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Environment

汚染防止

方針・基本的な考え方


三井物産は、環境方針に大気・水・土壌の汚染防止に努めること、有害廃棄物・汚染物質の削減および適正処理を通じて自然環境の保全に努めることを掲げています。汚染防止を含む環境負荷低減や環境保全を通じて、環境価値の向上に努めることが当社にとっても重要な課題であると認識しています。大気汚染や水質汚濁、土壌汚染、その他有害物質に係る法令・条例等を遵守し、環境汚染を防止するとともに、法令・条例等の規制対象とならないものについても、汚染・汚濁物質の排出削減に努めます。また、化学物質の大気排出、汚水、海洋・土壌汚染等の削減につながる取り組みを推進します。


環境方針

目標


環境汚染の未然防止

  1. 新規事業案件:
    • ESGデューデリジェンスチェックリストや事業別環境・社会リスクヒートマップを活用し、事業ごとにESG影響評価を実施する。
  2. 既存事業案件:
    • 当社単体:国際規格ISO14001に基づき管理する。
    • 国内・海外子会社:業種、環境・生態系への影響等の観点から重点管理子会社を抽出し、国際規格ISO14001の取得あるいは国際ガイドラインにのっとった環境マネジメントシステム導入を推奨する。
  3. 環境事故
    • 毎年、環境事故件数ゼロを目指す。

環境関連法規の遵守

  • 環境関連法規の遵守に対する理解深化と遵守徹底を図る。

資源の節減、資源循環推進

  1. 本店、当社自社ビル(大阪、名古屋)における廃棄物のリサイクル率を2030年までに90%以上にする。
  2. 本店および国内支社・支店における紙資源使用量を2030年までに原単位で2020年3月期対比50%減以下にする。

啓発活動の推進

  1. 定期的なセミナー、環境法令研修のほか、環境・社会に関するニュースレターの定期的な発信を通じ、環境問題に対する役職員の意識向上に努める。
  2. ISO14001審査員補の養成等、専門的な知見の獲得に向けた取り組みを推進する。

体制・システム


サステナビリティ経営推進

サステナビリティ委員会は、経営会議の下部組織として、汚染防止に関わる経営の基本方針、事業活動やコーポレートの方針・戦略に関し、企画・立案・提言を行っています。
サステナビリティ委員会の活動については、取締役会による監督が適切に図られる体制となっており、サステナビリティ委員会における審議事項は、定期的に経営会議および取締役会に付議・報告されます。

管掌役員 佐藤 理(常務執行役員、CSO(チーフ・ストラテジー・オフィサー)、サステナビリティ委員会 委員長)
審議機関 サステナビリティ委員会
位置付け
  • 意思決定機関である経営会議の下部委員会
  • 委員会で審議された汚染防止に関わる重要事項は、経営会議、取締役会等に付議・報告されます
事務局 サステナビリティ経営推進部

当社サステナビリティ経営の推進体制図やサステナビリティ委員会の活動に関する詳細はリンク先をご参照ください。


サステナビリティへの考え方・推進体制:体制・システム

サステナビリティへの考え方・推進体制:サステナビリティ委員会

ESG関連リスク管理

当社が事業に取り組むに当たっては、新規に開始する段階に加え、操業時、および撤退時においても環境・社会に対する最大限の配慮に努める仕組みを整えています。


ESG関連リスクマネジメント

化学品事業に関する化学物質安全管理

化学品セグメントでは、人々の安全と健康を守り、水・土壌・大気や動植物の生態系といった地球環境を守るため、化学物質管理を安全保障貿易管理と並ぶ重要なトレード・コンプライアンスと位置づけています。医薬品や食料品といった周辺事業領域の法令も視野に入れつつ、ますます強化される国内外の規制動向を周知すべく化学物質管理に係る法令情報のアップデートを行うとともに、各事業部の個別案件については、環境への影響を事前に検討し、十分な対策を講じた上で新規事業を推進しています。

化学品管理に関する規制への対応および化学物質の安全管理に対する自主的取り組み

化学物質は、人体や環境に対して危険性や有害性を持つ場合があります。
化学品セグメントでは、化学物質審査規制法(化審法)、労働安全衛生法(安衛法)、化学物質排出把握管理促進法(化管法)、毒物及び劇物取締法(毒劇法)、消防法等、多岐にわたる環境マネジメントシステム(以下、EMS)特定法令を遵守しています。当社は管理運用手順書を社内規定として作成し、各法令の規定に基づき、サプライチェーン上で化学物質の危険有害性情報をSafety Data Sheet(SDS)の交付によって通知し、ラベルに表示し、適切に伝達しています。

段階的に廃止する計画が定められている化学物質の範囲

当社は化学品事業において、「段階的に廃止する必要がある化学物質」を既に取り扱っていません。
具体的な活動の一例として、2018年改正オゾン層保護法(代替フロンHFCの製造・輸入数量削減に向けた数量割当ての改正)の施行直前に、当社が参画する一般社団法人日本化学品輸出入協会の貿易管理委員会(化学品の輸出入金額が多い企業が対象)において、同法を所轄する経済産業省製造産業局化学物質管理課オゾン層保護等推進室との同法改正に関する事前協議に参加する等、化学品業界における「段階的に廃止する必要がある化学物質の取り扱いに関する行動指針」の策定に貢献しています。

懸念物質の代替品を導入した実績有無およびその管理

当社の化学品事業において、懸念物質の代替品を導入した実績はありません。
一方で、共通する概念に基づく化学品業界活動の一例として、新たに製造および輸入を開始する化学物質の危険有害性の事前審査の重要性について、化学業界全体で常にその認識を高めていく必要があります。このため、当社は新たに輸入を開始する化学物質の管理に係る法令対応実務の知見を業界内で共有すべく、一般社団法人日本化学品輸出入協会主催の業界セミナー「化学品の輸入実務」に講師を派遣する等の啓蒙活動を実施しいています。

化学品事業法令遵守の徹底のための社内研修の実施 

化学物資の危険性ならびに有害性の評価は、化学物質を取り扱うすべての事業者が負う社会的責任であり、取り扱うすべての製品と原料は、当社を含めその評価の対象となります。当社は製造業ではないものの、輸入者が国内市場で流通させる化学品に対して負う責任は、国内の化学品製造者が負う責任と全く同じという認識を保持しています。
当社は化学品を取り扱う三井物産およびグループ会社すべてを対象に、化学物質管理に係る法令研修を定期的に実施しています。隔月で実施する研修においては、化学品の輸入事業者として取り扱い商品の危険有害性情報をサプライチェーン上において適切に伝達することの必要性を説き、適正な化学物質管理の重要性の周知に努めており、毎回300名近くが自発的に受講しています。このように、頻繁に開催している社内化学品業法研修等を通じて、化学物質の危険性と有害性の評価、ならびにその適正な通知と表示の社内浸透を図っていきます。

緊急対応、事故対応への管理体制

環境事故が発生した場合は、内部規程に沿って関係部署への迅速な報告を行うとともに、事故の真因特定、適切な是正処置・予防措置の検討を行い、再発防止に向けた対策を徹底しています。尚、2021年3月期は当社および国内・海外子会社での環境事故は0件でした。

環境法令研修

当社および関係会社の役職員を対象に、環境法令研修を継続的に実施しています。2021年3月期は、当社グループから約300名が参加しました。さらに廃棄物処理法遵守における注意事項や、施設確認のポイントを中心とした講義と実際の施設見学からなる産業廃棄物関連セミナーを実施しました。

2021年3月期実施研修・セミナー等

※下記表は横にスクロールしてご覧ください。

タイトル 受講人数 対象 内容
環境法令研修 e-learning 約310名 当社および関係会社役職員 環境法令全般の基礎知識・主な改正点等
廃棄法セミナー オンライン形式 約250名 当社および関係会社役職員 棄法全般、産業廃棄物の処理方法、留意事項等

環境マネジメント:環境法令研修

廃棄物処理法への対応

当社は、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)を遵守し、物流事業において発生する産業廃棄物および事業系一般廃棄物の適切な処理を行うため、「産業廃棄物および事業系一般廃棄物の処理に関する業務フロー」および「FAQ」を作成し、関係営業部署で活用する取り組みを継続しています。また、定期的に社内セミナーを開催することにより、業者の選定、マニフェストの発行・管理等、適正処理に関する周知を行っています。

その他環境関連法令の遵守

事業活動の推進に当たっては、以下環境関連の法律、条例およびその他法規制等を遵守しています。2020年3月期において環境関連法令違反の報告はありませんでした。

PCB処理特別措置法/フロン排出抑制法/水質汚濁防止法/土壌汚染対策法/容器包装リサイクル法/食品リサイクル法/大気汚染防止法/悪臭防止法/化審法/化管法/毒物及び劇物取締法/消防法/労働安全衛生法/REACH(Registration,Evaluation,Authorization and Restriction of Chemicals)


環境マネジメント:環境関連法規の遵守

ステークホルダーとの協働


イニシアティブへの参画

イニシアティブへの参画を通じた汚染防止への取り組みを推進、拡大させています。各イニシアティブへの参画においては当社の汚染防止に対する基本方針、取り組みと合致しているか確認の上、参画を決定しています。

クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)

CLOMAは、地球規模の新たな課題である海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、プラスチック製品の持続可能な使用や代替素材の開発・導入を推進し、イノベーションを加速するため2019年1月に設立され、当社は幹事会社26社の一社になっています。CLOMAには、当社および子会社の三井物産プラスチック株式会社、三井物産ケミカル株式会社、三井物産パッケージング株式会社、ベンダーサービス株式会社を含めた419社・団体(2021年5月現在)が参画しています。
当社は、用途に応じた最適な代替素材の選択を容易にするために技術情報の共有を行う普及促進部会、最新の開発成果に関する技術交流・技術セミナーの開催を行う技術部会、国際機関・研究機関等との連携による情報収集・発展途上国等への情報発信・技術コンサルティングを行う国際連携部会に参加し、国際連携部会傘下に組成されたインドネシア協力WORKING GROUPでは座長を務め、特定国にフォーカスした貢献も企図しています。今後も海洋プラスチックごみ問題の解決に向け引き続き必要なアクションを取っていきます。

CEFLEX(Circular economy for flexible packaging)

CEFLEXは、軟包装材のバリューチェーン全体を代表する企業や団体など、プラスチック包装材料のバリューチェーンに関わる200社以上から構成される欧州の共同コンソーシアムで、プラスチック製軟包装材を回収・分別・再資源化するインフラシステムの構築を検討しています。当社は2018年から参画し、様々なワーキンググループで積極的な役割を果たしています。今後もCEFLEXへの参画を通じて、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に貢献していきます。

循環経済パートナーシップ

循環経済への流れが世界的に加速化する中で、日本国内の企業を含めた幅広い関係者の循環経済への更なる理解醸成と取組の促進を目指して、官民連携を強化することを目的として環境省、経済産業省および一般社団法人日本経済団体連合会によって創設されました。当社は本パートナーシップを通じて循環経済分野での日本企業の競争力向上に貢献していきます。

取り組み


事業における取り組み

目的 取り組み内容
排ガスの無害化による大気汚染の防止 トラック、バスの排ガスに含まれる窒素酸化物を水と窒素に無害化する「AdBlue®」販売元として、当社子会社の三井物産プラスチックが、全国に物流拠点・インフラを構築・拡充
鉱業用水の適切な処理 鉱区および周辺水質のモニタリングや管理に加え、循環利用最大化を通じた排水量の最小化等を実施
運搬船による大気汚染の削減 SOx・NOx排出量の大幅抑制につながる船舶の発注増等、世代交替を推進
海洋汚染の削減

イニシアティブへの参画:クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)

海を汚さず、海水に依存しない持続可能なサーモン陸上養殖への取り組み

JICA/研究者との協働案件― 赤潮早期予測システムへの取り組み

海を汚さず、海水に依存しない持続可能なサーモン陸上養殖への取り組み

FRDジャパンの商業プラント(木更津市) FRDジャパンの商業プラント(木更津市)

サーモンの世界消費量は年々増加しており、世界市場規模は海面養殖魚類のトップ3に入る一方で、餌の食べ残しや排せつ物による水質汚染が問題になっており、また養殖場の拡大余地は少なくなっています。こうした状況を受け、当社は高度な生物濾過技術を持つ株式会社FRDジャパンとパートナーシップを組み、水道水から作った人工海水を100%循環しながら魚を飼育できる世界初の陸上養殖システムで、海洋への環境負荷を最小限に抑えながら、持続可能な水産業を実現する、サーモンの陸上養殖事業に取り組んでいます。

2018年から千葉県木更津市のパイロットプラントを稼働させ、「おかそだち」のブランド名で養殖したサーモンを販売しています。2022年には年間2,000トン規模を生産する商業プラントの建設を開始予定です。当社は本事業を通じ、海洋汚染を極力防ぎ、持続可能な水産物の生産・供給に貢献していきます。

JICA/研究者との協働案件― 赤潮早期予測システムへの取り組み

チリ南部の都市プエルトモントでのサンプリング風景(2019年1月) チリ南部の都市プエルトモントでのサンプリング風景(2019年1月)

赤潮は海水中で植物性プランクトンが異常増殖することで起こりますが、近年では環境汚染や温暖化の影響の可能性も指摘されています。2016年にチリで記録的な赤潮が発生し、主要産業であるサーモンの養殖事業や沿岸漁業に甚大な被害が発生したことを受け、日本およびチリの大学・研究機関が協力し、現地政府機関等とも連携して、赤潮の発生を早期に予測するシステムを構築・運用するための研究プロジェクトが立ち上がりました。

チリにおいてサーモン養殖事業に出資している当社にも、チリ政府から協力要請を受けた独立行政法人国際協力機構(JICA)を通じ協働の依頼がありました。当社は本プロジェクトの成果を社会に定着、拡大させる役割を担うことになり、同プロジェクトへ技術協力という形で参画していたJICAとの間で2018年4月に契約を締結、連携を開始しました。以来、当社は海水の赤潮モニタリングシステムの開発に向け、日本・チリ双方の産学官連携を支援しています。

本システムの予測結果に基づく警戒情報や予防措置情報を漁業従事者に向け発信することで、赤潮による被害を抑制し、現地の環境汚染の削減や地域経済のさらなる発展に貢献していきます。

汚染の削減および回避への取り組み-放射性物質に関する対応

当社在米国100%子会社が米国でウラン精鉱を売買していましたが、2021年8月末時点で原子燃料および放射性廃棄物の取り扱いはありません。今後これらを取り扱う際は、すべて民生の発電用途等平和利用を目的とすること、当該国の全ての関連法規制を遵守することを徹底致します。また、放射性物質の管理や被ばくリスクに関して関連法規制に定められた管理基準に厳格に従った運用を行います。

廃棄物リサイクルに関連するコスト

気候変動リスク回避のためのコスト:本社産業廃棄物リサイクル費用 20百万円



社会からの評価