三井物産の森
三井物産の森と環境
森林は、木材を得るだけでなく、私たちの暮らしに欠かせないさまざまな公益的機能を持っています。
森がこうした機能を十分発揮できるようにするためにも、当社は適切な整備・管理を継続しています。
森林の公益的機能
国土の保全
根を張ることで土壌を保全し、土砂災害を防止します。
水をコントロールする
腐葉土が雨水を貯えることで洪水の発生を抑制し、水を浄化して地下水を供給します。
三井物産の森のうち約13,000ヘクタールが水資源の確保や水害防止に役立つ「水源涵養保安林」として公的に指定されています。
大気の浄化・地球温暖化防止
二酸化炭素(CO2)を蓄積・吸収し、酸素を放出します。三井物産の森におけるCO2吸収・固定量は、年間約16万トン、CO2蓄積量は約1,000万トンと推計され、持続可能な森林経営を通じて気候変動リスクの緩和に貢献しています。(当社試算根拠:"IPCC Guidelines for National Greenhouse Gas Inventories" Tier 1)
カーボンニュートラルな燃料
樹木は大気中のCO2を固定化するため、燃料として利用しても固定したCO2の放出であり、化石燃料とは異なり、大気中のCO2濃度の上昇にはつながりません。
生物多様性の保全
生物の生息・生育の場を提供し、遺伝子、生物種、生態系を保存します。
文化を育む基盤になる
山や森の生活に必要な知識・技術を伝承することで、地域固有の文化を築きます。
憩いの場となる
森林浴によって憩い・安らぎを得られます。
教育の場になる
森での体験が、人と環境の問題を考えるきっかけになります。

上記のさまざまな機能を踏まえて、当社では森林の継続的な整備・管理に加えて、以下の取り組みを進めています。
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未利用材を木質バイオマスとして、火力発電およびボイラーなどの燃料に有効活用。
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J-VER制度を利用し、三井物産の森で固定されるCO2吸収量の認証を受け、オフセット・クレジットを販売する取り組み。
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地域の文化や伝統の保全に貢献するために、京都府・清滝山林の活用による京都の伝統行事保全への協力に関する協定を(社)京都モデルフォレスト協会および京都府と締結。また、北海道・沙流山林の活用による「アイヌ文化の保全および振興」に関する協定を(社)北海道アイヌ協会平取支部と締結。北海道平取町とも協定を締結し、同町が行う「イオル(アイヌの伝統的生活空間)再生事業」や産業振興に協力。
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教育・憩いの機能を生かし、子どものための森林体験を実施。