、取締役会と経営会議でした。その後、各部でも各種ITツール活用やペーパーレス化が進み、紙の使用量は、各部におけるコピー機からの印刷数推移で2019年1月前年同月比約26%削減しました。

Work-X

当社は、2020年2月に竣工予定の新本社ビルへの移転を計画しており、現在、Workplace Experience(Work-X)と称して、新本社での「職場体験の在り姿」やそれを具現化するための仕掛けについて検討を進めています。

例えば、新本社では、業務・プロジェクトニーズに応じた機動的なチーム組成に向け、グループアドレス制の導入を検討しています。グループアドレス制とは、ある部署が置かれるエリアは特定されますが、そのエリア内であれば社員はどの席に座って仕事をしてもよいというもので、社員は目的に応じて働く場所を選択し、課題指向型の働き方を追求することが可能になります。また、Face to Faceコミュニケーションを促進していく仕掛けとして、全執務フロアを貫く内階段や、各フロアには自然と人が集まりアイデアが生まれるようなコミュニケーションエリアの設置を考えています。こうした仕掛け、工夫によって、フロア内の偶発的な出会いが生まれ、カジュアルなコミュニケーションが活発化していくことで、社員の一体感を醸成するとともに、知的化学反応を生み出していきます。

当社は、新本社を、三井物産の多様な「個」が社内外の多くの仲間と「知的化学反応」を巻き起こし、変化と潮流をつくり、未来の三井物産をつくる場所と定義し、移転を単なる引っ越しではなく、長期業態ビジョンの実現に向けた変革を加速させる機会と位置付けています。

グループアドレストライアルの実施

新本社ビルでグループアドレスを実施した場合の効果・問題点等の情報を収集・検証するため、複数部署において執務エリアの一部什器をグループアドレスに適した什器と入れ替え、グループアドレス制のトライアルを実施しています。検証結果はトライアル期間終了後に社内共有し、社内各組織による方針策定時の材料として提供されています。

グループアドレストライアルの実施