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人材の育成

方針・基本的な考え方


「人材主義」をDNAに宿す三井物産にとって、仕事を通じて人材を育てていくことは最大の使命の一つです。また、当社が取り組むべきマテリアリティとして「人材の育成」を特定しているとおり、それが当社の存在意義の一つであると言っても過言ではありません。

社員それぞれの成長は、それぞれの「現場」での経験を通じて起こります。社員一人ひとりが当社のMVV(Mission、Vision、Values)を自ら体現しようと努力する日々の主体的な姿勢と、かけがえのない仲間の成長を支援しようとする先輩・上司による仕事を通じた丁寧な指導(OJT)が人材育成の根幹です。

こうした仕事を通じた人材育成を支援・補完するために、人事総務部OFF-JT(研修)を企画・実施しています。多くの研修は、当社及びグループ会社の人材育成を支援している人事総務部100%子会社の三井物産人材開発株式会社が実施しています。また、海外現地法人が採用した社員や海外関係会社の社員を対象としたOFF-JTについては、海外地域本部とも連携し、制度・研修両面での充実化を図っており、グローバル・グループ経営における人材育成を強化、推進していきます。

中期経営計画2023と人材マネジメントの考え方

グローバルでビジネス環境が目まぐるしく変化し、ビジネスの多様化・高度化・複雑化が進む中で、当社は「変革と成長」を実現する中期経営計画を掲げました。「変革と成長」を実現する6つのCorporate Strategyの一つである人材戦略としてグローバル・グループの多様な「プロ人材」の適材適所と事業経営人材育成・活用を推進します。

中期経営計画2023と人材マネジメントの考え方

目標


  • 中期経営計画2023における施策
Local Depth for Global Reach,
Global Reach for Local Depth
  • 採用地によらない人材登用・任用の推進
  • グローバルでの次世代リーダー育成と活用
  • グローバルタレントマネジメント構築
Diversity & Inclusionのさらなる深化
  • 多様な人材が活躍する仕組みと組織づくり
  • グローバル・グループでの社員エンゲージメントの強化
  • 社員の挑戦を促す働き方・働く場の実現
多様な「個」の強化
  • 事業経営を担う人材の起用と育成
  • 「個」の活躍を支える人事制度・運用
  • 当社の社内英語要件充足率100% (海外出張、海外勤務、修業生、業務職海外研修員、部門海外研修員のTOEIC800点またはBETA4以上)

体制・システム


管掌役員 竹増 喜明(代表取締役常務執行役員 CHRO(チーフ・ヒューマン・リソース・オフィサー))
推進部署 人事総務部

人材育成プログラム

グローバル・グループ経営を担い、変革と成長を推し進める人材の育成という目的を達成するため、当社グループは新入社員からリーダー層に至るまで、役割期待別研修、選択型研修、選抜型研修等、豊富な人材育成プログラムを実施しています。

人材育成プログラム

グローバル・グループのタレントマネジメントシステムの導入

グローバル・グループでの人材登用・任用の推進を目的として、当社単体・海外現地法人の職員に加えて、国内外の関係会社の事業経営を担う人材を対象とした経験・知見等のデータベース化を進めています。

さらに、データドリブン人事の一環として、人材のデータベースを統合・プラットフォーム化し、適材・適所を実現するべく、グローバルタレントマネジメントシステムの導入を推進しています。

人材配置の最適化(適材適所の活躍)

当社の多様なプロ人材が最大限活躍し、組織戦力の最大化を図るため、適材適所の人材配置を実施しています。

毎年1回将来の希望キャリア等を自己申告する人材開発・活用調査表を基に上司と部下が面談を実施し、社員の人物特性・専門性・業務能力・得意分野・経験等を考慮しながら育成・活用計画を確認の上で、最適な人材配置を検討しています。また、貴重な人材の個の力を最大限発揮してもらうために、部門を越えての人材配置として以下の配置最適化策を推進しています。

機動的な人材配置

外部環境と当社ポートフォリオ・収益バランスを勘案し、経営方針として攻めるべき成長分野に重要かつ限りある経営資源である人材を機動的に異動・配置することで、攻めを加速する人材配置の施策を継続的に行い、多様なプロ人材による事業推進を実現しています。

2016年3月期から2020年3月期には、成長事業分野(ヘルスケア、 ニュートリション・アグリカルチャー等)への36名の人材リソースシフトを実施しました。また、2018年3月期から2020年3月期には、コーポレート部門のスリム化と営業現場の強化を目的とし、営業現場や関係会社への成長ドライブシフトとして、コーポレート部門の人材107名を第一線にシフトしました。

2021年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大により国を越えた異動の難易度が上がったこともあり、混乱回避を優先し、機動的な人材シフトは行わず、総じてリーンな経営体制を目指すことで、攻めのための重点事業領域への人材配置を実施する準備期間としました。

人事ブリテンボード制度

社員のキャリア自律と各事業領域における人材ニーズのマッチングにより、適材適所での人材配置を実現していくために、社員自らが希望して部門を越えて新しい職務に挑戦することを後押しする制度です。社内求人制度と社内求職制度があり、社員が所属部門以外で能力やスキル、専門性を発揮することを希望し、異動が社員および会社双方にとってプラスになり、人材と組織の競争力を高めることができると判断した場合は異動を実施します。

2021年3月期は本制度を通じて24名が異動し、2000年3月期に本制度を開始して以来、累計で463名が異動しています。2021年3月期からは応募要件を一部緩和の上、募集頻度を増やしました。さらに2022年3月期からは、定期的な求人・求職制度に加えて、全社的な経営戦略や個別プロジェクトの人材ニーズに応じて随時募集可能なジョブポスト制度、異動せずに社内兼務ベースで組織を越えたプロジェクト参加も可能とする制度等も新設し、機動的で実効性の高いチーム組成と戦略的な人材配置を実現するプラットフォームとして活用していく予定です。

人材配置の最適化策(適材適所の活躍)

人材配置の最適化策(適材適所の活躍)

人事評価

当社グループは、社員の挑戦心を喚起し、個の強化を実現し、社員一人ひとりがモチベーション高く活き活きと働けるよう、人事評価の面からも後押ししています。評価は、経営理念の浸透、処遇や任用に活用・反映するためだけのものではなく、人材育成が重要な目的の一つです。上司は部下と定期的な面談を実施し、業務上の成果や具体的な行動を総合的にレビューし合い適切なフィードバックを行うことで、効果的な人材育成につなげる仕組みを構築しています。

当社総合職の人事評価制度は、「個人能力評価」「貢献度評価」の二つで構成されています。個人能力評価は発揮された個人の能力を評価する制度であり、その3年間の累計点数を昇降級や給与に反映します。単年度でなく3年間の累積点数を用いることで一過性の要素を排除し、社員の成長度合いを反映した昇降級につなげています。貢献度評価は、組織に対して個人が付加した価値・貢献度の大きさ、難易度の高い目標達成への挑戦度合いを評価し、賞与に反映する制度です。適切な貢献度評価のために、上司と部下が十分に話し合い、目線を確りと合わせた上で、組織戦略に合致したチャレンジングな個人目標を設定しています。これらの評価制度は2019年3月期に改定され、結果を出し高い能力を発揮している社員が早期に昇格し、より責任ある役職への登用機会を得る一方、メリハリの効いた評価を通じて健全な緊張感が醸成され、降格も起こり得る仕組みとなりました。

従業員向け株式報酬制度

当社の多様な社員が経営と一体となり、中期経営計画2023で掲げる「変革と成長」を実践し続けること、そして中長期的な企業価値向上へのコミットメントを強めることを目的に、2020年8月に従業員向け株式報酬制度を導入しました。本制度は、入社4年目以上の社員約5,000人に対して人事評価に連動したポイントを毎期付与し、一定の要件を充足した社員に対し、退職時に累計ポイント数に応じた当社株式を交付する仕組みです。社員一人ひとりの頑張りに適切に報いるとともに、中長期的な企業価値向上に対する社員の意識・行動変革を促すことで、持続可能な社会の発展に資する新たな価値創造と、社員エンゲージメントの一層の向上を目指します。

取り組み


人材育成プログラム

主な国内人材育成プログラムと受講・派遣者数

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

(単位:名)

カテゴリー 国内人材育成プログラム 概要 2021年3月期
受講・派遣者数
役割期待別研修 マネジメント研修、新任ラインマネジャー研修 、リーダーシップ研修、業務職研修、WLI(Women Leadership Initiatives)、新人導入研修、キャリア入社導入研修等 グローバル・グループ経営人材の育成を目指し、経営理念やビジネススキル、マインド等を習得 1,442
物産アカデミー マーケティング、経営戦略、ファイナンス、思考・発想、コミュニケーション、哲学・歴史等 自己啓発、専門知識の向上のためのプロフェッショナル研修。さまざまな分野のメニューより必要に応じ受講できる選択型研修 1,831
対象者向け研修 キャリアデザイン研修、シニアキャリアセミナー、ライフプラン研修 シニア層に対し、環境や役割変化の中での、自立・自律的なキャリア形成に資するプログラム 259
選抜/選択型研修 プロマネ育成塾、異業種交流研修、MOC(Mitsui Open College)等 参加者自身の担当案件を題材としたアクションラーニング 等を通じてプロマネに必要なスキル・マインドを習得するプロマネ育成塾や異なる企業風土の理解・視野の拡大・人脈の構築等を目的とする異業種交流、当社が関わった具体的案件のケーススタディを通じて意思決定の在り方を深く考察するMOC(Mitsui Open College)等さまざまな研修 10,433

海外派遣プログラム

当社グループは、グローバルに活躍するための海外派遣プログラムも各種実施しています。

当社本店では、一年間業務から完全に離し、現地の社会、文化、言語を習得させ当該地域のエキスパートを育成する海外修業生、専門性を高める部門研修員といった各種制度で若手社員を海外へ派遣する「若手海外派遣制度」を設けています。また、中堅層向けにはビジネススクールに派遣する制度、業務職向けには「業務職海外研修員」、「業務職部門研修員」制度を用意しています。

また、2011年には次世代のグローバル経営を担うリーダーの育成を目指してHarvard Business Schoolと提携し、当社独自のプログラムHarvard Business School Global Management Academy Program(GMA)を開始しました。以来グローバル・グループ社員や海外パートナー企業からの参加者も含めた多様性溢れる人材が、実践的なケースメソッド形式の講義を通じて互いに切磋琢磨しながらリーダーシップやイノベーションを学んでいます。

当社管理職層向けには、このほかに欧米ビジネススクールへの短期派遣Executive Educationを実施しています。

海外派遣プログラム参加者数(2021年3月期)27か国延べ68名

海外派遣プログラム参加者数(2021年3月期)27か国延べ68名

※新型コロナウイルスの影響により、2021年3月期のExecutive Education及びGMAは海外派遣実績は無く、その他海外派遣プログラムの参加者数は例年より大幅減

グローバル・グループ経営を担う人材育成

JTP研修に参加する現地採用職員(2019年11月) JTP研修に参加する現地採用職員(2019年11月)

当社グループは、グローバル・グループ経営を担う人材育成に注力しています。

国内グループ会社の社員に対しては、「部長職研修」「室長・課長職研修」「新人導入研修」等の節目研修や上記の「物産アカデミー」といった選択研修を実施し、それぞれのグループ会社を支える人材の育成・人的ネットワークの構築を支援しています。

海外現地法人の社員に対しては、現地で実施する各種研修プログラムに加え、当社本店における短期および中長期の研修プログラムを用意しています。短期研修では入社後数年の社員向けのJTP(Japan Trainee Program)および管理職向けのリーダーシッププログラムといった選抜型研修、中長期研修では日本語を学び、その後実務研修を行うLBP(Japan Language and Business Program)や実務研修のみを実施するBIP(Business Integration Program)といった1~3年間のプログラムを実施しています。(※新型コロナウイルスの影響により、一部プログラムの実施を見合わせています。)


グローバル人材の活躍:現地採用職員の育成・登用

グローバル人材の活躍:現地採用職員の育成・登用

Mitsui Management Review(MMR)

グローバル・グループ経営を担う管理職を対象に、自身のマネジメント力、リーダーシップを振り返り、気付きを得る機会として、Mitsui Management Review(MMR)を2006年3月期より実施しています。マネジメントに求められる組織運営能力が一層高度化する中、時代に即したリーダー適性の見極めや育成強化を促進すべく、2021年3月期より内容を見直し新MMRとして改定し、対象にラインマネジャー候補となる管理職層も加え、部下のみならず上司と周囲の同僚も含めた360°多面観察とし、透明性、客観性、納得感を向上させるものへ刷新しました。また新MMRの結果をラインマネジャー任用の参考として活用することも意識し今後は毎年実施する等、運用面も発展させて、当社マネジメント人材の育成をより強化していきます。

社員寮における取り組み

当社は、若手社員への安心で快適な生活環境提供の目的のみならず、共同生活で生まれるさまざまな相乗効果を期待して社員寮制度を長年維持しています。

先輩・後輩または同期でお互い学び合い、切磋琢磨する関係が自律的な成長を促し、所属組織を越えて構築される人的ネットワークや一体感、また寮生活そのものも若手社員の人生においてかけがえのない財産になると考え、特に新卒採用社員には入寮を奨励しています。

現在東京近郊に4か所存在する社員寮には、入社3年目までの若手社員を中心に約400名が入居しており、各寮での日々の生活やイベント、寮対抗運動会等の行事を通じて、縦、横、斜めの付き合い・コミュニケーションを深めています。

これら社員寮には、本店での研修プログラムに参加する等の目的のために長期滞在する海外採用社員も入寮しており、社員間のグローバルな交流の場としても広く利用されています。

グローバル・グループでの社員エンゲージメントの向上

社員一人ひとりの意欲を高め、組織としての力につなげていくことを企図し、「Mitsui Engagement Survey」を実施しています。2020年には当社単体・海外現地法人に加え国内外の関係会社15社も参加し、約12,000名のグローバル・グループ社員を対象に実施しました。

Mitsui Engagement Survey2020 グローバル・グループ全体結果(全世界回答率:90%)

関連設問において肯定的な回答をしている社員の割合

 

「社員エンゲージメント*1

70%

 

*1: 会社に対して貢献意欲やロイヤルティがあり、自発的努力をしようという気持ち
(結果は三井物産本店・国内支社・海外現地法人のみ)

パフォーマンスデータ


人事データ